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必携――NBCテロ対処ハンドブック診断と治療社 | 書籍詳細:必携――NBCテロ対処ハンドブック

CBRNEテロ対処研究会 編集

初版 B5判 並製 392頁 2008年05月30日発行

ISBN9784787815774

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定価:本体3,800円+税
  

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2003年に『必携―生物化学テロ対処ハンドブック』として 刊行され,好評のうちに増刷を重ねてきた前書を,現在の 状況を鑑みつつ,核・放射線兵器テロ対処を中心に新知見 を盛り込み,全項目の内容を全面的に改訂し,新しい書名 のもとに刊行した待望の一冊である.

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目次

目 次

まえがき(CBRNEテロ対処研究会)

前書まえがき(生物化学テロ災害対処研究会)

CBRNEテロ対処研究会

NBCテロ対処総論(箱崎幸也)

総合的な対テロ抑止戦略

1.テロリズムとテロリスト
2.テロリストの脅威と分析
3.対テロ防止戦略のプロセス
4.今後のテロリスト活動
5.日本政府におけるテロ対策の施策

おわりに

I 化学剤,生物剤,放射線・核兵器について

A 化学剤,生物剤,放射線・核兵器の概要

1  化 学 剤(山本 都)
 1.化学剤とは
 2.化学兵器の歴史と国際的取り組み
  a.化学兵器使用の歴史
  b.化学・生物兵器拡散防止の
    ための取り組み
 3.化学剤の特性
  a.化学剤の性質とその効果に影響を与える要因
  b.化学剤の曝露経路
  c.化学剤の毒性の強さを表す指標
 4.各化学剤について
  a.神 経 剤
  b.びらん剤
  c.窒 息 剤
  d.シアン化物または血液剤
  e.無能力化剤
  f.催 涙 剤
  g.嘔 吐 剤
 5.その他の一般化学物質
  a.拡散しやすく吸入毒性が高い物質
  b.経口毒性が高い物質
  c.そ の 他

2  生 物 剤(加來浩器,岡部信彦)
 1.生物剤とは
  a.生物剤と生物兵器
  b.生物戦と生物テロ
 2.生物戦の歴史と生物テロの趨勢
  a.生物戦の歴史
  b.生物テロの趨勢
  c.生物テロに使われるおそれが高い生物剤の特徴
 3.生物テロによる被害の様相 39
  a.生物テロでの生物剤の使用形態
  b.生物テロを疑う徴候
  c.生物テロ被害の型
  d.生物テロの曝露形式
  e.生物テロ被害の影響
 4.感染防御

3  放射線・核兵器の概要(鈴木 元)
 1.放射線核種の由来
 2.放射線の単位
 3.放射線の性質
 4.核 兵 器
  a.核兵器とは
  b.核兵器の歴史と国際的取り組み
5.放射線源を使ったテロ
  a.ポロニウム210
  b.放射線源放置テロ
  c.臨界テロ
  d.ダーティ爆弾テロ
  e.放射性物質の輸送に対するテロ
  f.核施設に対する武力攻撃

B 化学・生物テロへの対処

1  総  論(箱崎幸也,中村勝美)
 1.事象の認識,診断
 2.発生時対処要領
 3.生物・化学テロ対処のアメリカでの段階区分
 4.化学テロへの対処
  a.事件の把握(情報収集)および現場への移動
  b.移動目標および移動経路
  c.指揮所の開設
  d.状況の解明および犯罪捜査
  e.テロ現場での活動…61
5.生物テロへの対処
  a.発生時対処要領
  b.生物テロ対処の特徴
  c.生物テロ対処要領
  d.事象把握,現場での対処
  e.医療機関における生物テロ対処
  付記1 予防対策からみた感染経路
  付記2 伝播様式に基づく感染制御法
 1.空気感染制御法
 2.飛沫感染制御法
 3.接触感染制御法

2  簡易検知,分析
 1.化 学 剤(瀬戸康雄,花岡成行)
  a.化学剤の現場検知
  b.化学剤の分析
 2.生 物 剤(中村勝美,箱崎幸也,瀬戸康雄)
  a.生物剤の散布形態
  b.生物剤検知の考え方
  c.試料採取

3  通行規制区域の設定(ゾーニング)(中村勝美,箱崎幸也)
 1.ゾーニング
 2.現場の封鎖,警戒,市民の避難

4  個人防護装備(PPE)(奥村 徹)
 1.レベルA防護服
 2.レベルB防護服
 3.レベルC防護服
 4.レベルD防護服

5  除  染(箱崎幸也,中村勝美,奥村 徹)
 1.概  要
 2.除染の分類
  a.gross decontamination
  b.dry decontamination
  c.wet decontamination
 3.人への除染
  a.除染所の位置
  b.除染所の構成
  c.除染所の運営要領(歩行可能被災者用)
  d.除染所の運営要領(歩行不能被災者用)
 4.地域の除染
  a.屋内の除染要領(地下鉄など)
  b.屋外の除染
 5.除染時の通信体制
 6.病院除染
 7.生物剤の除染に関する特記事項
  a.人の除染
  b.地域の除染
 8.世界保健機構(WHO)による薫蒸要領(抜粋

C 核・放射線テロへの対処

1  総  論(鈴木 元)
 1.放射線防護の三原則
 2.事象の認識,診断
 3.発生時対処要領

2  放射線の測定(中村勝美)
 1.放射線の作用
 2.空間線量率の測定
  a.サーベイメータ
  b.エリアモニター
 3.個人被ばく管理用測定器
 4.内部被ばくの測定
 5.放射線測定時の注意事項
  a.必ず被ばく管理用測定器具を装着しておく
  b.事前に身体表面汚染,内部被ばくに対する防護処置をとる
  c.測定器材の特性を十分に承知しておく
  d.必ず指定された地点で防護装備を脱衣し,汚染の拡大防止
    を図る
  e.個人被ばく線量について被ばく管理要員に提示し,
    個人申告する
 6.ま と め

3  ゾーニング(鈴木 元)
 1.Nテロにおけるゾーニング
 2.Rテロにおけるゾーニング

4  除  染(鈴木 元)
 1.人の除染
 2.車両等の出口管理
 3.土地,建物の対処

5  医療対応者の活動指針(鈴木 元)

6  初動対応要員,その他の緊急時対応要員に対する
   メンタルヘルス対策(鈴木 元)

II 化学剤,生物剤,放射線,爆弾の医療対処

A 化学剤の医療対処

1 神経剤(タブン,サリン,ソマン,VX)(箱崎幸也)
 1.概  要
 2.物理・化学的特徴
 3.特性,作用機序
  a.アセチルコリンエステラーゼの種類
  b.作用機序
 4.臨床症状
  a.視覚系
  b.呼吸器系
  c.消化管系
  d.分泌腺
  e.骨 格 筋
  f.中枢神経系
  g.心血管系
 5.鑑別診断
 6.検査所見
 7.同定とトリアージ
 8.治  療
  a.拮 抗 薬
  b.ジアゼパム
  c.経時的変化
  d.点 眼 薬
  e.自動注射器
 9.予防処置
10.長期影響

2  びらん剤(マスタード,ルイサイト,ホスゲンオキシム)
  (箱崎幸也)
 2-1 硫黄マスタード類
 1.概  要
 2.特性,作用機序
 3.臨床症状
  a.皮  膚
  b.呼吸器系
  c.視 覚 系
  d.そ の 他
  e.経時変化
 4.鑑別診断
 5.検査所見
 6.トリアージ
 7.治  療
  a.緊急治療
  b.皮膚障害
  c.眼 障 害
  d.呼吸器系
  e.そ の 他
  f.長期影響

 2-2 ルイサイト
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治療(除染,検査所見)

 2-3 ホスゲンオキシム

3  窒息剤(ホスゲン等)(箱崎幸也)
 1.概  要
 2.特性,作用機序
 3.臨床症状
 4.鑑別診断
 5.検査所見
 6.トリアージ
 7.治  療

4  シアン化物(血液剤)(箱崎幸也)
 1.概  要
 2.特性,作用機序
 3.臨床症状
 4.鑑別診断
 5.検査所見
 6.トリアージ
 7.治  療
  a.拮抗薬治療
  b.補助的治療

5  無傷害化学剤(箱崎幸也)
 1.無能力化剤
 2.嘔吐剤,くしゃみ剤
 3.催 涙 剤
  a.概  要
  b.特性,作用機序
  c.臨床症状
  d.鑑別診断
  e.検査所見
  f.治  療

 参考 意図的な化学災害(ICD)(穴田敬雪,箱崎幸也)

 1.概  念
 2.ICDの重要性
 3.ICDの対象となる化学物質
 4.ICDへの対処
  a.多岐にわたる対象物質
  b.多岐にわたる健康被害

B 生物剤の医療対処

1  カテゴリーA(箱崎幸也)
 1-1 天 然 痘
 1.概  要
 2.疫学(生物テロ関連)
 3.病 原 体
  a.形態と特性
  b.感染経路,発症機序
  c.消  毒
 4.検  査
 5.臨床症状と診断
  a.臨床症状
  b.臨床診断
  c.鑑別診断
 6.予防と治療
  a.予  防
  b.治  療
  c.除  染
 7.対  応

 1-2 炭  疽
 1.概  要
 2.疫学(生物テロ関連)
 3.病 原 体
  a.特  性
  b.形  態
  c.病 原 性
 4.検  査
  a.検体検査
  b.粉末・検体の検査,検鏡法
  c.病原体検出法
  d.その他の検出法
 5.臨床症状
  a.吸入(肺)炭疽
  b.皮膚炭疽
  c.腸 炭 疽
 6.診断(鑑別)
 7.予  防
  a.ワクチン投与
  b.曝露後の予防的治療
 8.治  療
  a.抗菌薬投与
  b.治療後の経過
  c.除  染
 9.対  応
  a.治療時における管理と注意事項
  b.白い粉発見時

 1-3 ペ ス ト
 1.概  要
 2.疫学(生物テロ関連)
  a.疫  学
  b.生物兵器化
 3.病 原 体
  a.形態と特性
  b.病 原 性
  c.消  毒
 4.検  査
 5.臨床症状と診断
  a.腺ペス
  b.敗血症ペスト
  c.肺ペスト
  d.鑑別診断
 6.予防と治療
  a.治療投与
  b.予防投与
 7.対  応

 1-4 野 兎 病
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

 1-5 ボツリヌス症
 1.概  要
 2.疫学(生物テロ関連)
 3.病 原 体
  a.形態と特性
  b.病 原 性
  c.消  毒
 4.検  査
 5.臨床症状と診断
  a.潜 伏 期
  b.臨床症状
  c.鑑別診断
 6.治  療
 7.対  応

 1-6 ウイルス性出血熱
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

2  カテゴリーB(箱崎幸也,中村幸嗣)

 2-1 Q熱
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

 2-2 ブルセラ症
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

 2-3 鼻  疽
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

 2-4 ベネズエラウマ脳炎(VEE)
 
 2-5 生 物 毒

 1.リ シ ン
  a.概  要
  b.臨床症状
  c.治  療

 2.ブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)
  a.概  要
  b.臨床症状
  c.治  療
 3.トリコセシンマイコトキシン(T2)
  a.概  要
  b.臨床症状
  c.治  療
 4.サキシトキシン(麻痺性貝毒)
  a.概  要
  b.臨床症状
  c.治  療

 2-6 腸チフス,パラチフス
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

 2-7 腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

 2-8 コ レ ラ
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療
 
 2-9 クリプトスポリジウム症
 1.概  要
 2.臨床症状
 3.治  療

3  付  表(箱崎幸也,中村幸嗣)
  付記 アメリカ炭疽菌テロの概要と教訓(作田英成)

 1.最初の診断例
 2.バイオテロを疑った疫学調査
 3.炭疽菌テロ被害の概要
 4.明示的事例への迅速な対応
 5.医学・疫学上の知見
  a.吸入炭疽患者の臨床像
  b.抗菌薬の内服
 6.特異な症例
  a.若 年 例
  b.潜伏期が長い症例
  c.感染経路が明らかでない症例
 7.今後の課題

C 放射線障害の医療対処(鈴木 元)

1 放射線の生物影響

2  急性放射線症候群
 1.概  要
 2.前 駆 期
 3.発 症 期
 4.前駆期での被ばく線量推定法

3 晩発性放射線影響
 1.放射線白内障
 2.白 血 病
 3.放射線発癌リスク

4 胎児影響

5  遺伝的影響

D 爆弾の医療対処(徳野慎一)

1 爆弾テロ
 1.爆弾テロ
 2.爆発の特性
 3.爆発による障害
  a.爆  傷
  b.一次爆風傷
  c.二次爆風傷
  d.三次爆風傷
  e.四次爆風傷
 4.医療上の留意点
  a.現場での医療
  b.病院での医療

III NBCテロに対する関係機関の取り組み

A 政府のテロ対策(渕岡 学)

1  国際的なテロ情勢とわが国への脅威
1.総  論
2.海外における邦人へのテロの脅威
3.わが国への直接のテロの脅威

2 今後速やかに講ずべきテロの未然防止対策
 1.テロリストを入国させないための対策の強化
 2.テロリストを自由に活動させないための対策の強化
 3.テロに使用されるおそれのある物質の管理の強化
 4.テロ資金を封じるための対策の強化
 5.重要施設等の安全を高めるための対策の強化
 6.テロリスト等に関する情報収集能力の強化等

B 関係機関の連携とNBCテロ対処現地関係機関連携モデル
 (渕岡 学,〈森口 裕〉)

1  連絡体制,初動体制等の整備
 1.関係機関間の連絡体制の整備
 2.通報および初動体制
 3.現場における初動対処

2 救助,救急搬送,救急医療における連携モデル
 1.消防司令室を中心とした情報の集約と現場との連携
  a.消防現場指揮本部との連携
  b.医療機関との連携
  c.日本中毒情報センターとの連携
  d.警察,保健所,その他関係機関との連携
 2.関係機関の対応能力を超える場合の対処
 3.自衛隊による支援
  a.支援の枠組みと要請先
  b.自衛隊への支援依頼時の調整事項

3 原因物質の特定における連携モデル
 1.原因物質の特定
  a.鑑  定
  b.現場における簡易検知
 2.原因物質の特定にあたっての情報交換
  a.特定のための情報集約
  b.特定がなされたあとの情報伝達
  c.特定前における情報伝達
 3.原因物質の特定,分析に関わる補助的な活動

4  除染における連携モデル
 1.除染活動における連携
  a.活動の役割分担
  b.現場における協議,調整の枠組み
2.自衛隊の対応の流れ
  a.災害発生〜派遣要請まで
  b.派遣要請〜出動後
  c.派遣要請を待つ時間がない場合の対応

5  海上において事案が発生した場合の連携モデル
 1.通報および初動体制
 2.現場における初動対処
 3.被害者の搬送
 4.鑑定依頼および鑑定結果連絡
 5.その他の連携

おわりに

C 関連機関のNBCテロ対処に関わる活動

1  消防における活動(石川義彦)
 1.消防の概要
  a.消防本部の設置状況
  b.消防本部間の応援体制
 2.消防における生物・化学災害対策
  a.消防における生物・化学災害への対応状況
  b.生物・化学災害対応資器材の整備
 3.生物・化学テロ災害時における消防活動
  a.消防活動の主眼
  b.化学テロによる災害時の消防活動要領

2 警察における活動(大石吉彦)
 1.警察の組織
 2.NBCテロおよび爆弾テロの未然防止
 3.NBCテロおよび爆弾テロ発生時の警察の対応
  a.基本的な対応
  b.生物テロの場合の対応
  c.核・放射性物質を使用したテロの場合の対応
  d.原因物質の検知
 4.NBCテロおよび爆弾テロへの対処能力の向上
  a.体制,装備資器材の整備,充実
  b.鑑定能力の向上
  c.各種訓練の推進

3  保健医療関係機関における活動(浅沼一成,〈千村 浩〉)
 1.化学テロに対する活動 279
  a.広域災害・救急医療情報システム
  b.救急医療体制
  c.災害拠点病院
 2.生物テロに対する活動
  a.特に留意すべき感染症
  b.状況レベルの想定と各状況レベルの対応
  c.事前対応の考え方…283

D 日本中毒情報センターの活動と連携モデルにおける役割
 (黒木由美子,遠藤容子)

1  中毒110番への問い合わせ状況

2  集団中毒事件への対応強化

3  化学テロ,集団化学災害発生時の対応体制

おわりに

E 生物テロに対するサーベイランスと疫学調査
 (谷口清州,岡部信彦)

1  生物テロの特徴
 1.感染症がテロとして成立する条件
 2.潜伏期の存在
 3.二次感染の存在
 4.自然発生との鑑別

2  通常期における感染症サーベイランス
 1.法律に基づく届け出疾患
 2.病原体の届け出
 3.症候群(疑似症)サーベイランス
 4.海外の感染症情報について

3  生物テロにそなえたサーベイランス
 1.基本的な考え方
 2.アウトブレイクサーベイランス
 3.死亡のサーベイランス
 4.事象サーベイランス
 5.症候群サーベイランス
  a.概  略
  b.感染症法に基づく症候群(疑似症)サーベイランス
 6.疑い症例サーベイランス(積極的症例探査)
  a.概  略
  b.目的と対象
  c.症例定義と症例分類
  d.報告体制

4  生物テロ発生時の積極的疫学調査
 1.疫学調査の基本方針
  a.原  則
  b.調査組織
  c.調査の概要
  d.院内感染対策
  e.連携と広報
 2.疫学調査の概要
  a.アウトブレイクの確認
  b.“症例定義”の作成,記述疫学による症例群の特徴把握
  c.感染源,感染経路や危険因子に関する仮説の設定
  d.仮説の検証(症例対照研究,コホート研究など
   〈検査室的情報を含む〉)
  e.感染症対策の評価,再発予防のための提言,報告書の作成
 3.接触者追跡調査と対策
  a.基本となる知見
  b.接触者の定義
  c.接触者追跡調査の実施

F N災害時(原子力発電所事故)における国の対処(明石真言)

1  原子力施設で異常事態の発生
 1.連絡,通報体制
 2.緊急事態応急対策拠点施設(オフサイトセンター)の
   役割と機能
 3.原子力防災専門官と原子力保安検査官
  a.原子力防災専門官
  b.原子力保安検査官
 4.緊急被ばく医療体制
  a.概  略
  b.事故時の医療対応

2  社会的資源

3  文部科学省が行っている原子力防災対応
 1.原子力施設周辺環境モニタリングデータの表示
 2.航空機サーベイシステム
 3.防災ロボットの開発

4  原子力施設以外での事故およびテロ等
 1.原子力施設以外での異常事態の可能性と対応
 2.想定される核物質,放射線を用いたテロと協力体制

おわりに

IV 付  録

A テロ対処のためのシナリオモデル
1 ショッピングモールでの化学剤散布例
 (村田厚夫,奥村 徹,阿南英明)
 1.現場のトリアージ
  a.現場でのトリアージの考え方は?
  b.ドクターカー等のないところでは?
  c.現場治療のポイントは?
 2.救急搬送および連絡
  a.消防があらかじめ各医療機関の化学災害対応能力を
    把握しているか?
  b.多数の患者発生時,対応能力がある医療機関だけでは
    収容しきれない可能性は?…324/c.被害者が自力で
    医療機関に行った場合,消防はその医療機関や被害者
    数を把握できるか?…325/d.各医療機関や保健所等
    と消防,警察の間の双方向の情報連絡システムについ
    て普段から話し合われているか?
 3.医療機関の二次汚染
  a.医療機関の個人防護装備(PPE)等は十分か?
 4.原因物質の検知,特定
  a.現場検知の結果や分析結果の情報を直ちに消防,医療機関,
    日本中毒情報センター,保健所等の関係機関に伝えること
    が周知徹底されているか?
  b.検知資器材を有する部隊のないところではどうするか?
 5.除  染
  a.除染すべき人数が多数にのぼり,既存の資器材の対応能力
    を上回った場合どうするか?
  b.被害者の除染方法の選択判断は?
  c.除染に使う水は,どれくらいの温度がよいのか?
  d.除染後の被災者用の着替えの準備はどうすべきか?
  e.除染廃液の処理はどうすればよいのか?
  f.そ の 他
 6.病院の除染
  a.除染設備のない病院に,現場で一次除染を受けていない
    被害者が直接来院した場合,どうするか?
  b.病院除染設備での防護服を増やすためのストラテジーは?
  c.除染に検知をどう活かすべきか?
 7.医療対処
 8.患者情報の管理
 9.そ の 他
  a.応援要請
  b.医療機関が被害者の症状等の情報を消防,警察,保健所等
    に連絡する場合,相手先の連絡番号(電話,ファックス)
    リストがあらかじめ用意されているか?
 10.全般的な問題
  a.事件発生が休日や夜間の場合は?
  b.メディアへの対応,医療機関,保健所,衛生部局等への
    市民やメディアからの問い合わせ
  c.BC災害に対する訓練をどのようにして立ち上げるのか?
  d.シナリオのバリエーション

2  食品事例――“救急要請! こちら○○幼稚園”(郡山一明)
 1.質問と解説
 2.ま と め

3  放射線源テロ(ダーティ爆弾)テロモデル(鈴木 元)
 1.ダーティ爆弾の覚知から区域設定,そして現場進入

B NBCテロ対策のためのチェックリスト(奥村 徹,村田厚夫)

C 有用な情報源

1 現代は情報収集が必須である(村田厚夫,奥村 徹)

2 有用サイト(村田厚夫,中村勝美,明石真言)
 1.国内の公的サイト
  a.N関連
  b.BC関連
 2.国外の公的サイト
  a.N関連
  b.BC関連
  c.核兵器に関するサイト
 3.教科書・雑誌サイト
 4.その他の定評あるサイト
 5.ハンドヘルドデバイス(PDA)

3  ま と め(村田厚夫)

column

爆弾テロ防止条約(箱崎幸也)
テロ対策特別措置法(箱崎幸也)
バイナリー化学兵器(山本 都)
エアロゾル(山本 都)
Ct(曝露量)とLCt50(50%致死曝露量)(山本 都)
シアン化物(またはシアン化合物)(山本 都)
放射線源のグレーディング(1)D値(鈴木 元)
放射線源のグレーディング(2)A/D比による五段階分類(鈴木 元)
ボリビア放射線源被ばく事故(鈴木 元)
ゴイアニア被ばく事故(鈴木 元)
避難者用の呼吸防護(奥村 徹)
圧縮空気(奥村 徹)
PAPR(powered air-purifying respirator)(奥村 徹)
風乾除染(奥村 徹)
除染テント(奥村 徹)
殺虫剤中毒時のアトロピン投与量(箱崎幸也)
神経剤曝露時の呼吸管理と拮抗薬(奥村 徹)
松本サリン事件の経過概要(奥寺 敬)
天然痘ウイルスの生物テロとしての脅威(箱崎幸也)
炭疽菌の生物兵器――テロの容易性と脅威(箱崎幸也)
現地調整所の設置および運用について(渕岡 学,〈森口 裕〉)
毒物,劇物等に関わる災害発生状況(石川義彦)
化学防護服(石川義彦)
生物・化学災害時の出動部隊,車両の例(石川義彦)
消防警戒区域(石川義彦)
警察(庁)の取り組み(1)(大石吉彦)
警察(庁)の取り組み(2)(大石吉彦)
警察(庁)の取り組み(3)(大石吉彦)
JCO臨界事故(明石真言)
武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に
 関する法律(国民保護法)(明石真言)
武力攻撃原子力災害等対策緊急技術助言組織の設置に
 ついて(明石真言)
ニコチン中毒(郡山一明)
アウトブレイク徹底調査(村田厚夫)

索  引

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序文

2001年9・11アメリカ同時多発テロ以降も,国際的なテロ行為やそ
の脅威は依然として深刻である.アフガニスタンにおけるアル・
カイーダの炭疽菌研究所の発見や“ジェマ・イスラミーヤ(JI)”
の化学・生物兵器マニュアルの存在,また,旧ソ連の崩壊に伴う
放射性物質等の管理の甘さから兵器級純度のウラン235やプルトニ
ウム239が闇市場に売りに出されるなど,NBC(nuclear〈核〉,
biological〈生物剤〉,chemical〈化学剤〉)テロの蓋然性は依
然として高いものがある.
テロリストたちは地下鉄サリン事件の教訓から,化学テロでの殺
傷力が予想外に低いことや,また巨大な製造プラントを要する技
術的困難さ,さらには化学兵器禁止条約によって化学兵器の前駆
物質の入手が厳しく規制されていることなどから,化学兵器によ
るテロリズムより爆弾テロや意図的な化学災害(intentional
chemical disaster;ICD)の有用性を認識した.
ICDは,“危険化学物質を意図的にまき散らすことにより社会全体
を機能崩壊に陥れ,当該地域社会での対処能力を超える災害”と
定義されている.この危険化学物質には,化学剤だけでなく工業
用化学物質なども含まれ,ICDではテロリストが危険化学物質を直
接散布するテロ行為だけでなく化学工場の破壊工作も想定される.
核テロに関しても,テロリストが核兵器を用いる可能性は非常に
低く,放射線源(医療用・産業照射用線源〈192Ir,60Co,137Cs〉
,radioisotope)と爆弾を組み合わせたダーティ爆弾を,社会・
経済的混乱を惹起する目的に使用する危険性が指摘されている.
現在,世界中では爆弾テロが頻発し,欧州都市(マドリード,
ロンドン)や観光地(バリ島等)で爆弾テロが頻発し,甚大な死
傷者を出している.テロリストの使用する爆弾は,小型・軽量化
(数キログラム前後)によって高性能化し,釘やボルトなどの小
破片金属を混入することで,その威力をさらに増大させている.
国内では1975年頃までいわゆる新左翼系過激派による連続爆弾テ
ロで多くの死傷者を出していたが,最近では爆弾テロによる死傷
者はほとんど存在しない.このことから,わが国での爆弾による
死傷者への対処能力は疑問視され,爆弾テロ対策,なかでも医療
対応の充実が急務である.
一方,9・11アメリカ同時多発テロ以降の国際社会のNBCテロ対処
能力の向上は目覚ましいものがあり,その対処能力は着実に進歩
してきている.アメリカでは,神経剤治療薬“Duodote”(アト
ロピン・プラリドキシム塩化メチルの自動注射器)が救急隊員
(emergency medical service;EMS)用に認可(2006年9月)され
たり,シアン中毒治療にヒドロキソコバラミン(静注用)が承認
(2006年12月)されたり,N・Rテロ対処では2006年に世界原子
力機関(international atomic energy agency;IAEA)によって
初動対応要員のためのガイドラインが発表されている.今後,わ
が国でも,生物・化学テロ対処に加え,核(nuclear,スーツケ
ース型の小型核兵器を含む)だけでなく民生用の放射性物質を用
いたテロ(radiological terrorism)と爆弾(explosive)を加え
たCBRNE(chemical,biological,radiological,nuclear,and
explosive)テロ対処の体制整備が急務である.
2003年11月に診断と治療社から出版した『必携 ― 生物化学テロ
対処ハンドブック』は幸いにも多くの方々に購読され,多少なり
ともわが国の生物化学テロ対処の能力向上に貢献できたものと考
えている.今回,上記『必携 ― 生物化学テロ対処ハンドブック』
の出版から5年が経過し,テロリズムの構図も大きく変化してきて
いる.したがって,BC対処だけでなく,CBRNE対処能力の向上を目
的に本書を企画し,関係機関の多くの方々のご賛同を得て出版す
ることができた.
本書は『必携 ― 生物化学テロ対処ハンドブック』の内容,構成
を保ちつつ,核・放射線兵器テロ対処を中心に新知見を盛り込み,
全項目の内容を見直したものである.CBRNE対処はテロリズムの進
歩に合わせて大きく変化すると考えられ,本書も読者諸賢の方々
から多くのご意見やご助言をいただき,今後ともより実践的な
CBRNE対処本を目指し改訂していきたいと願っている次第である.
お気づきの点やご意見を,CBRNE研究会や出版社までお寄せいた
だければ幸いである.
末尾になったが,前書『必携 ― 生物化学テロ対処ハンドブック』
の際と同様,診断と治療社と小岡明裕氏の大いなる賛同がなけれ
ば,本書の出版はできなかったものとCBRNE研究会一同考えており
,本書の改訂・出版にご尽力をいただいた同社編集部部長の小岡
明裕氏に改めて深謝申し上げるものである.

2008年5月 CBRNEテロ対処研究会