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小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン診断と治療社 | 書籍詳細:小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン

日本小児栄養消化器肝臓学会 編集

日本小児消化管機能研究会  編集

初版 B5判 並製 84頁 2013年11月05日発行

ISBN9784787820556

定価:本体2,800円+税
  

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最新のエビデンスと専門家のコンセンサスに基づいた,小児慢性機能性便秘症の診療ガイドライン.小児の約10%は便秘症といわれほど非常にcommonな疾患である小児の便秘症について,日本小児栄養消化器肝臓学会および日本小児消化管機能研究会が合同でガイドラインを作成.小児科医のみならず,小児外科医,内科医など,小児の診療にかかわるすべての医師,必携の書.

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目次

刊行にあたって
序文

第1章 ガイドライン作成の経緯1
 ◆作成の経緯
 ◆作成組織
第2章 ガイドラインの目的と使用方法5
 ◆目的
 ◆使用法
第3章ガイドラインの作成手順6
 ◆作成手順
 ◆エビデンスレベルおよび推奨度の分類法
 ◆ガイドラインの検証と改訂
 ◆資金源(利益相反)
 ◆クリニカルクエスチョン(CQ)一覧
第4章 診療のフローチャート
第5章 定義と分類
第6章 疫学・予後
第7章 病態生理
第8章 診 断
第9章 治療総論
第10章 disimpaction
第11章 維持療法
 Ⅰ.生活・排便習慣
 Ⅱ.食事療法50
 Ⅲ.薬物療法
第12章 外科治療

付録 各ステートメントのコンセンサスレベル
索 引

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序文

刊行にあたって
 近年,小児科領域においても,さまざまガイドラインが作成され公表されています.日本小児栄養消化器肝臓学会でも,質の良いガイドラインの作成を目的としたガイドライン検討ワーキンググループを組織し,学会活動の一環として取り組んで参りました.
 その活動の成果として,この度「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン」を刊行する運びとなりました.便秘症は,小児の日常診療で遭遇する頻度の高い疾患であるだけに,証左に基づいた適切な診断と治療が求められます.本学会では策定に先立ち,消化管運動に関心の高い学会員を中心に,2008 年に「小児慢性便秘診療検討ワーキンググループ」を組織し,小児の慢性便秘症の適切な診療方針について討議を重ねて参りました.その後,日本小児消化管機能研究会より推薦された小児外科医とともに,2010 年,「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン作成委員会」を発足させ,十分な討議を行いました.その結果,日本小児栄養消化器肝臓学会の運営委員会,日本小児消化管機能研究会の幹事の了承のもと,本ガイドラインの発表に至りました.
 日本小児消化管機能研究会とともに,学会主導によるこのような診療ガイドラインの刊行は大変喜ばしく,今後も本学会として他の診療ガイドラインを作成していきたいと考えています.
 本ガイドラインが,便秘治療に携わる医師の日常診療の指針となることを期待するとともに,便秘に苦しむ患児やその家族の助けになることを願っております.
 この場を借りて,本ガイドライン作成にご尽力いただきました作成委員会の方々,また外部評価やパブリックコメントなどで貴重なご意見をいただきましたすべての方々に,深甚なる謝意を表します.

2013 年9 月
日本小児栄養消化器肝臓学会運営委員長
松井陽


序文
 小児の慢性便秘症は,日常診療でしばしば遭遇する頻度の高い疾患である.また,患児・養育者のQOL が少なからず障害される疾患である.初期に適切な治療が行われれば容易にコントロール可能である一方,巨大結腸症や遺糞症に至った例ではその治療はしばしば困難であり,早期診断と積極的治療を必要とする.
 近年,欧米では小児の慢性便秘症に対して,数々の診療ガイドラインや総説が発表されており,治療の標準化が図られている.しかし,わが国においては,本症に関する研究や文献が極めて少ないうえ,体系だった治療指針が作成・発表されたことがないため,医師によりさまざまな方針で本症が治療されているのが現状である.
 また,わが国と欧米では,患者の重症度,日常生活や食事の習慣,頻用されている便秘治療薬などが異なっているため,欧米の論文やガイドラインをわが国で日常みられる便秘症児に直接適応することはしばしば不適当である.以上のことから,わが国における小児便秘症の治療法を見直し,適切な治療方針を確立すべきであるとの認識が小児消化器病を専門とする医師の間で高まり,この「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン」が作成された.
 作成にあたっては,国内外の論文を広く検索し,エビデンスに基づく情報を可及的正確に利用者に伝えることを重視した.その一方で,実際の診療での使いやすさにも配慮し,論文のエビデンスでは結論がでない事項に関しては,アンケート調査の結果や作成委員間の討議・投票によるコンセンサスを提示してエビデンスの補足とした.
 ただし,臨床上重要と思われても,現時点では明確な結論を述べることができなかった点も少なくない.たとえば,「便貯留の判断」や「最適なdisimpaction(便塊除去)」の具体的な方法については,意見の統一をみるには至らず,いくつかの方法を列挙するにとどまった.何をもって「重症」とするかといった問題も未解決であり,今後の研究にゆだねることとなった.
 このガイドラインが,ご利用くださる先生方に日常の診療で参考としていただき,慢性便秘症の子どもたちとその家族が苦痛から救われることの一助としていただければ,作成委員全ての喜びである.
 最後に,ご多忙の中甚大なご助力をいただいた協力者の方々および書籍としての出版を可能としてくさった診断と治療社に深謝いたします.

2013 年9 月
小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン作成委員会
委員長 友政剛
副委員長 松藤凡