2120気になる子どもの保育の基本 あい・あい保育向上プログラム
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18あい・あい保育向上プログラムの基本知識2第章す。こちらは,ビデオカメラを設置して子どもとのやりとりの様子を追っていくといったイメージになるでしょう。行動観察のポイントは表1にあげた7つになります。 ある場面で,子どもがあることをどのように理解しているか,どの程度できるか,あるいは,できないかをていねいに観察して,子どものわかり方を理解し,子どものでき方を捉えることです。これは1つのアセスメント(査定)になります。 何といっても事実に基づいて目標を立てることです。これは子どもにとっても,保育士にとっても非常に大切です。そのためにも,子どもをしっかり観察して子どものわかり方を理解する必要があるでしょう。それにより適切な目標が作れ,適切な関わりにつながります。3つの援助について2 ステップ1「身の回りのこと」に取り組むにあたり,まず援助場面を設定します。援助場面が決まれば援助目標を設定し,援助方法を具体的に決めていき,基本シート3(p.32)(視点を定めるための自己点検票)を作成します。a 援助場面 援助場面は,〈保育士(私)─子ども(対象児)〉の1対1の場面をまず考えます。対象児に,いつでも,どこでも対応できるわけではないので関わる場面を限定し,特にその場面で毎日ていねいに関わることにします。 場面を特定化・限定化して,子どもと一緒に身の回りのこと(課題)に取り組みます。保育士は観察する視点を固定することで観察しやすくなり,ここでの観察ややりとりを通して,対象児への理解を深めていくことになります。また,子どもへの理解が深まることで,援助が具体化しやすくなり,援助の幅が広がってより適切な関わり方ができるようになります。表1 行動観察のポイント①子どもはどのように課題に取り組んでいるか②子どもはどのように課題ができたか③子どもはどこまで課題がわかっているか,できたか④子どもは課題でどのようにつまずいたか⑤子どもはどこで課題につまずいたか⑥子どもはつまずいたときにどのようにするか⑦子どもの表情を見る

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