HOME > 雑誌詳細

雑誌詳細

診断と治療社 | 雑誌詳細:産科と婦人科

産科と婦人科

精選された情報満載読者各位にとって欠かすことができない情報をタイムリーに提供. 「生殖おもしろ話」・「外界事情」・「青い血のカルテ」・「産婦人科診療 私のコツ」など連載も充実.

抜群の読みやすさオール2色刷り.一目でキーポイントがわかるレイアウト.

充実したラインナップ日常診療の場で即役立つ「増刊号」を年各1冊発行.日進月歩で激変する医学界のキーワードを読み解き,読者各位の壮大な負託に応えるべく「産科と婦人科」は微力を注ぎます.

2023年 Vol.90 No.4 2023-03-17

保険適用になった不妊治療−できること・できないこと

定価:3,190円(本体価格2,900円+税)

冊 

電子版はこちらからご購入いただけます.
※価格は書店により異なる場合がございます.


(外部サイトに移動します)

ページの先頭へ戻る

掲載論文

企画 五十嵐敏雄

Ⅰ.実際の運用と影響と課題
 1 .不妊診療保険適用の影響と課題 / 能瀬さやか・他
 2 .不妊診療保険適用における注意点―施設基準と年齢制限と運用上の問題点― / 宮﨑亮一郎
 3 .ARTの治療戦略 / 京野廣一・他
 4 .ART施設の経営戦略 / 田中 温
 5 .保険で行えない最新不妊検査・治療 / 小宮慎之介・他

Ⅱ.保険適用になった治療・手技
 6 .不妊検査,AMH,子宮内膜着床能検査 / 高島明子・他
 7 .一般不妊治療・人工授精・精子調整 / 辰巳賢一
 8 .卵巣刺激 / 杉山力一・他
 9 .採卵・体外受精 / 浅田義正
10.媒精・顕微授精 / 竹内 巧
11.胚培養・タイムラプス / 竹島和美・他
12.胚凍結管理 / 菊地 盤
13.胚移植・黄体補充 / 鍋田基生
14.不育症 / 佐藤善啓・他
15.男性不妊 / 石川智基

連 載
弁護士が答えます!法律にまつわるあれこれ
診療ガイドラインの推奨と異なる治療方法を選択すると法律的にどうなるの? / 福原正和

原 著
5port 全腹腔鏡下子宮全摘術(TLH):ダブルパラレル法 / 吉池奏人・他

ページの先頭へ戻る

ねらい

 菅 義偉元首相の肝入りで2022年4月に体外受精・胚移植(IVF—ET)など不妊治療の保険適用が施設基準・年齢制限・回数制限などの条件つきでスタートした.日本生殖医学会もそれにあわせるように2021年に『生殖医療ガイドライン』を発刊した.不妊治療はこれまで倫理的な節度を保ちながら最新の高度な方法を用いてでも最善の結果を出すことが求められてきた.産婦人科医の多くがこうした不妊治療に保険適用が馴染むのかと疑問を抱く一方で,患者側の経済的負担が年々増して,不妊治療の保険適用化を求める声が大きくなっていた.保険となると不妊治療費の一部を国民に負担させることになるわけで反対意見も多数懸念されたが,深刻な少子化にあって政府としては待ったなしの状況だったと思われる.
 保険適用により手続きが面倒な補助金申請や所得制限がなくなりトータルで経済的負担も減って多くのカップルが若い年齢から不妊治療を開始できるようになった.年齢制限・回数制限が設定されたことで30代後半までのカップルが不妊治療を早めに開始する契機になっており,高年のカップルが一定の年齢で不妊治療を諦める契機にもなっている.医療施設側は不妊治療の保険適用により標準治療の提供という制限があるなかで最善の医療を提供しなければならなくなった.実施可能な追加項目が示されて原則的に混合診療は回避されているが,保険診療は必ずしも『生殖医療ガイドライン』の内容に沿っておらず,不妊治療が患者ごとの原因や反応に適した最善・最高のものではない場合もあって,実際の診療現場では様々な問題やジレンマが生じていると思われる.
 本号では『生殖医療ガイドライン』で示されている治療法の解説と保険診療下で提供されている実際の治療内容とその課題をエキスパートに伺った.さらに保険適用にならない高年女性の不妊治療の現状と今後についてもご解説いただいた.本号が少しでも先生方の実際の不妊治療に貢献することを期待してやまない.

(帝京大学ちば総合医療センター産婦人科 五十嵐敏雄)

ページの先頭へ戻る

当社発行の雑誌は論文単位でPDFファイルのダウンロード購入
が可能です.詳細はメディカルオンラインへ            

2024年 Vol.91
No.12 特集/子宮内膜・子宮内腔とその異常最新号
No.11 特集/再発・転移をきたした婦人科がんの治療
No.10 特集/母児を感染から守る-妊産婦の感染症アップデート-
No.9 特集/ホルモン療法の使い分けと使用中・使用後のあるある
No.8 特集/PMS・PMDDのすべて
No.7 特集/どうする? 産婦人科救急-ハイリスク患者の周術期管理-
No.6 特集/周産期メンタルヘルスを深掘り!
No.5 特集/女性のライフコース疫学研究[日本ナースヘルス研究(JNHS)]のすべて
No.増刊号 特集/これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
No.4 特集/子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデート
No.3 特集/婦人科がん化学療法の進化−最適レジメンと管理を考える
No.2 特集/産婦人科診療ガイドライン産科編2023改訂のポイント
No.1 特集/産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023改訂のポイント
2023年 Vol.90
No.12 特集/婦人科外来診療レベルアップ−病状の評価分類と治療指針−
No.11 特集/子宮頸がんの包括的戦略
No.10 特集/血栓に強くなる−産婦人科診療に活かす最新知識−
No.9 特集/ウィメンズヘルスと栄養素・サプリメント
No.8 特集/これからの性教育−タブー視せずにポジティブに捉える−
No.7 特集/ここまで進んだ産婦人科領域の検査法
No.6 特集/「痛み」に強くなる
No.5 特集/時間の流れと産婦人科生物学
No.増刊号 特集/ここまでわかった産婦人科の病態生理
No.4 特集/保険適用になった不妊治療−できること・できないこと
No.3 特集/子宮体部悪性腫瘍の最前線
No.2 特集/超音波がもたらす産婦人科診療の新機軸
No.1 特集/産婦人科漢方ステップアップ−三大処方の次なる一手とは−
2022年 Vol.89
No.12 特集/月経困難症治療あるある
No.11 特集/産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
No.10 特集/産婦人科における素朴な疑問と解説(1)婦人科編
No.9 特集/プロゲステロン・プロゲストーゲン・プロゲスチン−黄体ホルモンのすべて
No.8 特集/ここまで進んだ産婦人科関連の予防医学
No.7 特集/産科診療の進む道-診療ガイドラインの先にあるもの-
No.6 特集/HPVワクチンのこれまでとこれから
No.5 特集/やせ・肥満と女性のヘルスケア
No.増刊号 特集/こんな時どうする?他科とのコミュニケーションガイド
No.4 特集/婦人科腹腔鏡下手術TLH/LM/LCの基本とコツ
No.3 特集/新型コロナウイルス感染症が産婦人科診療に与えた影響
No.2 特集/早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理−私はこうみる
No.1 特集/外陰疾患 AtoZ
2021年 Vol.88
No.12 特集/少子化時代における就労女性の不妊治療
No.11 特集/変わる婦人科がん薬物治療
No.10 特集/帝王切開−明日からできる工夫と留意点−
No.9 特集/骨盤臓器脱(POP)のすべて−診断と治療の最前線
No.8 特集/卵巣 Up to Date
No.7 特集/婦人科がん機能温存治療のすべて
No.6 特集/OC・LEPガイドライン2020年度版を読み解く
No.5 特集/胎児モニタリング with Corona
No.増刊号 特集/画像!−エキスパート直伝 産婦人科画像診断−
No.4 特集/産婦人科医も知っておきたい歯科の知識
No.3 特集/QOLを考える
No.2 特集/これでわかる 婦人科稀少腫瘍
No.1 特集/最新産婦人科遺伝診療ABC
2020年 Vol.87
No.8 特集/プレコンセプションケアってなに?