2120気になる子どもの保育の基本 あい・あい保育向上プログラム
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2あい・あい保育向上プログラムとは1第章 『あい・あい保育向上プログラム』とは,あいち小児保健医療総合センター診療支援部が提案し,保育リーダー研修で実施してきた方法です。従来は,あいち小児センター方式と説明してきましたが,10年あまりの実践と実績をまとめて,ここに『あい・あい保育向上プログラム』(以下,本プログラム)として整理しました。 保育現場は,気になる子どもや障がいを疑う子どもが増えており,障がいのはっきりしている子どもも入所しているので,現場はその対応に毎日追われています。保育所には中堅からベテランの保育士が少なくなり,若い保育士が多いことも最近の特徴といえます。保育の多様化に伴い臨時職員も多くなり,保育現場は障がい児やその疑いのある子どもに対するノウハウが十分蓄積されず,手探り状態で保育にあたっている保育士や保育所もあるようです。 さて,障がいをもった幼児に関する書物はいろいろ出ており,また困った行動や問題行動への対応に関する書物も幾冊か見られます。しかし,日常生活での対応に関する書物はほとんど見られません。本プログラムは気になる子どもや障がいの疑われる子どもを含めて,障がいをもった子ども達に対する基本的な対応プログラムです。子どもの困った行動や問題行動への対処を中心に据えたプログラムではありません。生活に主眼をおいて,保育士と子どもの関係性にも着目することが,子どもの育ちにとってより大事であるためです。実践の結果,行動上の問題が減ったり,困った行動がなくなることはあります。また,対象児を通して,自分の保育を向上させる保育実践プログラムでもあります。あい・あい保育向上プログラムの概要1 本プログラムは,先ほど触れた保育リーダー研修で提案した方法を保育現場で実践していただき,その結果をもとに時間をかけてまとめたものです。これは理論的には,行動科学や認知社会学習理論などにつながるところがあります。 本プログラムは,子どもに特別なことをして成長させたり,発達させるものではありません。日常生活の身の回りのことを通して,言い換えれば,当たり前のことをしながら,子ども達がもっているであろう力を引き出すプログラムといったほう保育の理念とあい・あい保育向上プログラムA

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