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小児神経科専門医をめざすためのケースレビュー60診断と治療社 | 書籍詳細:小児神経科専門医をめざすためのケースレビュー60

国立精神・神経センター精神保健研究所知的障害部部長

稲垣 真澄(いながき ますみ) 監訳

国立精神・神経センター精神保健研究所所長

加我 牧子(かが まきこ) 監訳

Tena Rosser 原著

初版 B5判 並製 304頁 2008年12月01日発行

ISBN9784787816856

定価:本体5,500円+税
  

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小児神経科専門医が知っておくべき小児神経疾患症例60例を掲載.病歴の聴取から鑑別診断そして確定診断とその後の管理に至るまでの実際の診察場面で起こる思考過程を紙上で体感できる画期的一冊.

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目次

CONTENTS

監訳者の序 
訳者一覧 
原著者の序 

執筆者一覧 
本書をお読みになる人のために 
略語一覧 

CASE 1 
CASE 2 
CASE 3 
CASE 4 
CASE 5 
CASE 6 
CASE 7 
CASE 8 
CASE 9 
CASE 10 
CASE 11 
CASE 12 
CASE 13 
CASE 14 
CASE 15 
CASE 16 
CASE 17 
CASE 18 
CASE 19 
CASE 20 
CASE 21 
CASE 22 
CASE 23 
CASE 24 
CASE 25 
CASE 26 
CASE 27 
CASE 28 
CASE 29 
CASE 30 
CASE 31 
CASE 32 
CASE 33 
CASE 34 
CASE 35 
CASE 36 
CASE 37 
CASE 38 
CASE 39 
CASE 40 
CASE 41 
CASE 42 
CASE 43 
CASE 44 
CASE 45 
CASE 46 
CASE 47 
CASE 48 
CASE 49 
CASE 50 
CASE 51 
CASE 52 
CASE 53 
CASE 54 
CASE 55 
CASE 56 
CASE 57 
CASE 58 
CASE 59 
CASE 60 

疾患別索引 
索引

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序文

原著者の序

 本書の出版を思いついたのは,アメリカ精神神経学会の認定医試験の口頭試問について準備をしているときでした.勉強の手助けになりそうな小児神経疾患症例集が現在出版されていないことにすぐに気づいたからです.本書は,口頭試問準備中の神経内科あるいは小児神経科レジデントの多くに気に入ってもらえることでしょう.もちろん若手医師だけでなく,より広い読者層たとえば,成人神経科医,小児神経科医,一般小児科医,医学生の皆さんにも関心をもってほしいと思っています.
 口頭試問の場面を紙上で再現するのは難しいと思っています.しかし,本書には症例呈示に基づいた論評とともに,実際の口頭試問で用いられる様式に則って構造化された討論が記載されています.ありふれた疾患と希少疾患をカバーしておりますが,大半の症例は実在の患者像に基づいている点が特徴といえるでしょう.ここに紹介される患者さんたちは,小児神経学領域にみられる広範で示唆に富んだ過程を示してくれています.もっとも本書の症例描写はばらばらに登場し,けっして疾患別に記載されていません.これは,まさに口頭試問を模擬する形式です.しかしながら,小児神経学の特定領域について焦点を絞って学習したい方には,巻末に疾患別索引を用意しました.ぜひともそれをご利用ください.
 以上述べましたように,本書は小児神経学の知識の基礎を固めたい方,臨床場面での決断作業にあたって系統的なアプローチ法を学びたい方のために作成されたものであり,多くの読者の手助けとなる一冊です.

Tena Rosser


監訳者の序

 2007 年 8 月,ギリシアで開催された第 25 回国際小児科学会議に参加した折,アテネ大学近郊の書店で偶然見つけたのが本書(原書名 Pediatric Neurology:A case-based review)です.手にとった途端,著者のお一人である Tena Rosser 先生の言葉が了解されました.すなわち,通常のテキストブックではけっして得られることのない小児神経科症例集がそこにあったからです.帰国後すぐに,加我牧子先生にお諮りし,本書を日本の皆さんに紹介させていただくことといたしました.そして,当センターのスタッフ,研究者とレジデント医師に翻訳を手分けしてもらい,本書「小児神経科専門医をめざすためのケースレビュー 60」ができあがりました.
 Rosser 先生は,アメリカ精神神経学会認定医試験を受ける医師のために本書の刊行を思いつかれたそうです.その内容は口頭試問の場面に沿っており,実際の症例を目の前にして病歴を聴取することからはじまり,症例の要約と診察所見に基づく病巣診断,そしてもっともふさわしい診断名と詳細な鑑別診断が流れるように述べられています.図の掲載が一つもないのにもかかわらず症例の様子が瞼に浮かび,最終診断に至る思考過程と治療計画が系統立てて明示されている点が特徴です.とくに治療法や管理法はアメリカにおける小児神経科臨床の現状を正確に伝えていると思われます.わが国ではポピュラーになっていない治療薬や投与法なども見受けられますが,日米の比較については脚注に補うことといたしました.同じ内容が繰り返し述べられているきらいもありますが,口頭試問の現場ではありえることと理解しました.
 本年 3 月に改訂された,日本小児神経学会専門医のための到達目標によりますと,小児神経科専門医が知っておくべき対象疾患はおよそ 600 あります.本書で紹介されている疾患はその十分の一にも満たないものですが,小児神経領域のありふれた疾患から最近注目されている自閉症などの発達障害まで含まれています.そして,あまたの鑑別診断が書き加えられていることから,とても欲張りな内容になっています.口頭試問の様式は日本とアメリカで若干異なるものの,本書はわが国の小児神経科専門医をめざす先生にも必ず役立つものと思います.試験に向けて,ぜひともご活用いただければと願っています.なお,医学用語の和訳にあたり,細心の注意を払ったつもりですが,表現の不統一や語句・字義の誤りがあるとしたら,その責を負うのはすべて私であります.ご意見等お寄せいただきますと幸いです.
 最後に,本書の刊行にかかわってくださった多くの方に深謝いたします.突然の申し出を快く受け止め,翻訳にあたって原書の出版社と様々なやりとりをしてくださった,診断と治療社編集部 堀江康弘部長をはじめ,柿澤美帆さん,矢崎純子さんなどの担当の皆様に感謝申し上げます.

2008 年 11 月
監訳者を代表して
稲垣真澄