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診断と治療社 | 雑誌詳細:診断と治療

診断と治療

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わが国の内科総合誌のパイオニアで,数ある総合誌のなかでも抜群の安定性と評価を誇る.

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連載「視診で見抜く!皮膚疾患の診かた」「注目の新薬」など.

増刊号も毎回シャープな切り口と実際的な内容が大好評.

2色刷のビジュアルな誌面.

2020年 Vol.108 No.5 2020-05-08

診療困難な痛みに向き合うケーススタディ

定価:2,860円(本体価格2,600円+税)

冊 

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掲載論文

ねらい 志水太郎

◆見方を変えたら診断できた!
睾丸が病気の存在を示すsentinelになる! 清田雅智
Take a step back and look at the bigger picture 徳田嘉仁
疑問が解けたら痛みも解ほどけた 水本潤希
痛いところをまず診よう! 見た目や紹介状には要注意 中本 順,他
もれなく・くまなく,漏れを探せ! 山本 祐
時にはシャーロックホームズのように…4 C を使う 和足孝之
出会いはスローモーション 笑顔で救急搬送されてきた中年男性 和足孝之
「しびれ」の「しびれ」る鑑別診断 山田悠史
「歩くときにお尻が痛い」それ,本当に整形疾患ですか? 平田理紗,他
原因探しの旅は今日で終わりにしませんか? 鈴木富雄
ベトナムから来日した若年男性,近医で半年以上診断がつかなかったその原因は? 小森大輝,他
キーワードはチーズ!? 悪夢的カムバックとなった発熱・多関節炎の1例 宮上泰樹
診断はCarnett が教えてくれた:患者の痛みの訴えのここを聞き逃すな 賴母木直樹,他
増悪寛解因子が明確な全身痛では,器質疾患の可能性を十分に検討せよ! 鋪野紀好
「本当に」痛みの原因はないのだろうか? 田宗秀隆
非特異的な腹痛は腹部以外の疾患も考えろ! 腹痛なのに頭が原因!? 三野大地,他

◆試行錯誤の後に診断にたどり着いた!
心因性という先入観の前に 吉田常恭
それでもやっぱりお腹が痛いんです 矢吹 拓
診断のつかない慢性疼痛の患者では,「目薬」で寄り添いながら,診断を諦めない! 佐々木陽典
疼痛+αでは,Semantic qualifier 化した疼痛および“α”にまつわるPivot and Cluster 戦略を利用せよ! 鈴木智晴

連 載
◎症例を俯瞰する総合診療医の眼
左大腿の激痛とショックを呈した35 歳女性 望月礼子
◎医療裁判の現場から
高等検察庁検察官からの照会書に対し,医師が回答書に虚偽の事実を記載したとして逮捕・起訴されたが無罪とされた事例 清水 徹

総 説
インスリン デグルデクとリラグルチドの配合剤IDegLira の2 型糖尿病治療における臨床的有用性 中村二郎

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ねらい

現場での医師の息遣い,本音や細かな技術が学べる,珠玉の学びに満ちた特集

 本特集は痛みの診断をテーマに扱っています.痛みは,不快や苦痛を伴う性質を特徴とする複雑な知覚イベントが多様な表現で現れる,興味深い現象です.客観的にはわからないというのが痛みの特徴で,定量できるシンプルな指標であるヴィジュアル・アナログ・スケールなどは患者が経験する疼痛の総和を大まかに測定することができるものの,痛みのメカニズムの解決の糸口にはつながりません.メカニズムを推定する方法は,痛みの性質を分析的にとらえたうえでの生理学や解剖学の深い知識が必要になる一方,いわゆる症候論を中心とした診断思考の力も必要になるでしょう.また,メカニズムは物理的な現象の解釈にとどまらず,場合によりbio-psycho-social という包括的なコンテクストの理解まで展開させないと全体像がつかめず,解釈が伴わなければ治療の軸を定めるに至らないこともあるため,一つ一つの思考や洞察に習熟が必要な,まさに総合的な力が医師として試されるトピックでもあると思います.また,これらすべての要素を考慮したうえでもわからないこと,解明できず残ることも現場ではよくあり,この場合はその状況をあきらめず,原因が明らかになるまで,または明らかにならないことも見越し,辛抱強く患者と共に診療を進めていくことが必要になることも多いと思います.
 本特集では,全国の総合診療の現場で痛みに悩む患者の問題に日々対峙されている,ベテランの先生から若手の先生にご登場賜り,それぞれの先生方のご経験された思い出に残る痛みにまつわる症例の経験を共有いただきました.現場の医師にとって,自分とは違う現場での先生方の苦悩や「その時どう考えたか」「どう行動したか」という経験知を追体験することは,マニュアルやガイドラインはもちろん,単にケースレポートを読むこととはまた違う学びがあると思います.とくにいわゆるアカデミックペーパーでは多くの場合お目にかかることができない各先生方の実際のところの本音や現場での細かな技術などは,このような雑誌特集でこそ拝見できるため,こうして実際にお書きいただいた先生方のお原稿をつぶさに拝見するに,その魅力の数々に感銘を受ける次第です.ご寄稿くださった先生方皆様の教育的ご高配と貴重なお時間に心より感謝を申し上げます.


獨協医科大学総合診療医学講座
志水太郎

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2023年 Vol.111
No.12 特集/NASH/NAFLDアップデート:患者数急増時代の実践ガイド最新号
No.11 特集/頭痛診療の新たなステージ
No.10 特集/心筋炎・心膜炎,感染性心内膜炎を診る,治す
No.9 特集/動脈硬化性疾患・脂質異常症Update
No.8 特集/原因不明で経過する発熱,不明熱患者のみかた
No.7 特集/食道癌・胃癌・大腸癌,最近の診療を知る
No.6 特集/知っておきたい関節痛のみかた・考えかた
No.5 特集/甲状腺疾患アップデート:明日から役立つ最新知見
No.4 特集/虚血性心疾患:日常診療から専門医による治療まで
No.増刊号 特集/ポストコロナ時代の感染症診療
No.3 特集/日常診療における内分泌疾患
No.2 特集/外来通院患者に行う検査
No.1 特集/知っておきたい肝胆道疾患診療の最近の話題
2022年 Vol.110
No.12 特集/日常診療でみる二次性心筋症・全身疾患関連の心障害
No.11 特集/今おさえておきたい呼吸器診療
No.10 特集/心血管病の治療薬・予防薬の進歩
No.9 特集/歯周病が及ぼす全身疾患への影響
No.8 特集/患者指導,医師のこの一言が患者を変える
No.7 特集/消化管疾患と感染の最前線
No.6 特集/下部尿路機能障害(排尿障害)へのアプローチ
No.5 特集/認知症を取り巻く現状:バイオマーカー,根本治療薬ってなに?
No.4 特集/知っておきたい血栓予防療法のエッセンス
No.増刊号 特集/明日の診療に役立つ 消化器内視鏡これ1冊
No.3 特集/かかりつけ医からみた糖尿病診療
No.2 特集/続・診断困難な痛みに向き合うケーススタディ
No.1 特集/慢性便秘症診療の最前線
2021年 Vol.109
No.12 特集/一般内科医に役立つ抗リウマチ薬の最新知識
No.11 特集/新型コロナウイルス感染症 理解と対策の現状
No.10 特集/血管炎の診断と治療:エッセンスと今後の展望
No.9 特集/オンライン診療・医療AI最前線
No.8 特集/健康食品・サプリメントを知る
No.7 特集/増えている大人の消化管アレルギー
No.6 特集/大きく進歩した造血器腫瘍の診断と治療
No.5 特集/脳卒中:内科医が知っておくべき最新診療
No.4 特集/一般内科医が知っておきたい最新の心筋症診療
No.増刊号 特集/診断と治療の手技−診察室これ1冊−
No.3 特集/輸液療法の基礎と実践
No.2 特集/最新の花粉症診療
No.1 特集/内科外来で見る急性腹症診療:見落とさないコツ
2020年 Vol.108
No.12 特集/日常診療で遭遇する睡眠-覚醒障害
No.11 特集/350人に1人 一般内科医が診る人工透析患者
No.10 特集/動脈硬化予防のための肥満・脂質異常症診療戦略
No.9 特集/コモンディジーズとしての骨粗鬆症診療
No.8 特集/膵疾患の診断・治療の進歩
No.7 特集/インバウンドに備える
No.6 特集/心疾患診療に活かす心臓リハビリテーション:まとめエッセンス
No.5 特集/診療困難な痛みに向き合うケーススタディ
No.4 特集/最新の高血圧診療-「高血圧治療ガイドライン2019」後の展開
No.増刊号 特集/必修エコー 体表から“せまる”全身エコーのアプローチ法
No.3 特集/フレイルとその予防対策
No.2 特集/ウイルス肝炎アップデート
No.1 特集/ここまで明らかになった小腸疾患