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書籍詳細

プライマリ・ケアのための
新規抗てんかん薬マスターブック診断と治療社 | 書籍詳細:新規抗てんかん薬マスターブック

静岡てんかん・神経医療センター統括診療部長

高橋 幸利(たかはし ゆきとし) 編集

初版 B5判 並製 112頁 2012年10月16日発行

ISBN9784787819222

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定価:本体3,000円+税
  

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てんかん診療の幅を広げる,新規抗てんかん薬(今後発売予想されるものを含む)の選び方・使い方をわかりやすく解説した.①小児と成人,②発病直後の新規治療開始例と難治てんかん症例の追加処方に区分し,すでに使われている欧米のガイドラインも参考にして解説を加えた.各薬剤の特徴はコンパクトにまとめ,治療効果などのデータも表にして,エビデンスを比較できるようにしてある.臨床現場で役立つ一冊.

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目次

小児の抗てんかん薬開始量,血中濃度,有効性  /高橋幸利

執筆者一覧 
発刊にあたって  /高橋幸利

第1章 てんかん診療の基礎知識 
 1 てんかんの診断から治療のアウトライン  /今井克美
 2 てんかん発作分類・てんかん分類  /重松秀夫
 3 抗てんかん薬を開始すべきか待つべきか?  /池田浩子

第2章 抗てんかん薬の選択 
 1 新規発病症例の抗てんかん薬選択:小児  /最上友紀子・高橋幸利
 2 新規発病症例の抗てんかん薬選択:成人  /西田拓司
 3 難治てんかん症例の抗てんかん薬付加選択:小児  /高橋幸利
 4 難治てんかん症例の抗てんかん薬付加選択:成人  /池田 仁

第3章 新しい抗てんかん薬の使い方
 1 トピラマートの使い方:小児  /重松秀夫
 2 トピラマートの使い方:成人  /小出泰道
 3 ラモトリギンの使い方:小児  /久保田裕子
 4 ラモトリギンの使い方:成人  /山崎悦子・高橋幸利
 5 レベチラセタムの使い方:小児  /大谷英之・高橋幸利
 6 レベチラセタムの使い方:成人  /寺田清人
 7 ガバペンチンの使い方:小児  /芳村勝城
 8 ガバペンチンの使い方:成人  /臼井桂子
 9 スチリペントールの使い方  /高橋幸利
 10 ルフィナミドの使い方  /髙山留美子
 11 オクスカルバゼピンの使い方  /今井克美
 12 ラコサミドの使い方  /井上有史
 13 ペランパネルの使い方  /松田一己


付 録 
 1 新規抗てんかん薬の薬物血中濃度モニタリング  /山本吉章
 2 略号一覧


COLUMN 
 最近の話題   /重松秀夫
 ラモトリギンの用量と各てんかん発作の減少率   /久保田裕子
 オクスカルバゼピンによるてんかんの悪化   /今井克美 

索 引

成人の抗てんかん薬開始量,血中濃度,有効性  /高橋幸利

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序文

発刊にあたって

 てんかん治療の良し悪しは患者さんの社会生活・日常生活に大きく影響し,最近では自動車運転中の発作による事故などの報道もあり,“副作用のない治療によるてんかん発作の完全抑制”は,治療を担当する医師および患者さんとそのご家族にとって,切実な願いとなっています.
 てんかん治療の基本は抗てんかん薬による薬物療法ですが,従来のバルプロ酸やカルバマゼピンといった抗てんかん薬では35%くらいの症例の発作を抑制することができず,新規の抗てんかん薬の発売が望まれていました.わが国では,治験患者さん,学会,製薬会社,厚生労働省などの努力が実り,2006年のガバペンチンの発売以降,“新規抗てんかん薬”とよばれる新しい抗てんかん薬が順次発売され,今後しばらく,新規抗てんかん薬の発売が続くと予想されています.
 本書では,新規抗てんかん薬(今後発売が予想されるものを含む)の使い方をわかりやすく解説するために,①小児と成人,②発病直後の新規治療開始例と難治てんかん症例の追加処方に区分して,新規抗てんかん薬を織り込んだ欧米のガイドラインも参考に解説しました.各薬剤の特徴は第3章にコンパクトにまとめ,治療効果などのデータは治験で用いる客観的指標を表にまとめ,わかりやすくエビデンスを比較できるようにしました.

用いた有効性の指標
SFR(%):seizure free rate :発作が完全に抑制された症例の頻度
RR(%) :responder rate :発作頻度が50%以下に減少した症例の頻度
MSR(%):median seizure reduction rate :発作頻度減少率の中央値
MR Ratio:mean response ratio :対称化変化率の平均値

 一つの抗てんかん薬の有効性評価には,発作頻度にもよりますが,数か月を要することもあり,抗てんかん薬の選択は極めて重要です.てんかん発病初期のプライマリ・ケアを担当される先生方にも,是非エビデンスに基づく抗てんかん薬選択をマスターしていただき,一人一人の患者さんの1日でも早い発作抑制を実現していただければ幸いです.なお,抗てんかん薬選択のために必須となる発作型診断は,拙著『小児てんかん診療マニュアル(改訂第2版 増補版)』(診断と治療社)をご参照ください.

 2012年9月 赤蜻蛉の降り来る日を待つ漆山にて

静岡てんかん・神経医療センター統括診療部長・小児科
高橋幸利