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書籍詳細

日本医師会生涯教育シリーズ

心血管疾患診療のエクセレンス診断と治療社 | 書籍詳細:心血管疾患診療のエクセレンス

独立行政法人国立病院機構理事長

矢崎 義雄(やざき よしお) 監修

日本医師会(にほんいしかい) 編集

初版 B5判 並製 372頁(うちカラー口絵16頁,その他本文カラー頁多し) 2008年07月01日発行

ISBN9784787816573

定価:本体5,500円+税
  

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分子生物学に基づいた病態生理の解明や新技術による検査や画 像の読み方,治療薬,生活指導,等,広く一般臨床医に求められ ている本疾患の最新の診療課題について,本分野のエキスパート が懇切丁寧にポイントを絞り込んでわかりやすく詳述.定評ある 日本医師会雑誌特別号の一冊.

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目次

■代表的心血管疾患の最新画像診断(カラー口絵)
 心血管系の構造…………………中沢一雄/原口 亮/東 将浩
 狭心症………………………………………………………川村 淳
 不整脈………………………………………………………須山和弘
 急性心筋梗塞………………………………………………大塚頼隆
 弁膜疾患……………………………………………………中谷 敏
 心膜疾患………………………………………東 将浩/内藤博昭
 心筋疾患……………………………………………………橋村一彦
 動脈疾患……………………………………………………竹下 聡
 動脈硬化……………………………………………………吉政康直
 肺循環系疾患………………………………………………中西宣文
 全身疾患に合併する心血管疾患…………………………石田良雄

■序 唐澤祥人
■刊行のことば 飯沼雅朗
■監修のことば 矢崎義雄
■監修・編集・執筆者紹介

問診のしかた…………………………………………………百村伸一
全身のみかた…………………………………………………竹下 彰
脈・血圧のみかた……………………………………………今村卓郎
心臓のみかた……………………………………北岡裕章/土居義典
肺のみかた…………………………太田覚史/山田典一/伊藤正明
腹部のみかた……………………………………平山悦之/髙野照夫
四肢のみかた…………………………………………………赤木禎治

胸痛への対処のしかた………………………………………藤井崇史
動悸への対処のしかた………………………………………奥村 謙
めまい・失神への対処のしかた……………元木康一郎/宮崎俊一
呼吸困難・息切れへの対処のしかた…………吉田 清/豊田英嗣
浮腫への対処のしかた…………………………中村信男/赤阪隆史
腹痛・背部痛への対処のしかた…中嶋直久/大村寛敏/代田浩之
下肢痛への対処のしかた………………………高橋 潤/下川宏明
他疾患との鑑別のしかた………………………坂田憲治/山岸正和

心電図…………………………………………………………井上 博
Holter心電図……………………………………佐藤俊明/小川 聡
負荷心電図………………………………………吉田和代/野出孝一
胸・腹部X線写真………………………………中田和佳/島田和幸
心エコー図……………………………………………………田辺一明
脈波速度…………………………………………山科 章/冨山博史
血液検査…………………………………………倉林正彦/富田智之
頸動脈エコー…………………………………………………井上芳徳
CT,MRI………………………………………………………吉岡邦浩

高血圧……………………………………………松岡秀洋/今泉 勉
冠動脈疾患………………………………………藤田英雄/永井良三
心不全……………………………………………河村修二/松﨑益德
不整脈
 頻脈性不整脈………………………………………………相澤義房
 徐脈性不整脈………………………………………………相澤義房
 心房細動……………………………………………………相澤義房
心筋疾患………………………………………………………北風政史
弁膜疾患………………………………………………………神崎秀明
注意すべき心血管疾患
 感染性心内膜炎……………………………………………中谷 敏
 心筋炎………………………………………………………橋村一彦
 心外膜疾患…………………………………………………朝倉正紀
 大動脈瘤……………………………………………………荻野 均
 大動脈解離…………………………………………………圷 宏一
 睡眠時無呼吸症候群………………………………………佐田 誠
 パニック障害………………………………………………竹内龍雄
 高齢者における心血管疾患………………………………横山広行
 腎疾患患者における心血管疾患……………中村敏子/河野雄平
 呼吸器疾患患者における心血管疾患(肺性心)………京谷晋吾
 肺血栓塞栓症………………………………………………中西宣文
 脳血管疾患患者における心血管疾患……………………横田千晶
 膠原病患者における心血管疾患…………北浦 泰/佐々木良雄
 甲状腺疾患患者における心血管疾患……………………宮本恵宏
 妊産婦の心血管疾患………………………………………池田智明
 小児・学童の心血管疾患…………………………………山田 修
 成人までキャリーオーバーした先天性心疾患…………大内秀雄
 心臓・大血管リハビリテーション………………………後藤葉一
 心臓手術後の管理…………………………………………大西佳彦
 ペースメーカ管理……………………………岡村英夫/栗田隆志
 健診で指摘された異常所見への対処……………………相原直彦
心血管疾患の危険因子となる疾患
 糖尿病………………………………………………………羽田勝計
 脂質異常症…………………………………………………齋藤 康
 メタボリックシンドローム…土橋和文/江口麻里子/島本和明

利尿薬……………………………………………安東克之/藤田敏郎
カルシウム拮抗薬…………………副島弘文/岸川秀樹/小川久雄
アンジオテンシン変換酵素阻害薬,
 アンジオテンシンII受容体拮抗薬…………岩井 將/堀内正嗣
β遮断薬…………………………………………後藤大祐/筒井裕之
α1遮断薬……………………………………………………片山茂裕
硝酸薬,血管拡張薬……………………………濱崎秀一/鄭 忠和
経口強心薬………………………………………種池 学/堀 正二
抗不整脈薬……………………………………………………大江 透
抗血小板薬……………………………………………………後藤信哉
ワルファリンカリウム…………………………三浦哲嗣/三木隆幸
脂質異常症治療薬……………………………………………寺本民生
糖尿病治療薬……………………………………鈴木浩明/山田信博
高尿酸血症治療薬…………………久留一郎/井川 修/重政千秋
肺高血圧症治療薬……………………………波多野 将/平田恭信

食事療法…………………………………………大蔵隆文/檜垣實男
運動療法………………………………………………………浦田秀則
禁煙指導…………………………………………飯田真美/藤原久義
メンタルヘルス…………………………………桑原和江/笠貫 宏
性生活指導……………………………………………………岸 洋一

どこまでの設備が必要か……………………………………堀川良史
コメディカルスタッフをどう教育するか…………………齋藤宣彦
理想的な病診・地域連携の構築………………山中鈴美/相澤忠範
直ちに患者を把握できるカルテの書きかた………………川名正敏
検診(健診・人間ドック)の結果のみかたと対処………林 直人

ACLSと心肺蘇生法の実際(evidence-based CPR)……野々木 宏
患者搬送時の対処法……………………………宮澤亮義/一色高明
心エコー図検査の上手な利用法……………………………宇野漢成

AED……………………………………………………………清水昭彦
ロボットによる心臓手術の最前線……………渡邊 剛/石川紀彦
心血管系再生医療(組織工学)……………長谷川 洋/小室一成
心血管疾患のバイオマーカー最前線…………本郷賢一/吉村道博
植込み型左室補助人工心臓…………………………………山嵜健二
PET……………………………………………玉木長良/吉永恵一郎
新世代の冠動脈ステント……………………………………石綿清雄
新世代の大動脈ステント…………重松 宏/川口 聡/横井良彦
先天性心疾患の非開胸手術…………………………………越後茂之
心房細動のカテーテルアブレーション治療………………青沼和隆

■セルフ・アセスメント

■心血管疾患領域のおもなガイドライン一覧

■索引

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序文



 心血管疾患は多様なリスクファクターを基盤として発症するが,
近年の現代人のライフスタイルの変化による患者の増加は否めな
いものであろう.心血管疾患は生活習慣病の代表疾患となってい
るが,2007年発表の厚生労働省による「人口動態統計」において
は,死因順位別死亡数の第2位が心疾患,第3位が脳血管疾患とな
っている.
 心血管疾患には進展の緩徐なもの,逆に急激なもの,さまざま
なものがあるが,初期に病態の進展程度を評価し,適切な対応を
プライマリケアの場で行うことがきわめて重要である.
 本書を生涯教育シリーズの1冊として,会員各位にお届けする
に至った背景は上述の通りである.すでに2004年10月に『心臓病
の外来診療』をこの生涯教育シリーズとして刊行したが,今回こ
こに新たに,タイトルも「心臓病」ではなく「心血管疾患」とし
て刊行するのは,それから4年弱の時間の経過のなかで,心血管
疾患が以前よりももっと生活習慣を基盤とする疾患であることが
見直されていることによる.したがって,患者さんのライフスタ
イルの改善を目指す「生活指導」には特別の力点を置いている.
 近年の,心血管疾患に関わる診断技術,薬物治療,外科的治療
など,もろもろの進歩には目を見張るものがある.この著しい進
歩を促しているものとして,最近の分子生物学的研究の進展をし
っかり臨床にフィードバックする臨床的技法の発達があるが,ま
た一方では,種々の新しい知識・技術が登場し,生活指導の方法
も日々革新されている.
 本書の刊行を機に,多くの会員の皆様が最新の知識・技術を吸
収され,日々の診療に役立てていただければ本書の目的は達成さ
れたことになる.
 結びにあたり,本書の監修にあたっていただいた矢崎義雄先生
をはじめ,編集にご尽力いただいた各先生,また,執筆に貴重な
時間を割いていただいた先生方に深甚の謝意を表する次第である.

平成20年6月
日本医師会長 唐澤祥人


刊行のことば

 生活習慣の変化がもたらしている心血管疾患急増の現状には憂
慮すべきものがあるが,その分,実地医家が日常診療において心
血管疾患に遭遇する機会はきわめて多いことになる.また,2008
年4月からは,40~74歳の健康保険加入者に対し,メタボリック
シンドロームの健診を受けることが義務化された.心血管疾患の
大きな危険因子の1つであるメタボリックシンドロームは,国や
地方自治体においても重要視されている.また,医療費に占める
割合も,心血管疾患が入院・入院外とも最も多い.今や心血管疾
患が国民病といわれるゆえんである.実地医家はこの分野につい
ての基本的な知識や緊急時の対処法に習熟しておかなければなら
ない義務があるといえよう.
 以上のような現状を踏まえ,最新の心血管疾患の診療について
実地医家が知っておかなければならない事項を,この分野のエキ
スパートの先生方に分かりやすく簡潔に記していただいたのが本
書である.
 本書は内容・構成共に,日常診療における心血管疾患への対応
が一通り行えるようきわめてこまやかな工夫が凝らされている.
さらに,急性心血管疾患の診断,治療についてはもちろん,慢性
の心血管疾患の治療の実際と経過観察の方法など,実地医家の最
も知りたいところには特別に焦点を当て丁寧に記載されている.
本書は,こうした現場の切実な要望に沿って企画されたものであ
る.
 日本医師会の会員である諸先生方に必ずやご満足をいただける
ものと確信するものである.
 刊行にあたり,監修・編集にあたっていただいた矢崎義雄先生,
相澤義房先生,今泉 勉先生,島本和明先生,友池仁暢先生,永
井良三先生,松﨑益德先生,山崎 力先生をはじめ,ご執筆いた
だいた多くの先生方に心から御礼申し上げる.

平成20年6月
日本医師会常任理事(生涯教育担当) 飯沼雅朗


監修のことば

 心血管疾患は,急性心筋梗塞のように急激に発症して生命を直
接脅かす重篤な疾患から,高血圧症のように目立った症状もなく,
長期間にわたって徐々に病態が進展して臓器の機能障害をきたす
ものまで極めて多様である.しかも,国民死因別死亡率と国民医
療費の主要部分を占め,日常診療で診る機会の最も多い疾患でも
ある.さらに,人口の高齢化とともに食事などの生活習慣の変化
により,その患者数がますます増加することが予測されている.
したがって,心血管疾患の病態を的確に把握して,適正な診断と
治療を迅速に選択して実施することは,循環器専門医ばかりでな
く,一般臨床医にも広く求められている極めて社会的ニーズの高
い課題といえる.
 一方,近年著しく進展した分子生物学に基づいた病態生理の解
明,コンピュータ技術を最大限に活用した画像処理法や医療技術
を支える医用機器の進歩,さらには多彩な薬理作用を有する循環
器薬の開発など,心血管疾患に関する診断と治療法は日々進んで
いる.
 本書は,このような状況をとらえて,心血管疾患の診療に関す
る最新の進歩を実地臨床に活かすべく,「診療のエクセレンス」
として企画編集された.その特色として,まず最近画期的な進歩
を遂げている心血管系の代表的な画像をカラー口絵として巻頭に
掲載した.三次元画像処理法により非侵襲的に冠動脈狭窄の病変
評価が可能となったことが注目される.つづいて,実地診療の流
れに沿って問診と身体所見のとりかたのブラッシュアップ,そし
て病態生理の知識を即臨床にフィードバックさせた症状・症候へ
の対処法と,新しい検査法を含めた所見の読みかたが,特に注意
すべきピットフォールを加えて体系的に解説されている.
 本書の中核部分となる各種疾患の診断と病態の理解,そして治
療およびフォローアップの実際の進めかたとその注意点について
は,その領域で第一線で活躍されている専門医の方々に実践的な
解説をお願いした.治療の中心となる薬物療法については,幅広
い循環器薬を薬理作用別に臨床的有用性のエビデンスを基に,副
作用や処方例を含めて,具体的な記載を行った.患者への生活指
導についても,その危険因子,増悪因子をどう減らすかのポイン
トについて実践的に取り上げた.最後に,外来診療の適切なあり
かた,救急患者の外来診療での対処法に加えて,最近のトピック
スについても解説した.
 巻末に心血管疾患診療のおもなガイドライン一覧とセルフアセ
スメントを掲載した.
 「心血管疾患診療のエクセレンス」を,最新の情報を診療に組
み入れるばかりでなく,知識を再確認するための身近に備えて引
用する手引書としても活用いただければ幸甚である.最後に,ご
多忙にもかかわらず編集,御執筆いただいた先生方に深甚の感謝
の意を表したい.

平成20年6月
独立行政法人国立病院機構 矢崎義雄