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産婦人科漢方研究のあゆみNo.33診断と治療社 | 書籍詳細:産婦人科漢方研究のあゆみNo.33

産婦人科漢方研究会 

初版 B5判 並製 160頁 2016年04月30日発行

ISBN9784787822499

定価:本体2,000円+税
  

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「女性のライフステージにおける漢方の役割」をテーマとした第54回産婦人科漢方研究会学術集会の講演内容を中心に本にまとめた.「女性のコモンディジーズになった摂食障害における漢方の有用性」「女性のアンチエイジングと漢方」など総説が4本,「当院不妊治療外来における漢方薬の選択と妊娠率の検討」「ラット下垂体腫瘍細胞MtT/Seを用いた漢方製剤のエストロゲン様作用の検討」など優秀演題5本,原著9本,11本の全29本を収載.

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目次

巻頭言 久保田俊郎
総説
女性のコモンディジーズになった
摂食障害における漢方の有用性
鈴木(堀田)眞理
はじめに
Ⅰ 日本の思春期における摂食障害の疫学調査
Ⅱ 摂食障害の心理と行動異常
1.神経性やせ症における回避行動,飢餓症候群,
視覚と固有受容感覚統合障害
2.神経性過食症の過食と排出行為の悪循環
Ⅲ 摂食障害の身体的問題
1.神経性やせ症の内科的入院適応や労作制限
2.神経性過食症の身体症状
3.摂食障害の後遺症
Ⅳ 摂食障害の治療
1.神経性やせ症における栄養療法
2.精神療法―認知の修正とコーピングスキルの向上
Ⅴ 薬物療法における漢方の有用性
1.摂食障害における薬物療法
2.漢方の有用性
3.六君子湯とグレリン
4.六君子湯の消化器症状と
胃電図に及ぼす影響
Ⅵ 妊娠中のダイエットが及ぼす次世代への影響
おわりに
女性のアンチエイジングと漢方
古山 将康
はじめに
Ⅰ 高齢社会と女性骨盤底医学
Ⅱ 骨盤底臓器の解剖学的支持機構
Ⅲ 骨盤底のアンチエイジング
Ⅳ 骨盤底機能障害と漢方医学
Ⅴ 慢性骨盤外陰痛と漢方
まとめ
月経関連症候群と漢方療法
小川真里子  髙松  潔
はじめに
Ⅰ PMS/PMDD患者に対する漢方療法の
有用性に関する検討
1.対象および方法
2.結果 19
3.考察 19
Ⅱ PMS/PMDDに対する漢方療法
Ⅲ PMS/PMDDに対する漢方療法の今後
Menopausal symptoms and the Kampo medicine:Tokishakuyakusan, Kamishoyosan, and Keishibukuryogan
寺内 公一
Ⅰ Effects of three Kampo formulae on
sleep disturbances
Ⅱ Effects of Keishibukuryogan on blood pressure
Ⅲ Effects of Tokishakuyakusan on headache
優秀演題
当院不妊治療外来における漢方薬の選択と
妊娠率の検討
髙田 杏奈  三浦 史晴  永沢 崇幸  古武 陽子
竹下 真紀  田中 志乃  杉山  徹
はじめに
Ⅰ 対象と方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
結語
ラット下垂体腫瘍細胞MtT/Seを用いた漢方製剤の
エストロゲン様作用の検討 3
王  澤蘊  神田 靖士  下埜 敬紀
ヴィエンバリー・フォンマニーボン  西山 利正
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
当科における卵巣癌症例の予後解析
―十全大補湯内服状況を中心に―
池田真理子  阿部 結貴  高橋 伸子  
石谷  健  松井 英雄
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
おわりに
婦人科疾病における『艾葉・阿膠』を含有した漢方処方の
過多月経,不正出血に対する有効性の検討
高木 弘明  坂本 人一  柴田 健雄  
笹川 寿之  田村 香奈  柳原真知子
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
循環と漢方
尾林  聡
はじめに
Ⅰ 桂枝茯苓丸とその成分
Ⅱ 桂枝茯苓丸による循環の変化
Ⅲ Cinnamaldehydeおよびpaeoniflorin
Ⅳ 漢方と心筋梗塞・脳梗塞
おわりに
原著
妊婦の痔に対する乙字湯の使用経験
山内 祐樹  山口 純子  原  浩一
はじめに
Ⅰ 対象と方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 治療上の評価の限界
Ⅳ 考察
Ⅴ まとめ
漢方薬短期投与による過多月経,
過長月経改善効果についての検討
佐藤 智子
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
原因疾患が明らかでない陰部痛
(Vulvodynia)に対する漢方薬治療
笹川 寿之  柴田 健雄  高木 弘明  山川 淳一
はじめに
Ⅰ 対象者の背景
Ⅱ 治療法
Ⅲ 結果
Ⅳ 考察
不妊治療女性20例の便通異常における,
潤腸湯エキスの有用性
中井 恭子  高橋悠里子  網  和美  山田 成利  
越田 光伸  蔭山  充  寺田 裕之  浮田 勝男  
今中 基晴  古山 将康
はじめに
Ⅰ 対象と方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
おわりに
末梢静脈留置カテーテルを頻回に
差し替えなければならない患者に対する
滋陰降火湯の効果と静脈炎発症時の対処法
佐藤 泰昌  安見 駿佑  大塚かおり  鈴木真理子
横山 康宏  山田 新尚  森重健一郎
はじめに
Ⅰ 対象と方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
冷えを合併する妊婦における
五積散の子宮頸管熟化作用
岡村 麻子  長田 佳世  田中 奈美  柴田 衣里
竹島 絹子  玉野 雅裕  加藤 士郎
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
簡略更年期症状指数(SMI)を改変した
問診表で冷え症の病態を把握する試み
針田 伸子  堀江 延和  首藤 達哉  
蔭山  充  畑山  博
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
片頭痛患者における「冷え症」の合併頻度の性差に
関する検討〜第2報〜
牧田 和也  北村 重和  稲垣美恵子  
仁平 敦子  立岡 良久
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
外傷に起因した神経障害性疼痛に対する
漢方療法の検討
福田  功  中田 英之  松田 秀雄  
川上 裕一  小菅 孝明
はじめに
Ⅰ 症例1
Ⅱ 症例2
Ⅲ 考察
Ⅳ 結語
症例報告
漢方を中心とした治療が奏効した凍結骨盤の症例
佐野 敬夫  藤野 敬史
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 現病歴および経過
Ⅲ 考察
おわりに
漢方薬にて臍帯動脈血流の改善,児体重の増加をみた
双角子宮妊娠の1例
塩田 敦子  秦  利之
はじめに
Ⅰ 対象および方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
月経困難症に対し,当帰芍薬散と桂枝茯苓丸が
有効だった2症例
松本 大樹  杉山  隆  八重樫伸生
はじめに
Ⅰ 症例1
Ⅱ 症例2
Ⅲ 考察
おわりに
冷えとめまいに対して漢方エキス薬が
奏効した3症例
高橋悠里子  蔭山  充  中井 恭子  越田 光伸
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
Ⅳ まとめ
妊娠中再発を繰り返す尖圭コンジローマに対し,
漢方薬により症状が改善しえた1症例
武田 智幸  谷垣 衣理  明石 英史  渡辺 廣昭
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 考察
Ⅲ まとめ
繰り返す性器ヘルペスに対し
漢方薬内服で軽快した2例
山内 祐樹  山口 純子  原  浩一
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 考察
Ⅲ まとめ
LEP・DNGで残存する慢性下腹部痛・子宮内膜症に
子宮静脈叢の怒張を根拠に桂枝茯苓丸を併用し
有効であった1症例
清川  晶  蔭山  充  西村 史朋  
江川 美保  佐川 典正  小西 郁生
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 考察1
Ⅲ 考察2
おわりに
漢方方剤の服用開始時期を舌診の利用により
患者の自己診断で判断する試み
吉岡 郁郎  窪田 文香  角田 英範
はじめに
Ⅰ 対象と方法
Ⅱ 症例1
Ⅲ 症例2
Ⅳ 症例3
Ⅴ 経過・結果
Ⅵ 考察
おわりに
更年期女性の血圧コントロールに
漢方薬が奏効した3症例
加藤 士郎  玉野 雅裕  岡村 麻子  
小曽根早知子  星野 朝文  麦原 匡史
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 考察
Ⅲ まとめ
産婦人科における不眠症と漢方治療の
有効性について
木下 哲郎
はじめに
Ⅰ 対象・方法
Ⅱ 結果
Ⅲ 考察
おわりに
妊娠水腎症における腰痛に対する漢方治療
山際 三郎  太田 俊治  加藤 順子  伊藤 直樹  
友影 龍郎  藤本 次良  豊木  廣  竹中 基記
はじめに
Ⅰ 症例
Ⅱ 考察
編集後記 苛原  稔

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序文

巻頭言

漢方医療の重要性を十分認識している筆者は,平成28年3月退任直前の本学最終講義の中に,漢方療法の臨床研究の成果の一端を加えました.これからは,西洋医学の知識と経験を積みながら漢方医学の知識を学び深めていくこと,各種疾患の治療薬としての漢方薬の効果を示すエビデンスを蓄積していくこと,そしてエビデンスの確立により若い医師たちに漢方薬を受け入れさせることが重要であると,順天堂大学医学部の小川秀興理事長も述べておられます.この『産婦人科漢方のあゆみNO.33』には,小生が会長を務めた第35回産婦人科漢方研究会学術集会(平成27年9月開催)での発表演題から編集された論文が掲載されており,しかもしっかり査読されたレベルの高く興味深い内容となっております.エビデンスが数多く集積されている本書を,漢方治療に親しんでいる方々だけでなく西洋医学に馴染んでいる多くの若い医師たちにも,熟読して欲しいと考えております.
今回の学術集会のテーマを「女性のライフステージにおける漢方の役割」とし,各年代での様々な領域における漢方療法の有効性について,脂ののった中堅のエキスパートに執筆していただきました.また,特別講演演者の鈴木(堀田)眞理先生(政策研究大学院大学)には「女性のコモンディジーズになった摂食障害における漢方の有効性」を,ランチョンセミナー演者の古山将康先生(大阪市立大学大学院)には「女性のアンチエイジングと漢方」と題する,2つの興味深い総説を執筆していただきました.さらに,この学術集会で優秀演題賞候補にノミネートされた演題や30題にもおよぶ一般演題からの原著論文も多数投稿されており,広範囲なエビデンスの広がりを実感しております.
産婦人科領域における漢方療法への関心が年々高まる中,種々のライフステージでの女性医療における漢方治療の有効性・重要性が,『産婦人科漢方研究のあゆみNO.33』によりさらに認識され,各世代の女性に対する日常診療やその後のヘルスケアに役立つことを期待してやみません.


 東京医科歯科大学大学院生殖機能協関学分野
 久保田 俊郎