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小児神経学の進歩 第46集診断と治療社 | 書籍詳細:小児神経学の進歩 第46集

日本小児神経学会教育委員会 編集

初版 B5判 アジロ 並製 1色刷り 118頁 2017年06月07日発行

ISBN9784787822963

定価:本体6,200円+税
  

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小児神経学会主催の「小児神経学セミナー」の講義内容を書籍化.「小児神経の最近のトピックス」をメインテーマに,各分野のエキスパートの先生方が詳細に解説している.討論形式の症例検討では,参加した先生方による活発な討論や質疑応答の内容を掲載しており,臨床経験から得られた貴重な知見等も知ることができる.小児神経学を志す若手の先生や,中堅・ベテランの先生方のbrush upにも最適の一冊.

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目次

小児神経の最近のトピックス
急性脳症の診療:新しいガイドラインの解説   水口 雅
I 急性脳症の総論
II ガイドライン策定の背景と経過
III ガイドラインの解説

重症心身障害児に対する在宅医療の現状と課題   前田浩利
I 急速に増加する小児在宅医療患者
II 重症心身障害児(者)と大島分類
III 超重症心身障害児(者)と超重症児スコア
IV 変化する子どもの病態-歩ける話せる気管切開,人工呼吸器装着児
V 医療技術の進歩によって変化する子どもの病態
VI 医療的ケア児と高度医療依存児
VII 医療技術の進歩と社会制度のずれ
VIII 生きていくための医療が必要という新たな障害概念の法文化
IX 小児在宅医療の特徴(成人在宅医療と比較して)
X 小児在宅医療における呼吸管理の重要性
XI 気管切開術の種類とその特徴
XII 気管切開の副作用を理解し起こりうる問題を予測し予防する
XIII 在宅での気管カニューレの管理の実際
XIV 計画外抜去と閉塞に備える
XV 小児の在宅人工呼吸療法の対象となる病態
XVI 極めて重要なポイント!! TPPVにおける排痰と気道の加湿 
XVII 留意すべき呼吸器疾患のTPPV管理

ブレイン・マシン・インターフェースによる脳卒中片麻痺の機能回復   牛場潤一
I 脳卒中片麻痺とその治療
II 神経リハビリテーションとしてのブレイン・マシン・インターフェース
III BMIリハビリテーションの治療効果
IV BMIによる運動機能回復のメカニズム仮説
V BMIリハビリテーションの今後

神経筋疾患の診断と治療アップデート   小牧宏文
I 神経筋疾患の診断
II 神経筋疾患の治療【Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)をモデルとして解説】
III 治療研究

原因不明の小児神経疾患の遺伝子診断   才津浩智
I 全エクソーム解析
II エクソームデータを用いたコピー数およびLoss of heterozygosity解析
III 乳幼児てんかん性脳症の全エクソーム解析
IV 遺伝子診断から治療へ
V 体細胞モザイクバリアント
VI 網羅的遺伝子解析の注意点

水頭症と髄液循環について   稲垣隆介
I 教科書に記載されている髄液循環は,将来,見直しする必要があるか?
II 小児神経科の先生にも知っておいていただきたい病態と疾患

発達障害の薬物療法   杉山登志郎
I 薬物の種類とその特徴
II 発達障害への少量処方
III 発達障害とトラウマとの複雑な絡み合い
IV 複雑性PTSDへのトラウマ処理
V 症例

Clinical Pathological Conference(C.P.C.)
広範囲の皮膚病変に重度の精神運動発達遅滞を伴う4歳男児 
【司 会】浜野晋一郎  【症例担当】星野英紀  【病理】林 雅晴


小児神経の最近のトピックス
熱性けいれん診療ガイドライン2015について   夏目 淳
I 初期対応
II 脳波検査
III Diazepam予防投与
IV 解熱薬
V 熱性けいれんの既往がある小児における注意すべき薬剤
VI 予防接種
VII 熱性けいれん重積状態と内側側頭葉てんかん

Clinical Conference(C.C)
異常眼球運動,精神運動退行,睡眠時喉頭喘鳴を呈した1歳女児   
【司 会】福田光成  【症例担当】水野朋子

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序文

 第46回小児神経学セミナーは,2016年9月17日(土)から19日(月)に神奈川県葉山町の湘南国際村センターで開催されました.受講者数は76名(男性40名,女性36名)でした.
 本セミナーは,小児神経学を志す若手の教育とともに,中堅・ベテランの先生方のbrush upも目的としております.今回もこの視点から「小児神経の最近のトピックス」をメインテーマに取り上げました.
 第一日目には,「急性脳症の診療:新しいガイドラインの解説」を東京大学大学院発達医科学の
水口 雅先生が,「重症心身障害児に対する在宅支援の現状と今後」について医療法人はるたか会理事長 前田浩利先生が,「神経リハビリテーションの最先端」と題して慶應義塾大学理工学部生命情報学科 牛場潤一先生がお話しくださいました.
 二日目は,教育委員の林 隆先生によるモーニングセミナー(目で見る小児神経1:発達障害の診療:保護者対応を中心に)から始まり,続いて,国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科 小牧宏文先生による「神経筋疾患の診断と治療アップデート」,浜松医科大学医化学 才津浩智先生による「原因不明の小児神経疾患の遺伝子診断」,茨城県立こども病院小児脳神経外科 稲垣隆介先生による「髄液循環に関する新しい考え方と水頭症の診断・治療」,浜松医科大学児童青年期精神医学講座 杉山登志郎先生による「発達障害児に対する適正な薬の使い方」のご講義がありました.夕刻には教育委員(城所博之先生,関あゆみ先生,山中 岳先生,千代延友裕先生)による少人数でのグループディスカッションが行われ,CPCでは,国立成育医療研究センター神経内科(現:帝京大学小児科)星野英紀先生,東京都医学総合研究所脳発達・神経再生研究分野 林 雅晴先生より「広範囲の皮膚病変に重度の精神運動発達遅滞を伴う4歳男児」が提示されました.
 三日目の朝は,教育委員の須貝研司先生のモーニングセミナー(目で見る小児神経2:小児神経疾患における不随意運動)で始まり,続いて,名古屋大学大学院障害児(者)医療学寄附講座の夏目 淳先生に「熱性けいれん診療ガイドライン2015について」を,ご講義いただきました.最後のCCでは東京都立神経病院神経小児科(現:武蔵野赤十字病院小児科)水野朋子先生より「異常眼球運動,精神運動退行,睡眠時喉頭喘鳴を呈した1歳女児」が提示されました.
 いずれの講義にも講師の先生方の深いご経験と最新の知識が盛り込まれ,また先生方の患者さんに対する真摯な思いがひしひしと伝わってきました.参加者からも活発な質問・討議がありました.懇親会や二次会の参加者も多く,地域・年齢・立場を超えた交流ができたと思います.
 本書は,ここで行われた講義とCPCおよびCCの内容を,担当の先生方にご執筆いただいたものです.是非,明日からの診療に役立ててください.
 小児神経学セミナーの企画・運営および本書の編集は,日本小児神経学会教育委員の先生方のお力によるものです.また実務面では学会事務局の皆様に多大なご尽力をいただきました.紙面を借りて御礼申し上げます.

 2017年4月

日本小児神経学会教育委員会

委員長  熊田 聡子 
担当理事 浜野 晋一郎