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書籍詳細

病診連携 新時代!
眼科開業医のための診療・連携ポイント30診断と治療社 | 書籍詳細:眼科開業医のための診療・連携ポイント30

東京逓信病院眼科部長

松元 俊 (まつもと しゅん) 編集

吉川眼科クリニック院長

吉川 啓司(よしかわ けいじ) 編集

初版 B5判 並製 196頁 2015年10月21日発行

ISBN9784787821713

定価:本体7,500円+税
  

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いつ専門医へ紹介すればいいのか?紹介先ではどのような治療が行われているのか?戻ってきた患者への対応は?そんな悩みに応える一冊が登場.“専門医へ紹介するタイミング” “専門医による検査・治療” “専門医から戻ってきた際の対応と再紹介を決断するタイミング”を豊富なカラー写真とともに徹底解説.病状に応じたかかりつけ医と専門医による適切な連携を実践し,迷いなく紹介ができるようになる眼科開業医のための決定書.

関連書籍

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目次

はじめに
執筆者一覧
略語一覧

1 眼瞼腫瘍
  これって良性?/?悪性? 経過観察?/ 要治療? 後藤 浩
2 眼瞼けいれん
  薬剤性も少なくない! 第一選択はボツリヌス療法 清澤源弘,江本博文
3 眼瞼下垂
  加齢性のみではない.見逃すと怖い落とし穴! 後関利明
4 子どもの流涙
  赤ちゃんの涙目は自然に治る? 松村 望
5 大人の流涙・眼脂
  最近めっきり増えてきている… 廣瀬美央
6 ドライアイ
  ドライアイ,とことん治してる? 横井則彦
7 コンタクトレンズ(CL)障害
  CL保存ケースの手入れは眼表面のお手入れです! 亀井裕子
8 円錐角膜
  治療は移植とCLだけ? 現代版“薩摩飛脚”にはがある! 平野耕治
9 角膜ヘルペス
  アシクロで問題解決シチャッタ? 稲田紀子
10 再発性上皮びらん
  何とかして! いつ来るかわからない鋭い痛み 山田昌和
11 網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)
  出血の消退と視機能の回復が不一致! 小暮朗子
12 黄斑上膜(ERM)
  いつどんな症状がでれば紹介する? 今村 裕
13 糖尿病網膜症(DR)
  糖尿病網膜症の病診連携は,里親制度! 善本三和子
14 鈍的外傷
  キズが小さくても心配,あとから出てくることも心配 植田俊彦
15 感染性結膜炎
  患者の主訴はハッキリ! 病態の見極めは超むずかしい 中川 尚
16 アレルギー性結膜炎
  とりあえず点眼を処方すれば一件落着? 庄司 純
17 強膜炎・上強膜炎
  とにかく治療してみないとワカラナイ! 寺田裕紀子,沼賀二郎
18 ぶどう膜炎
  発症が突然なので対応に四苦八苦! 蕪城俊克
19 視神経炎
  急な発症だから慌ててしまう… 溝田 淳
20 浅前房
  開業してわかった! 遠視はものスゴ~ク多い! 石田恭子
21 正常眼圧緑内障(NTG)
  グレイゾーンが多すぎて,混迷三昧! 間山千尋
22 複視
  突然,ダブりが出現! なんだ?こりゃー… 篠田 啓
23 甲状腺眼症
  とにかくわかりにくい病気!? 神前あい
24 子どもの訴える見にくさ
  専門家に任せたいけれど… 宇井牧子
25 大人の訴える見にくさ
  眼底は一見,正常! それなのに見にくい感じがあるのは… 大久保真司
26 眼精疲労
  Vit. B12点眼か,ドライアイ点眼じゃだめ? 吉田正樹
27 <術後>LASIK術後
  LASIKを受けているかがわからない? 原 祐子
28 <術後>白内障術後
  角膜に波状のキズアト,何かトラブったのか? 葛西 梢,柴 琢也
29 <術後>緑内障濾過手術後
  眼圧が高いのは問題,低いのも問題,感染はもっと問題 溝上志朗
30 <術後>網膜剥離術後
  結膜のキズアトがほとんどないが,どんな手術を? 稲用和也

索 引

COLUMN
慢性疾患の病診連携  
─“情報提供”の鍵となるのは? 吉川啓司
高齢者が受診してきたら
  ─“Personalized medicine”で対応 本庄 恵
舌下免疫療法
─アレルギー治療のnew comer 松根彰志
カラーコンタクトレンズ
  ─処方には“慎重”を究める 糸井素純
外来での画像ファイリングシステム
  ─病院とのやりとり 前田利根
性感染症(STD)への対応
  ─どのタイミングで何を説明するか 中川 尚
帯状疱疹
  ─増加必至,眼部帯状疱疹 薄井紀夫
心療眼科の側面からみた病診連携
  ─精神科依頼のコツと注意点 気賀沢一輝
ロービジョンケア
  ─どういう基準でどこに紹介? 仲泊 聡
遺伝子検査と病診連携
  ─その真実は? 中澤 徹,高橋秀肇

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序文

 最近,患者さんをかかりつけ医から専門医へ紹介したものの,検査や手術の後,たちまちかかりつけ医に戻ってくることが多くなりました.保険制度の縛りのため,「専門医での対応」の最小化・最短化を余儀なくされているのが原因と思われます.そのためかかりつけ医は,専門医への紹介にとどまらず,専門医での検査・処置後の対応も求められるようになってきています.ところが,眼科医療は日進月歩で,日頃セミナーや学会等で最新知識を仕入れているつもりでも,自分の専門領域以外の分野や新しい検査・治療法について,「自分の診療は,専門医の求めるレベルに達している」と自信をもって言える場面は少ないようです.
 そこで今回,「病診連携」の必要性が高いと考えられる代表的眼疾患について,「専門医における標準的対応」の内容を明確にし,かかりつけ医においても専門医の「標準的対応」を理解したうえで,専門医での診療とかかりつけ医での診療がシームレスに連携できるよう,いわば“病診連携新時代”に向けたツールを提供したいと考えました.
 具体的には,「かかりつけ医で,ここまではしておいてほしい」という検査・治療を記載し,「こういう所見があれば専門医へ」という仕分けのポイントを明確にしました.また,「紹介の際にかかりつけ医で前もって説明しておいてほしい内容」についても述べ,専門医での検査・治療がスムーズに行えるよう工夫しました.さらに,「病状が安定してかかりつけ医へ逆紹介した後に,かかりつけ医で行うべき検査・治療」についても実際的な手順を含めて記載し,「再紹介を決断するポイント」についてもまとめていただきました.
 現代においては,かかりつけ医から専門医への一方通行の患者紹介ではなく,キャッチボールのように,患者はかかりつけ医と専門医の間を病状に応じて行ったり来たりします.本書が,このような“病診連携新時代”に相応しい連携を構築するための一助となれば幸いです.

2015年10月
東京逓信病院眼科部長
松元 俊
吉川眼科クリニック院長
吉川啓司