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書籍詳細

シリーズ ボツリヌス治療の実際

痙縮のボツリヌス治療診断と治療社 | 書籍詳細:痙縮のボツリヌス治療
―脳卒中リハビリテーションを中心に―

徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部感覚情報医学講座臨床神経科学分野(神経内科)

梶 龍兒(かじ りゅうじ) 総監修

寺本神経内科クリニック

寺本 純(てらもと じゅん) 監修

榊原白鳳病院

目崎 高広(めざき たかひろ) 監修

慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター

木村 彰男(きむら あきお) 編集

初版 B5判 並製 120頁 2010年12月08日発行

ISBN9784787818287

定価:本体4,500円+税
  

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多様な有用性をもつボツリヌス治療を解説したシリーズ第六弾.脳卒中の後遺症など,成人の上下肢痙縮への治療手技や治療成績,有害事象を詳細に解説.リハビリテーションとの併用による患者のQOL改善を目指した治療法であり,2010年10月の保険適用認可により今後更なる普及が期待される.

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目次

総監修の言葉
 ………………………………………梶 龍兒
編集にあたって
 ………………………………………木村彰男
執筆者一覧

第1章 リハビリテーションにおける痙縮
 ………………………………………大田哲生,木村彰男
  1 はじめに
  2 痙縮の功罪
  3 痙縮の治療
  4 ボツリヌス治療
  5 注射治療の問題点

第2章 痙縮の病態生理
 ………………………………………正門由久
  1 痙縮
  2 痙縮の病態生理
  3 痙縮による運動障害の本態
  4 まとめ

第3章 痙縮の診断(電気生理学的手法を中心に)
 ………………………………………鏡原康裕
  1 筋緊張の亢進状態
  2 伸張反射回路
  3 H反射
  4 H反射回復曲線
  5 相反性抑制
  6 シナプス前抑制
  7 post-activation depression
  8 反回抑制
  9 Ib抑制
  10 痙縮の定量的評価および診断

第4章 痙縮の治療
 1.薬物療法
 ………………………………………菊地尚久
  1 主な筋弛緩薬
  2 各筋弛緩薬の作用,副作用,用法・用量,臨床成績
 2.物理療法
 ………………………………………菊地尚久
  1 温熱療法
  2 寒冷療法
  3 電気刺激療法
  4 光線療法
 3.装具
 ………………………………………村岡香織,野田幸男
  1 痙縮抑制を目的とした装具療法の適応
  2 装具による痙縮抑制のメカニズム
  3 装具療法の実際
 4.フェノールブロック
 ………………………………………村岡香織,野田幸男
  1 フェノールブロックとは
  2 フェノールブロックの対象
  3 フェノールブロックの作用機序
  4 フェノールブロックの禁忌・毒性・副作用
  5 フェノールブロックの施行方法
  6 フェノールブロックの適応
 5.ボツリヌス療法
 ………………………………………阿部玲音,大田哲生,木村彰男
  1 ボツリヌス毒素
  2 ボツリヌス療法の適応
  3 ボツリヌス療法における禁忌
  4 副作用・有害事象
  5 痙縮に対するボツリヌス療法の施行
  6 おわりに

第5章 脳卒中における痙縮
 1.評価
 ………………………………………生駒一憲
  1 機能障害の評価
  2 日常生活動作(activities of daily living;ADL)の評価
 2.ボツリヌスによる治療
 1)治療の実際
 ……………………………………… 阿部玲音,大田哲生,木村彰男
  1 適応の選択と投与部位の決定
  2 ボツリヌス療法施行前の準備
  3 ボツリヌス療法の施行手技
  4 施療後の注意点
  5 おわりに
 2)上肢における効果
 ………………………………………川手信行,水間正澄
  1 はじめに
  2 脳卒中上肢痙縮の特徴
  3 上肢痙縮に対するボツリヌス治療の実際
  4 上肢痙縮に対する効果について
  5 おわりに
 3)下肢における効果
 ………………………………………殷 祥洙,安保雅博
  1 概略
  2 症候
  3 手技
  4 成績
  5 まとめ
 3.最近の文献レビュー
 ………………………………………中馬孝容
  1 はじめに
  2 痙縮のコントロールの目的
  3 痙縮による治療の進め方
  4 ボツリヌス毒素注射以外の治療について
  5 ボツリヌス毒素注射を用いた上肢痙縮の治療の効果について
  6 下肢痙縮に対するボツリヌス毒素注射に関する報告
  7 ボツリヌス毒素注射と他の治療法との併用による治療効果の検討
  8 おわりに

索引

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序文

総監修の言葉

わが国でのボツリヌス毒素療法は,1980年代後半から臨床試験が始まり,1996年に眼瞼痙攣に対しての治療が認可されて以来,2000年に片側顔面痙攣,2001年に痙性斜頸,2009年に小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足,2010年に上肢痙縮・下肢痙縮に対して適応が拡大されてきた.使用に関してはいまだ厳しい制限が課せられているものの,海外では本治療法に関する研究は進歩を続けて治療効果をあげている.
こういった時代背景を鑑み,近年,わが国でもボツリヌス毒素療法に対する保険適用疾患が拡大されつつあり,著効例も多く報告されるようになってきた.
しかし,治療を受ける患者側のニーズも高まっているなかで,事故事例なども報告されており,治療を施す医師は正しい知識と手技を身に付け,安全かつ適正に実施しなければならない.さらに,ボツリヌス毒素療法は様々な診療科において実施されているため,それぞれの領域での専門知識の習得も必要不可欠である.
そこで,ボツリヌス毒素療法を診療科ごとに取り上げ,手技・コツ・禁忌事項などを盛り込むとともに,写真・イラストを用いて多数の症例をわかりやすく解説したシリーズを企画するに至った.総監修者としては,まずシリーズ構成を決定し,各巻診療科別にその領域の第一人者の先生方に編集をお願いした.
今回発刊された『痙縮のボツリヌス治療―脳卒中リハビリテーションを中心に―』はその第六弾である.
本書が有効に活用され,ボツリヌス毒素療法の発展に寄与することを心より祈願している.

2010年12月
徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部感覚情報医学講座
臨床神経科学分野(神経内科)
教授 梶 龍兒