2172骨・軟部腫瘍-臨床・画像・病理 改訂第2版
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線維性骨異形成*167〈図1〉54歳の男性.左脛骨の単純写真側面像.肺癌の全身検索目的で行われた骨シンチグラフィにおいて,左脛骨に強い集積がみられたため,単純写真の撮影が行われた.脛骨の近位骨幹に硬化縁で囲まれた偏在性の髄内病変があり骨皮質が骨髄腔側から侵食を受けている(矢印).内部は無構造なすりガラス状陰影を示す.〈図2a〉36歳の女性.右大腿骨単純写真正面像.小児期から線維性骨異形成として経過観察されている.右大腿骨頸部から近位骨幹部まで溶骨性病変とすりガラス状陰影が混在する.大腿骨近位骨幹に弯曲を認める.恥骨上枝にも同様の病変があり,多骨性線維性骨異形成である.〈図2b〉36歳の女性(図2aと同一症例).MRI T2強調冠状断像.内部の信号強度は多彩で,辺縁明瞭な高信号域(矢印)は囊胞変性を反映し,筋と同等の低信号域(矢頭)は単純写真ですりガラス状陰影を示す領域に一致する.▲〈図3〉63歳の男性.頭部CT.他の目的で頭部CTを施行したところ偶発的に右側頭骨に膨脹性骨病変が発見された.外板に膨隆を認めるが,内板には頭蓋内に向かう膨隆を認めない.内部に無構造な石灰化がみられる.

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