甲状腺専門医を目指す医師はもちろんのこと，最新の甲状腺専門診療の質の習得・維持を目指す医師に活用いただきたいセルフトレーニング問題集．問題は全部で126題．臨床現場を熟知した甲状腺診療のエキスパートが一般問題と臨床問題とに分けて作成した．本書の解答・解説はコンパクトにまとめられており，問題に対してさらなる知識と理解を深めたい場合は，関連書籍の『甲状腺専門医ガイドブック　改訂第2版』で確認できるよう文末や関連項目一覧に該当箇所を明示した．

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目次

序　文　／　山田正信
『甲状腺専門医実践問題集』の活用について　／　伊藤光泰
編集委員・執筆者一覧
『甲状腺専門医ガイドブック　改訂第2版』の関連項目一覧
略語一覧
基準値一覧
本書の使い方
Q　問題　1～126
　一般問題　1～72
　臨床問題　73～126
A　解答・解説　1～126
　一般問題　1～72
　臨床問題　73～126

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序文

　甲状腺疾患はわが国では約1,000万人ともいわれ，国民病の一つと考えられています．そこで，日本内分泌学会の分科会である日本甲状腺学会は，内分泌学会の内分泌代謝専門医や内分泌外科，耳鼻科，放射線科などの診療科で甲状腺診療の質を担保し，国民にわかりやすい専門医として，「甲状腺専門医」を認定しています．
　以前より，甲状腺専門医の試験問題の開示の要望はありましたが，今般，専門医制度委員長の伊藤光泰先生を中心に，問題集が発刊されることとなりました．
　この問題集は，日本甲状腺学会から発刊されています『甲状腺専門医ガイドブック』に連動しており，該当箇所が記載されていますので，問題を解き，ガイドブックをお読みいただくことにより，より深い理解を得ることができます．
　『甲状腺専門医ガイドブック』は，日本甲状腺学会の専門医資格の基本となる知識を集大成し，2016年の8月に第1版を，さらに2018年には，甲状腺臨床をアップデートするべく薬剤や検査，治療等に関して最新情報に内容を更新し第2版が出版されました．
　この問題集を解くことにより，甲状腺疾患の診療の基本が確認できるばかりでなく，専門医試験の受験生にとっては練習問題となり，不安なく受験できるものと思います．
　また，最近では「医療の質と安全」をいかに評価するかが問題となっていますが，いつも行っている甲状腺診療の「質」を確認できるものと思います．
　是非，この問題集をご活用いただき，より多くの先生方に甲状腺専門医を受験していただき，より質の高い甲状腺診療を国民の皆様にご提供していただける一助となれば幸いです．

2019年7月

日本甲状腺学会
理事長
山田正信