2169日常診療における子どもの睡眠障害
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ようにテープで止めておく(図2).指吸いがある場合には,指吸いをする指には装着しないようにする.手の指に装着することが困難な乳幼児では足の第1趾や,足の甲で測定する場合もあるが,足での測定は体動の影響をより受けやすい.b.使用方法の説明と安全面の配慮在宅検査では,保護者に機器の使用方法・プローブの固定方法を説明する.電池式の機器を用いる場合は,児が電池を口に入れることがないように注意すべきであり,電池の異食や夜間の自傷行為のおそれがある児に対しては無理に検査を実施すべきではない.機種によっては電池が切れるとデータが消去されるものもあるため,データが消えないように電池の残量に留意する必要がある.c.睡眠時間の確認パルスオキシメトリでは眠っているかどうかの判断が難しいため,検査を行った日の児が眠っていた時間,中途覚醒した時間の記録を保護者に依頼すると解析の一助となる.機器の内部時計が正確かも貸し出し前に確認すべきである.d.データの取り込み測定後に機器を回収し,機器専用のソフトウェアを用いてデータの取り込みを実施する.機器の測定開始時刻から実際の入眠時刻までが長い,朝覚醒してからも機器の測定が続いていることが明らかな場合は,ソフトウェアを用いて覚醒が明らかな部分を削除し,中途覚醒以外は眠っているところのデータとする.2)データの解釈パルスオキシメトリはあくまでも酸素飽和度と脈拍のみを測定しており,実際に無呼吸や低呼吸があるのか,睡眠の質が良いのかはわからない.また,前述のように体動のアーチファクトの影響も多い.検査には限界があることを知って解釈を行わねばならない.ODIや平均SpO2などのパラメーター値のみを参照にするのではなく,生データを確認すべきである.a.酸素飽和度低下が少ない症例は判断が困難図3に睡眠時無呼吸の小児2例のパルスオキシメトリ終夜データを示す.上段は4歳9か月男児,主訴はいびき,無呼吸,苦しそうな呼吸.下段は6歳5か月男児,主訴はいびき,無呼吸,苦しそうな呼吸,日中の眠気,落ち着きのなさである.図3上段は典型的な重症の閉塞性睡眠時無呼吸図2貼り付けタイプのプローブを用いた方法左:点線で囲った部分は第1指掌側に縦に貼り付けタイプのプローブを固定(見本のため透明テープで固定).右:医療用テープでプローブを固定し,コードのたわみもテープで固定.180第5章一般外来での検査
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