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診断と治療

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連載 「症例を俯瞰する総合診療医の眼」 「人気の診療科紹介」 「注目の新薬」.

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2017年 Vol.105 No.8 2017-08-07

不整脈診療 初期対応から先端治療まで

定価:本体2,500円+税

冊 

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掲載論文

focal point―特集のねらい 今井 靖
◆不整脈 新しいビューポイント
 心房細胞 総論 八木直治,他
 イオンチャネル 基礎から抗不整脈薬を理解する 髙橋尚彦
 不整脈を理解するための心臓解剖学 井川 修
 不整脈診療における長時間心電図・負荷心電図・特殊心電図の活用法  池田隆徳
◆頻脈性不整脈
 カテーテルアブレーションとは 高周波焼灼・冷凍凝固に対する基本的理解 西村卓郎,他
 上室頻拍・WPW症候群 深水誠二
 心房頻拍・心房粗動 丹野 郁
 心房細動 カテーテルアブレーションの最新治療 蜂谷 仁
 心室期外収縮・特発性心室頻拍  野上昭彦
 器質的心疾患に伴う心室頻拍  三輪陽介,他
 遺伝性不整脈疾患―QT延長症候群,Brugada症候群,早期再分極症候群―” 清水 渉
◆徐脈性不整脈およびデバイス治療を理解する
 徐脈性不整脈とペースメーカーの適応とその管理 石川利之
 植込み型ループ心電計―失神,ESUS診断における実際の使い方― 河野律子
 植込み型除細動器・心臓再同期療法 西井伸洋
 植込み型電子デバイス患者においてMRIは撮ってよいのか否か?撮れるときはどうするのか? 石橋一哉
 皮下植込み型除細動器・着用型除細動器の活用 佐々木真吾
 植込み型電子デバイスの遠隔管理 中井俊子

◆連 載
◎症例を俯瞰する総合診療医の眼
 急性の発熱・右膝痛を訴える43歳女性 金城紀与史
◎人気の診療科紹介
 田附興風会医学研究所北野病院呼吸器センター内科部門(呼吸器内科) 福井基成
◎注目の新薬
 プリズバインド®(イダルシズマブ) 矢坂正弘

◆臨床例
 葉酸欠乏により血栓性血小板減少性紫斑病様の病態を呈した症例 服部英喜

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ねらい

 不整脈の分野は循環器領域において,特に長足の進歩を遂げてきました.しかしそれを理解するためには根本の刺激伝導系およびデバイス植込みやアブレーションの標的部位となる心臓解剖を理解しておく必要性があり,他誌ではまれかもしれませんが,心臓の解剖について詳しくご執筆いただきました.
 不整脈は大きく徐脈・頻脈性不整脈にわけられます.前者の代表は房室ブロック,洞不全症候群,徐脈性心房細動であり,ペースメーカ療法が多く実施され,年間5万台が植え込まれております.ペースメーカを含む植込み型電子デバイスはMRI対応が普及して久しく,またこの夏から心室のみではありますがsingle chamber型のリードレスペースメーカがわが国でも使用可能となりペーシング治療も一つの転換点を迎えたといえるでしょう.
 頻脈性不整脈については心室頻拍・細動のように緊急時電気的除細動を要することもありますが,それらを除きますと通常,薬物療法を初期治療で実施し,症例・疾患によってカテーテルアブレーション,植込み型除細動器を考慮します.上室頻拍(AVNRT, AVRT, AT),WPW症候群,通常型心房粗動はカテーテルアブレーションにより90~95%あるいはそれ以上の成績で根治が可能でありカテーテルアブレーションを積極的に推奨します.心房細動は全国で100万人に達し,最もわれわれが取り組まなくてはならない不整脈でありますが,脳梗塞予防,心不全の回避,自覚症状の軽減を図りつつ管理します.リスク因子を伴えばワルファリンかDOACを投与し頻脈の場合には心拍数を110/分未満になるようレートコントロールを行います.洞調律維持を目指す場合,従来薬物療法を複数種類試みるというのが一般的でしたが,最近は肺静脈隔離を主体としたカテーテルアブレーション(冷凍バルーンアブレーションなど)が普及し,有症状で比較的若い方にはアブレーションが積極的に実施されております.発作性心房細動では初回で60~80%程度発作抑制が得られるとのことですが,今後さらに治療法の進展が期待されます.血栓源になりやすい左心耳をカテーテル的に閉鎖することも欧米では積極的に実施されており,わが国にも近日普及すると思われます.
 心室頻拍・細動は器質的,遺伝的疾患を有するか否かを把握しておくことが重要です.器質的心疾患のない特発性心室頻拍は左右の流出路,または左室左脚後枝・前枝領域のPurkinje線維を起源としカテーテルアブレーションが奏効します.器質的心疾患がある場合,特に心機能低下を伴う場合には薬物療法,カテーテルアブレーション,植込み型除細動器を組み合わせた集学的治療が行われます.不整脈から少し話が離れますが,低心機能でかつ心電図のQRS幅が広い(120 msec以上,あるいは150 msec以上)心不全患者(NYHA II—IV)の症例には右房,右室に加えて冠静脈経由に左室にもリード線を留置し右室側と左室側でのペーシングのタイミングを同期させて心不全を改善する心臓再同期療法(CRT)も不整脈手技として実施されます.この8月からはわが国でも,心室について右室1点,左室側2点で合計3か所からペーシングが可能なmultipoint pacingができる機種が複数社から上市されるため,さらに心不全治療への有効性が高まることが期待されます.
 不整脈の分野は特に植込みデバイスの進歩,カテーテルアブレーションの機材およびそれをささえるマッピングシステムなど医療工学技術の進歩とともにあります.本特集で不整脈領域を俯瞰し,明日からの診療にご活用いただければ幸いに存じます.

自治医科大学内科学講座循環器内科学部門/薬理学講座臨床薬理学部門
今井 靖

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2017年 Vol.105
No.10 特集/妊婦さんへの内科治療―リスクと安全を考える―最新号
No.9 特集/脂質管理を一歩深める
No.8 特集/不整脈診療 初期対応から先端治療まで
No.7 特集/一般臨床医に必要なてんかんの基礎知識とトピックス
No.6 特集/プライマリケアで知っておきたい漢方診療のコツ
~日常診療に役立つ臨床スキル~
No.5 特集/急増中!大人の食物アレルギー
No.4 特集/内科系医師のための災害医療エッセンシャル
No.増刊号 特集/これ一冊でわかる 消化器 診断基準と分類法
No.3 特集/そのお腹,大丈夫? 肥満症のトピックス
No.2 特集/Beyond the textbook 心電図 実践診療で役立つコツ
No.1 特集/実践! 神経救急(neurocritical care)
2016年 Vol.104
No.12 特集/知っておきたい関節リウマチの診断から治療まで
No.11 特集/痛み治療の「いま」に迫る
 メカニズムから評価・治療の最前線
No.10 特集/よくわかる,臨床で使える「骨粗鬆症」アップデート
No.9 特集/カテーテルを使った最新の治療
No.8 特集/浮腫 ―そのむくみ,放っておいて大丈夫?―
No.7 特集/頭痛診療が得意になる 基礎から最新トピックスまで
No.6 特集/いま知っておきたい,感染症診療最新の動向
No.5 特集/「抗血栓療法の今」を語る
No.4 特集/あの病態ってもしや……? ダイジェスト“IgG4関連疾患”
No.増刊号 特集/糖尿病治療の現在と未来
No.3 特集/高血圧 予後,臓器・血管保護を見据えた治療戦略
No.2 特集/腸内細菌叢からみた臨床の最前線
――ベールを脱いだ体内パートナーの機能
No.1 特集/めまい診療の最先端
2015年 Vol.103
No.12 特集/知っておくべき総合診療の現在(いま) 
実戦と教育・研究から未来を展望する
No.11 特集/成人の予防接種はどうあるべきか? 
―予防医療推進の観点から―
No.10 特集/睡眠障害診療の進歩
No.9 特集/内科が使う自己注射薬
No.8 特集/機能性消化管障害
―気のせいでない科学の裏付けと最新治療―
No.7 特集/ここが知りたい認知症診療
No.6 特集/肺高血圧症・肺血栓塞栓症 見逃すことなく最適の治療へ
No.5 特集/アレルギー疾患の診療のpitfalls 好酸球の臨床
No.4 特集/COPDの診断と最新の治療
No.増刊号 特集/心不全のすべて
No.3 特集/時代とともに広がる「糖尿病合併症」の概念
No.2 特集/ここまで変わった 実地診療の食道がん・胃がん・大腸がん
No.1 特集/知っておくべき脳卒中最新治療
2014年 Vol.102
No.12 特集/病院と地域の診療所をつなぐ在宅医療
No.11 特集/肝臓病診療のアップデート
No.10 特集/移植療法の現況と今後の展望
No.9 特集/糖尿病診療2014
No.8 特集/内科医のための更年期症候群診療
No.7 特集/消化管アップデート
No.6 特集/医療関連感染をめぐる最近のトピックス
No.5 特集/日常診療でできる がん検診・がん予防
No.4 特集/実地医家のための渡航医療
No.増刊号 特集/内科救急のファーストタッチ
No.3 特集/ここまで進んだリハビリテーション
No.2 特集/高齢者医療 そのポイントと最新知見
No.1 特集/臨床検査―ここまで進んだ検査の世界
2013年 Vol.101
No.増刊号 特集/主訴から診断へ―臨床現場の思考経路