2176膠原病・リウマチ・アレルギー研修ノート
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第2章 基礎知識を養う57免疫学BDectin-2,Mincleなどがあり,おもに転写因子NFAT nuclear factor of activated T-cellsやNF-κBを活性化して自然免疫応答を誘導する.2獲得免疫系による異物認識機構 獲得免疫系を惹起するような異物は抗原とよばれる.T細胞やB細胞などの獲得免疫系の受容体による抗原認識は,多様性と特異性が特徴である.自然免疫系とは異なり,受容体の遺伝子再構成を行うことで1014ともいわれる多様性を獲得している.1つの細胞には1種類の受容体が発現しており,各細胞の受容体が異なる特異性をもつことで,基本的にいかなる抗原にも対応できるレパトアを準備している.抗原を受容体が認識するとその細胞がクローナルに増殖し,感染源を排除する(図2).また,これらの増殖した細胞の一部は記憶T細胞,記憶B細胞となり,長期生存して二度目の感染時に迅速に活性化する.T細胞,B細胞の受容体について紹介する.a T細胞受容体(T cell receptor:TCR)……………………………………… T細胞は受容体遺伝子の違いからαβT細胞とγδT細胞に分けられる.αβT細胞はTCRを介して主要組織適合遺伝子複合体(major histocompatibility complex:MHC)上の抗原ペプチドを認識し,CD4+とCD8+のサブセットに分けられる.CD8+T細胞のTCRはウイルス抗原等の細胞質成分を提示するMHCクラスIを認識し,抗原を提示した細胞ごと殺すことで感染拡大を防ぐ(キラーT細胞).また,CD4+T細胞は細菌等の細胞外成分を提示するMHCクラスIIを認識し,他の細胞の免疫応答を補助することで,細胞外の病原体の排除を誘導する(ヘルパーT細胞)(図2).一方,粘膜細菌病原体に感染した細胞ウイルス侵入侵入貪食分解dsRNAssRNARIG-INOD1NOD2MDA5ペプチドグリカンDectin-1真菌細菌βグルカンなどαマンナンなどTDMなどDectin-2Mincleエンドソーム細胞内寄生細菌リポ蛋白などTLR1TLR3dsRNAssRNATLR7TLR8TLR9CpG DNA核へのシグナル伝達サイトカインの産生貪食の誘導 等TLR2TLR2TLR6TLR5CD14フラジェリンLPSTLR4MD2図1 自然免疫系による異物認識機構

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