2172骨・軟部腫瘍-臨床・画像・病理 改訂第2版
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神経鞘腫*245〈図1〉46歳の男性.下位胸椎造影CT.検診の胸部単純写真で傍椎体腫瘤を指摘された.T10-11 右椎間孔に脊柱管内と傍椎体に広がるダンベル状の腫瘤を認める.腫瘤による圧迫性骨侵食により椎間孔が開大している(矢印).腫瘤内部は不均一な増強効果を示している.〈図2a〉35歳の男性.右膝MRI T1強調矢状断像.右膝窩部の軟部腫瘤を自覚して来院した.膝窩部を圧迫すると足背に放散痛を認める.腫瘤内部は周囲の筋と同等の低信号を示すが,腫瘤の表面に薄層の脂肪信号があり(fat-rim sign,矢印),筋間由来の腫瘤であることを示す.〈図2b〉図2aと同一症例.MRI T2強調矢状断像.辺縁明瞭な軟部腫瘤を認め,腫瘤の近位側と遠位側に脛骨神経が連続する(矢印).辺縁部が高信号,中央が低信号を示し,ほぼ標的状の信号パターンである.〈図3〉66歳の女性.大腿部MRI T2強調矢状断像.以前から気付いていた大腿部の軟部腫瘤の精査を希望して来院した.辺縁明瞭な腫瘤を認める.腫瘤の近位と遠位に脛骨神経を認める(矢印).内部は囊胞変性が強く,陳旧型神経鞘腫である.

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