2135消化器研修ノート
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第1章 消化器研修でのアドバイス9研修の概要Bした上から針刺しの場合,感染率は1 / 3に減弱)する.3) 安全器材の使用 翼状針や留置針などの鋭利器材は,安全機能付き製品を使用する.4) 針刺し切創・血液体液曝露発生時の対応 曝露時は患者のHBV / HCV / HIVの状況を確認する(検査実施には患者同意を得る).その後,①部署の責任者への連絡,②感染対策担当者への連絡,③職業感染事例発生時の対応責任医師の受診,④公務災害・労働災害申請などを行う.①汚染源の患者検査でHBs抗原陽性で職員の抗HBs抗体陰性の場合:HBIGと1回目のHBワクチンを48時間以内に接種し,曝露後から3 / 6 / 12か月後に肝機能検査とHBs抗原・抗体検査を実施.②HCV陽性患者の場合:曝露者にHCV-RNA / 肝機能検査 / HCV抗体を3 / 6 / 12か月後に実施.③HIV陽性患者の場合:曝露者の感染予防のための推奨内服薬剤はアイセントレス®(raltegravir)1錠400 mg 1回1錠 1日2回+ツルバダ®(Truvada)1錠 1回1錠 1日1回.内服は曝露後可及的速やかに開始(内服前に妊娠の確認要).フォローアップ検査は曝露後6週目,12週目,6か月目.2消化器内視鏡検査における感染予防と化学物質曝露予防 検査時には,標準予防策を徹底する2).a 個人防護具(PPEs)を身につける…… 消化器内視鏡検査医はHelicobacter pylori感染率が高いことや,HIV感染事例も報告されている.マスク・ガウン・手袋・眼の保護具などを装着し,血液体液曝露を防ぐ.b 体液の飛散と汚染の拡大を最小限にする………………………………… 使用済みの手袋やディスポーザブル器材は,内視鏡検査台近くに設置した医療廃棄物用の廃棄容器に捨て,汚染の拡大を防ぐ.c 高水準消毒薬への曝露予防………… 軟性内視鏡に用いられる高水準消毒薬(過酢酸,グルタラールとフタラール)は粘膜・皮膚障害を起こす.手袋・ガウン・眼の保護具・呼吸器防護具(過酢酸には酸性ガス用マスク,グルタラールやフタラールには活性炭入りマスク)を装着する.高水準消毒薬は空気より比重が重く,低床部位から吸引排気する.1) 満田年宏(訳・著):隔離予防策のためのCDCガイドライン.ヴァンメディカル,2007:216.2) 日本環境感染学会,他(編):消化器内視鏡の感染制御に関するマルチソサエティ実践ガイド 改訂版.日本環境感染学会誌.2013; 28(Sup-pl). (http://www.kankyokansen.org/other/syoukaki_guide.pdf)文献横浜市立大学附属病院感染制御部 満田年宏DON’Ts 個人防護具の装着なしで消化器内視鏡検査を行ってはならない. 針刺し切創・血液体液曝露を受けた際には放置してはならない.
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