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小児内分泌学診断と治療社 | 書籍詳細:小児内分泌学

日本小児内分泌学会(しょうにないぶんぴつがっかい) 編集

初版 B5判 並製 584頁 2009年12月25日発行

ISBN9784787817525

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定価:本体12,000円+税
  

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小児内分泌学分野の基本から分子内分泌という最新先端的情報までを網羅。専門医はもちろん内分泌疾患患者を診断する医師必携の日本小児内分泌学会によるテキストである。

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目次

目  次

Ⅰ 総論

序文
執筆者一覧

第 1 章 内分泌総論  
A.内分泌系の役割
B.ホルモンの種類
C.ホルモンの作用機序
D.ホルモンの分泌調節
E.ホルモンの生合成と代謝

第 2 章 内分泌疾患の原因・種類・診察法  
A.内分泌疾患の原因と種類
B.診察法

第 3 章 内分泌学的検査  
A.ホルモンの測定法
B.内分泌検査

第 4 章 画像診断  
A.視床下部-下垂体系
B.甲状腺,副甲状腺
C.副腎
D.性腺

第 5 章 その他の検査  
A.下錐体海綿静脈洞サンプリング
B.副腎静脈血サンプリング
C.細胞診
D.骨密度

第 6 章 細胞遺伝学的検査,分子遺伝学的検査 
 
第 7 章 内分泌疾患患者にみられる所見,主要症候から診断へのアプローチ  
 1.低身長
 2.高身長
 3.やせ
 4.肥満
 5.思春期早発(性早熟)
 6.思春期遅発
 7.月経異常
 8.外性器異常
 9.口渇・多飲
 10.高血糖
 11.低血糖
 12.電解質異常―血清ナトリウム,カリウム,クロール
 13.電解質異常―血清カルシウム,リン

第 8 章 内分泌救急処置  
A.甲状腺クリーゼ
B.副腎クリーゼ
C.糖尿病性昏睡
D.低血糖
E.低カルシウム血症によるけいれん


Ⅱ 各論
第 1 章 新生児内分泌学  
A.内分泌臓器の発生・分化
B.内分泌機能の発達とその異常
 1.下垂体
 2.副腎
 3.甲状腺
  1 先天性甲状腺機能低下症
  2 新生児甲状腺機能亢進症
 4.新生児低血糖症・新生児糖尿病
  1 新生児低血糖症
  2 新生児糖尿病
 5.新生児の電解質代謝
 6.カルシウム代謝
  1 新生児低カルシウム血症
  2 新生児高カルシウム血症
  3 未熟児代謝性骨疾患
     (未熟児骨減少症,未熟児くる病)
 7.外性器異常とその取り扱い
C.内分泌疾患を有する母体と児の関係
 1.糖尿病
 2.甲状腺機能異常
 3.尿崩症(妊娠尿崩症を含む)
 4.先天性副腎皮質過形成患者の生殖能力
D.新生児マススクリーニング
 1.先天性副腎皮質過形成症
 2.先天性甲状腺機能低下症 

第 2 章 成長障害  
A.視床下部-下垂体系の発生・分化
B.成長の機構とその制御
C.成長障害の鑑別と診断の進め方
D.成長障害にかかわる遺伝子とその分子基盤
  1 GH-1 遺伝子異常症
  2 GHRH 受容体遺伝子異常症
  3 生物学的不活性型 GH
  4 GH 受容体遺伝子異常症
  5 JAK/STAT シグナル系の異常
  6 IGF-I 異常症
  7 ALS 遺伝子異常症
  8 IGF-I 受容体遺伝子異常症
  9 SHOX 異常症
E.成長ホルモン分泌不全性低身長症と成人成長ホルモン分泌不全症
F.Turner 症候群における成長障害
G.軟骨無形成症・低形成症
H.腎不全
I.Noonan 症候群
J.Prader-Willi 症候群
K.SGA 性低身長症
L.その他の低身長(奇形症候群を含む)
M.高身長,過成長,Sotos 症候群など

第 3 章 視床下部・下垂体障害による内分泌疾患  
A.視床下部・下垂体ホルモン
B.下垂体機能低下症
 1.複合型下垂体前葉機能低下症
 2.間脳-下垂体近傍腫瘍
 3.視床下部-下垂体近傍の炎症,感染症
C.下垂体腺腫
 1.高プロラクチン血症
 2.下垂体性巨人症など
D.リンパ球性下垂体炎

第 4 章 水・電解質代謝異常  
A.水・電解質代謝の生理学
B.中枢性尿崩症
C.Wolfram 症候群
D.口渇中枢障害を伴う高ナトリウム血症
  (本態性高ナトリウム血症)
E.低浸透圧症候群
F.腎性尿崩症
G.乳幼児習慣性多飲多尿
H.夜尿症

第 5 章 思春期発来異常をきたす疾患  
A.視床下部-下垂体-性腺系の発生・分化
B.思春期の生理学
 1.思春期発来の内分泌機構
 2.二次性徴の発現
C.性成熟異常をきたす疾患
 1.思春期早発症
  1 GnRH 依存性思春期早発症
  2 GnRH 非依存性思春期早発症
  3 その他
 2.性成熟不全症
  1 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
  2 高ゴナドトロピン性性腺機能低下症

第 6 章 性分化・性発達異常に伴う疾患  
A.性の分化機構
B.性染色体異常による疾患
 1.Turner 症候群
 2.Klinefelter 症候群
C.46,XY DSD
D.46,XX DSD
E.月経の異常
  1 続発性無月経
  2 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
  3 若年性機能性子宮出血
F.男性女性化乳房

第 7 章 副腎疾患  
A.副腎の発生・分化
B.副腎ホルモン産生・作用
C.副腎皮質機能低下症
 1.先天性原発性副腎皮質機能低下症
  1 先天性副腎低形成症
  2 先天性副腎皮質過形成症
  3 ACTH 不応症
  4 副腎白質ジストロフィー
  5 アルドステロン合成酵素欠損症
     (CYP11B2 異常症)
  6 偽性低アルドステロン症
 2.後天性原発性副腎皮質機能低下症
 3.二次性副腎皮質機能低下症
D.Cushing 症候群(Cushing 病を含む)
E.副腎腫瘍
F.高血圧を特徴とする疾患
 1.グルココルチコイド奏功性アルドステロン症
 2.apparent mineralocorticoid excess(AME)
 3.原発性アルドステロン症
G.褐色細胞腫

第 8 章 甲状腺疾患  
A.甲状腺の発生と分化
B.甲状腺ホルモンの産生・作用
C.先天性甲状腺機能低下症
 1.原発性甲状腺機能低下症
  1 甲状腺発生の異常:欠損,形成不全,異所性
  2 甲状腺ホルモン合成障害
  3 中枢性(下垂体性,視床下部性)甲状腺機能低下症
  4 一過性甲状腺機能低下症
D.後天性甲状腺機能低下症
 1.頭蓋内病変による甲状腺機能低下症
 2.放射線性甲状腺機能低下症
 3.薬剤性甲状腺機能低下症
E.甲状腺炎
 1.慢性甲状腺炎
 2.萎縮性甲状腺炎
 3.亜急性甲状腺炎
 4.急性化膿性甲状腺炎
F.甲状腺中毒症
 1.Basedow 病
 2.機能性結節性甲状腺腫(Plummer 病)
 3.無痛性甲状腺炎
 4.医原性甲状腺中毒症
G.甲状腺ホルモン不応症と TSH 不応症
 1.甲状腺ホルモン不応症
 2.TSH 不応症
H.甲状腺腫瘍
 1.甲状腺良性腫瘍
  1 単純性甲状腺腫
  2 腺腫様甲状腺腫
  3 甲状腺腺腫
 2.甲状腺悪性腫瘍(甲状腺癌)


第 9 章 カルシウムとビタミン D 関連疾患  
A.副甲状腺などカルシウム代謝に関与する臓器の発生・分化
B.カルシウム・リン代謝調節と骨代謝
C.副甲状腺機能亢進症
 1.原発性副甲状腺機能亢進症
 2.二次性副甲状腺機能亢進症
D.副甲状腺機能低下症
 1.副甲状腺機能低下症
  1 副甲状腺臓器発生異常
  2 PTH の異常
  3 Ca 感受性異常
  4 副甲状腺の破壊
  5 ミトコンドリア病に合併するもの
 2.偽性副甲状腺機能低下症
E.くる病
 1.ビタミン D 欠乏性くる病
 2.低リン血症性くる病
 3.その他のくる病
  1 ビタミン D 依存性くる病 I 型
  2 ビタミン D 依存性くる病 II 型
  3 肝性くる病
  4 腎性骨異栄養症
F.骨系統疾患

第 10 章 糖・脂質代謝異常症  
A.糖代謝に関与する臓器の発生・分化・生理学
B.糖尿病
 1.1 型糖尿病
  1 病因
  2 治療
 2.2 型糖尿病
  1 病因と病態
  2 治療
 3.その他,特定の機序・疾患によるもの
  1 遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの(単一遺伝子異常糖尿病)
  2 他の疾患・条件に伴うもの
 4.妊娠糖尿病
C.糖尿病コントロールと合併症
 1.糖尿病関連指標
 2.小児・思春期発症糖尿病合併症
D.低血糖症
 1.乳児持続性高インスリン性低血糖症
 2.インスリノーマ
 3.ケトン性低血糖症

第 11 章 肥満,メタボリックシンドローム  
A.肥満の生理学
B.肥満症
C.メタボリックシンドローム
D.小児のインスリン抵抗性に関する基本合意事項

第 12 章 尿細管異常  
A.尿細管の生理
B.腎尿細管性アシドーシス(RTA)
  1 遠位型 RTA(I 型)
  2 近位型 RTA(II 型)
C.Bartter 症候群
D.Gitelman 症候群
E.偽性低アルドステロン症
  1 偽性低アルドステロン症 I 型(PHA1)
  2 偽性低アルドステロン症 II 型(PHA2)
  3 二次性偽性低アルドステロン症

第 13 章 多腺性内分泌疾患  
A.多発性内分泌腫瘍症
 1.多発性内分泌腫瘍症 1 型(MEN1)
 2.多発性内分泌腫瘍症 2 型(MEN2)
B.多腺性自己免疫症候群
 1.多腺性自己免疫症候群 1 型(APS1 または PGA1)
 2.多腺性自己免疫症候群 2 型(APS2 または PGA2)


第 14 章 疾患と内分泌異常  
A.神経性食欲不振症にみられる内分泌異常
B.critical illness でみられる内分泌異常
C.小児がん経験者(CCS)における晩期内分泌合併症

■付録
A 日本人の食事摂取基準
B 体重・身長から体表面積を算出するノモグラム
C TRP から TmP/GFR を求めるノモグラム
D 横断的標準身長・体重曲線
E 縦断的標準身長・成長率曲線
F 肥満度判定曲線・BMI パーセンタイル曲線

■索引

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序文

序  文

 この度,日本小児内分泌学会では,小児内分泌学・糖尿病学・代謝学の研究を通じて科学の進歩に貢献すること,また小児内分泌,小児糖尿病を専門とする医師を養成することを目的として,『小児内分泌学』を発行することになった.本書の著者として 80 人を超える学会員が参画し,それぞれの専門としている事項を担当し執筆した.
 本書は,日本小児内分泌学会が総力を挙げて作成したテキストである.このようなテキストは,欧米には古くは,世界の小児内分泌学の始祖といえる Lawson Wilkins の小児内分泌学テキストをはじめ,いくつかのテキストがあるが,わが国には今までこのような網羅的な小児内分泌学テキストはなかった.したがって,本書が刊行できた意義は極めて大きいと感じている.
 本書は,総論と各論に分け,現在の小児内分泌学の最新の知識が記載されている.総論は,生体におけるホルモンの役割からはじまり,内分泌疾患患者の診察,診断,検査法,主要症候から診断へのアプローチ,内分泌救急疾患の処置を含んでいる.この部分を読むだけでも,実地診療にも役立つ内容である.各論は,14 章に分け,従来小児内分泌学分野で取り上げられなかった分野も加えてあり,新生児内分泌学,成長障害,視床下部・下垂体障害による内分泌疾患,水・電解質代謝異常,思春期発来異常をきたす疾患,性分化・性発達異常を伴う疾患,副腎疾患,甲状腺疾患,カルシウムとビタミン D 関連疾患,糖・脂質代謝異常症,肥満・メタボリックシンドローム,尿細管異常,多腺性内分泌疾患,疾患(神経性食欲不振症,critical illness,小児がん経験者)と内分泌異常という項目立てにした.できるだけ理解しやすくするために,図表を多くするとともに,内容は分子内分泌という最新先端的な情報も入れ込んである.
 内分泌学は,一般的にむずかしい分野と思われ敬遠されがちであるが,本書を通読されると内分泌学のおもしろみが理解でき,日常診療にいかに重要な分野であるか理解されると思う.また,本書は,専門医には知識の確認,辞書的な使い方もできる.本書が,小児内分泌学を専門とする医師だけではなく,内分泌疾患患者を診る小児科医,内科医に幅広く利用されることを願っている.
 最後に,忙しい中,本書に執筆された先生方に感謝申し上げるとともに,編集を担当された日本小児内分泌学会の理事の先生方に厚く御礼申し上げる.

平成 21 年 12 月
日本小児内分泌学会理事長
旭川医科大学小児科教授
藤枝憲二