チャイルドヘルス
21世紀の子どもの保健と育児を支援する雑誌
子どもの保健と育児に関する話題・情報・研究を紹介し,やさしく解説. 子どものこころと身体を安全に育てるために,どうすればよいかを考える. 保育の現場ですぐに活かせる,日常生活に密着した内容. 偏見によらず,科学に裏づけされた内容. |
2024年 Vol.27 No.6 2024-05-29
子どもと毒〜身の周りには危険がいっぱい〜
定価:1,870円(本体価格1,700円+税)
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Myオピニオン
遊びは子どもの主食です…幾島博子
【特 集】
子どもと毒~身の回りには危険がいっぱい~
(企画の言葉…伊原崇晃)
1 ぼくらは毒に囲まれている…伊原崇晃
2 中毒の応急処置…松岡由典
3 子どもの中毒・誤飲を防ぐための傷害予防…岸部 峻
4 よくある家庭用品の中毒…竹井寛和
5 盲点になる家庭用品の中毒…畑 菜摘
6 さまざまなタバコ誤飲…笹岡悠太
7 危険な成人の薬剤…寺内真理子
8 子ども用の薬剤で起こる中毒…阿部昴太
9 身近な食品に潜む中毒…鉄原健一
10 屋外で出会う毒…中馬卓也
11 病院に行ったら何をする?~中毒への対処法~…吉田 陽
【連 載】
◆児童精神科医が伝えたい子どものメンタルヘルスのこと 第6回
子どもへの虐待(1)~子どもへの虐待の現状とその影響~…関 正樹
◆おさえておきたい!子どもの歯科事情 第6回
歯の構造と子どもの歯の特徴~乳歯から永久歯への変化~…佐々木明彦
◆患者指導がぐっと楽になる!動機づけ面接のすすめ 第6回
小児肥満診療における動機づけ面接…山田克彦
◆読書で育む共感力と探究心 第6回
探究学習 ③私たちはどのように自分を表現するのか~コミュニケーションを図るための方法,文化的伝統やメディアに関する本~…熱田幸子
◆育児Q&A
寝起きのときの目やにが多い…坂本昌彦
◆海外文献の紹介
子どもにコロナワクチンは効果があるか?…榊原洋一
子どもの中毒は珍しいものではありません.5歳以下の子どもの急性中毒事故について,日本中毒情報センターへの問い合わせは年間25,000件以上発生しています.しかも,これはあくまで問い合わせの数であり,この数字は氷山の一角に過ぎません.中毒は小児科診療において比較的マイナーなジャンルですが,その多様性,日常生活との距離の短さ,予防と応急処置といったさまざまな側面で注意が必要です.
今回は「子どもと毒」というタイトルで,中毒におけるリスク認識や初期対応,予防などについてまとめています.職種にかかわらず,子どもと接する機会のある方,みなさんに知っておいていただきたい内容です.こんなことが危険なんだ!という興味先行で構いません.知っているのと知らないのでは大きく違うジャンルの内容だけに,中毒という特殊な語感に苦手意識をもつことなく,気軽に楽しんでいただければと思います.
子どもの中毒といえば思春期以降の自殺企図による薬物摂取もありますが,本誌の対象年齢が0歳から小学生までとなっていること,サブタイトルにあるように身の回りにある危険について知ってもらいたいこと,この2点から今回はあえて省略しました.
(兵庫県立尼崎総合医療センター小児科/伊原崇晃)