2135消化器研修ノート
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第6章 肝胆膵疾患の診療463肝 臓Aて慢性甲状腺炎,Sjögren症候群,関節リウマチなどを合併することもある.7予 後 10年生存率90%以上と良好である.しかし,適切な治療が行われないと他の慢性肝疾患に比べて早期に肝硬変・肝不全へと進行する.予後を良好に保つためには血清トランスアミナーゼの持続正常化が重要である.8患者・家族への説明 本症では長期服薬の重要性と自己中断による再燃リスクが高いことを理解してもらう.長期の副腎ステロイド内服による副作用(満月様顔貌,糖尿病,骨粗鬆症など)と必要に応じて予防薬の必要性を説明する.さらに,線維化進行例では肝細胞癌の合併もあることから定期的な画像検査の必要性も説明しておく.福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科 大平弘正1) Abe M, et al.: J Gastroenterol 2011;46:1136-1141.2) Alvarez R, et al.: J Hepatol 1999;31:929-938.3) 厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班:自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン(2013年).Ver.1. 2014年3月.文献DON’Ts プレドニゾロンの急激な減量や中断は再燃の原因となるため,特段の理由がない場合は行わない. 原因不明の肝障害の場合,抗核抗体陽性やIgG高値を認めない場合でも自己免疫性肝炎を否定してはいけない.
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