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楽しくてためになる健康教室のつくり方①診断と治療社 | 書籍詳細:楽しくてためになる健康教室のつくり方①
コレステロールが下がる教室・理論編

国立病院機構京都医療センター予防医学研究部

坂根 直樹(さかね なおき) 監修

大阪府忠岡町福祉部福祉課保健センター係長

小路 浩子(しょうじ ひろこ) 著

初版 B5判 並製 144頁 2005年02月25日発行

ISBN9784787814333

定価:本体1,500円+税
  

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参加者の集まらない,効果のみられない,やっていてつまらないの 「3ない教室」から脱皮し,参加者のやる気と自信を引き出し,効 果のみえる,ためになる教室のつくり方を解説.

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目次

■プロローグ
●どんな教室にしたらいい? 
 なぜ高脂血症教室をするのか?
 コレステロールの高い人は増えてるの?
 高脂血症にかかる医療費の推移は?
 私の町の場合はどうなの?
 あなたの町の高脂血症人口は?
 高脂血症教室の目的は?
 高脂血症教室の役割は?
 楽しくて,ためになる教室にしよう!
 楽しくてためになる教室になるための3つの条件
 自分を知るところから教室づくりは始まる
 自分を知るための5つの要素
●自己診断レーダーチャートの作成
 レーダーチャートはどんな形?

■第1章 満足度を上げるために
 人が集まるチラシをつくろう  
 1.チラシのターゲットは誰?
  人が集まらないチラシ/人が集まらない3つの理由/人が集まるチラシ/人が集まるチラシの4つの条件
 2.人が減らない教室にするには?
  参加人数は満足度のバロメーター?
  どうすれば参加者は減らない?
  自信を増やすには?
  目に見える成果のネタ
 3.楽しい教室にするには?
  興味が持てる教室・持てない教室
 4.成果が実感できる教室
  成果を実感するための3つの指標
 5.参加者も、スタッフも満足する教室
  フォローアップ教室をする
 第1章のまとめ

■第2章 知識度を上げるために
 1.高脂血症の診断項目と基準値を知っている?
  高脂血症の管理は原則としてLDL−コレステロール値を見る
  LDL−コレステロールとHDL-コレステロールの関係
  総コレステロールと中性脂肪の関係
 2.総コレステロール値と冠動脈疾患との関係
  総コレステロール値と冠動脈疾患の関係は倍々ゲーム?
  冠動脈疾患の危険因子
  冠動脈疾患の6つの危険因子をチェック!
  動脈硬化性疾患診療ガイドライン
  6群の患者カテゴリーと管理目標値
 3.高脂血症の薬について知っている?
  薬が必要な人はどんな人?
  薬が必要な人は何を見る?
  薬が必要な人はこんな人
  薬の効果はどれくらい?
  薬で心筋梗塞はどれだけ予防できるの?
  相対危険率と絶対危険率
  もしも自分が高脂血症と言われたら…
 4.科学的根拠に基づいた改善方法を知っている
  教室の対象者は『身体にいい食べ物』が好き
  健康番組に勝てる自信は?
  食生活改善と運動の効果
 5.参加者の質問に答えられる知識がある
  例えばこんな質問にどう答える?
 第2章のまとめ

■第3章 技術度を上げるために
 1.人前でしゃべれる自信をつけるには?
  成功体験が自信度アップへの近道!
  人前でしゃべる自信をつける方法
  人はイメージした自分になる?
  シナリオのつくり方
  教室のシナリオ実際例
 2.資料に頼らないでしゃべる技術
  効果的に資料を使う
  頼れる資料をつくる!
  頼りになった資料のご紹介
 3.参加者の積極性を引き出す技術
  本音が出ないと意味がない?
  どうすれば本音でしゃべってもらえるの?
 4.参加者の反応を教室に反映する技術
  教室スタッフとの連係プレーが意見反映のカギを握る
  参加者の思いを受け止め、反応を生かす方法
 5.参加者をその気にさせる技術
  人がその気になる段階と働きかけの関係
  その気にさせる3つの技術
 第3章のまとめ

■第4章 熱意度を上げるために
 1.つまらなくてためにならない教室でいいの?
  つまらなくてためにならない教室をつくるのは簡単?
 2.仕事をやらされていると感じている?
  

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序文

■監修のことば
 本邦でも食生活やライフスタイルの欧米化に伴い、高脂血症をは
じめとする生活習慣病が急増しており、健康寿命のみならず医療費
適正化の面からも対策が急務とされています。地域や職域で、高コ
レステロール血症は基本健康診査での異常率も高く、平成13年厚生
労働省国民栄養調査結果では、50歳代女性の47.9%が総コレステロ
ール220mg/dl以上の高脂血症です。特に、日本人の若い世代では米
国と変わらないレベルまでコレステロールが増加し続けています。
地域や職域で「血液サラサラ教室」などと題して高コレステロール
者を対象に教室が開かれていますが、単発の講義や医師、栄養士、
運動指導者、保健師による分担形式の一方的な講義に終わることも
多いようです。また、その効果も十分に評価されていないのが現状
です。それでは、「楽しくてためになる健康教室」を企画して、実
践するにはどうしたらいいのでしょうか。平成15年度に大阪府の忠
岡町で「コレステロールが下がる教室」を企画されたところ、予想
以上の参加者があり、成果も十分にあげることができました。担当
していた保健師の小路さんは、それまで地域に根ざした元気づくり
活動や障害者対策などの仕事を精力的にされてきましたが、病態別
教室は今回がはじめてだったそうです。個別指導では得られない、
集団指導のよさ、励まし合いや競いあいなどチームビルディングが
小路さんの手によって上手に導き出されています。また、科学的な
根拠に基づいた健康情報を提供することもこころがけておられたよ
うです。これから、楽しくてためになる「コレステロールが下がる
教室」を企画する方には必読の本と考えます。

2004年11月
坂根 直樹



■はじめに
 「参加者が集まらない」「効果が見られない」「やっていてつま
らない」健康教室を実施していてそんなことを感じたことはありま
せんか。また、「何のためにこの教室を実施しているんだろう」と
思ったことはありませんか。今まで、そんなことはあまり考えたこ
ともなく、とりあえず毎年こなしているという人もいるかもしれま
せん。しかし、自治体の予算で行っているわけですから実施する理
由があるはずです。その理由とは、「住民の豊かな人生の構築」の
ための重要な要素である「健康づくり」です。私たち保健医療従事
者が行っている全ての健康づくり事業は「住民の豊かな人生の構築」
のためであるといってもいいでしょう。ならば、できるだけ多くの
住民の参加があり、参加した人に効果が見られ、参加している住民
はもとより実施しているスタッフも楽しめ、成長の糧にできるよう
な教室を企画し、実施することが重要であることはいうまでもあり
ません。
 実施する側が楽しめている教室は、必ず参加者も楽しめている教
室です。そして、実施側の熱意は自然に伝わり、参加者のやる気と
自信を引き出してくれます。そんな教室では知識や情報が実施側か
ら一方的に提供されるのではなく、実施側と参加側の熱意や思いが
循環しています。良い循環は良い結果をもたらしてくれます。参加
している住民だけでなく、実施しているスタッフも楽しめ、なおか
つ、効果の見える=ためになる教室、つまり「楽しくてためになる
健康教室」を作っていくことが「3ない教室」から脱皮し、町にとっ
て意義のある教室を実施するための手段となります。
 この本は、「楽しくてためになる高脂血症教室」のつくり方を、
先輩保健師と新人保健師との会話からわかりやすく解説しました。
参加者が持っている内なるパワー(エンパワーメント)を引き出し、
さらにはスタッフの資質を向上させる教室にするために必要となる
ことについて5つの角度から考えています。
…まだまだ自分にはできない、失敗したらどうしよう、と思わず、
楽しく、にこやかに住民の前に立っている自分をイメージしてくだ
さい。あなたに住民の健康と幸せを思う熱意があれば、もう教室は
成功したも同然なのですから…。

2004年11月
小路 浩子