2135消化器研修ノート
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462ら移植医との連携も大切である.6合併症 肝硬変へ進行した症例では,肝性脳症,食道・胃静脈瘤,腹水,肝細胞癌を伴う患者も存在する.また,自己免疫性疾患とし図2 自己免疫性肝炎診断,治療方針決定のための手順〔厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班:自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン(2013年).Ver.1. 2014年3月.〕血清IgG上昇自己抗体(ANA / ASMA)陽性診断指針2013改訂版国際診断スコア他疾患の除外•病歴(アルコール,薬物など)•血液検査(ウイルス感染,代謝疾患など)•画像診断(脂肪肝,悪性腫瘍など)進行度,活動度重症度合併症病型・予後治療方針の決定 ①ALHに対して ②合併症に対して ③治療による副作用に対して経過観察の方針 肝機能検査 自己免疫疾患の合併(自己抗体,甲状腺機能など) 副作用対策(骨密度,耐機能,脂質,感染症など) 食道・胃静脈瘤 肝細胞癌合併症(Sjögren症候群,慢性甲状腺炎,関節リウマチ,その他自己免疫疾患)画像診断(進行度,悪性腫瘍の除外)肝機能検査異常(おもにトランスアミナーゼ上昇)肝生検診断:AIH患者状態の把握 急患で重症の肝障害例に遭遇した場合,自己抗体やIgGの検査結果は直ちに出ないことが多いため,自己免疫性肝炎の診断が遅れることがある.緊急検査項目のうち,血清アルブミン値が低値にもかかわらず総蛋白が高い場合は,γ-グロブリンが高いことが予想されるので,本症を念頭に置きながら精査を進めるとよい.また,診断の過程で薬物性肝障害では一般検査項目の膠質反応検査(TTT,ZTT)は通常増加しないため,本症との鑑別に参考としている.(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科 大平弘正)自己免疫性肝炎の診断が遅れないために処方例(初期治療)プレドニゾロン(プレドニン®):5 mg錠 1回3~4錠,朝昼.副作用:有効な抗菌薬の存在しない感染症,消化性潰瘍,結核性疾患,緑内障などの患者では原則禁忌.
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