2169日常診療における子どもの睡眠障害
11/12

まとめており,その間に体を動かしていたため体動が記録されている.c.体動の影響図5にいびきが主訴のアトピー性皮膚炎の5歳8か月女児のパルスオキシメトリ終夜データを示す.上段は蕁麻疹が出て一晩中眠りながら搔破し続けた日であり,体動データが多く,脈拍は100bpm以上の時間が長い.体動時に酸素飽和度の低下と脈拍の上昇を認めるところ,酸素飽和度の低下と脈拍の低下を同時に認める箇所の両方を認めるが,体動アーチファクトの可能性が高く無呼吸によるものかは判断できない.図5下段は蕁麻疹改善後の同児の結果であるが,アトピー性皮膚炎があるため,検査中に搔破を繰り返す様子を保護者が観察している.搔破を繰り返す時間帯では,酸素飽和度と脈拍は大きく上下に変動しており,脈拍の増加を伴う酸素飽和度の低下を認めるものの,体動によるアーチファクトである可能性が否定できない.終夜パルスオキシメトリは簡便で侵襲性の少ない検査であり,在宅においても小児に実施しやすい方法であるが,プローブ装着不良や体動のアーチファクトが大きく,また,酸素飽和度低下が少ない睡眠時無呼吸症例では判断が難しいため,限界を知ったうえで利用し,診療情報として役立てることが望ましい.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・文献1)金澤實,他:Q&Aパルスオキシメータハンドブック.日本呼吸器学会2014:4-11,20142)谷池雅子,他:WristSO2を用いた小児診療のためのパルスオキシメトリアトラス.小池メディカル.3)BerryRB,他:AASMによる睡眠および随伴イベントの判定マニュアルルール,用語,技術的仕様の詳細VERSION2.1.ライフサイエンス,pp47-49,2014.2ホームモニタリング①パルスオキシメトリの使い方・見方183

元のページ 

page 11

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です