2180小児救急治療ガイドライン 改訂第3版
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おもな救急疾患204後頭リンパ節 鎖骨上窩リンパ節 耳下腺 リンパ節 顎下リンパ節 上深頸 リンパ節 浅頸リンパ節 類皮囊腫 甲状舌管 囊腫 第二鰓弓洞 第二 鰓弓外枝 前耳洞 第一鰓弓 鰓囊胞 第二鰓弓洞 第二鰓弓外枝 甲状舌管 囊腫 類皮囊胞 Pitfall■リンパ節腫大が必ずしも感染症の結果ではなく,悪性リンパ腫など悪性疾患に伴う変化であることも忘れない.胸部単純X線検査は不可欠.■ネコ引っ搔き病の存在も忘れず,ペットの有無や破疹などの皮膚所見をチェックする.■頭頸部自体の可動性および可動による有痛性も必ずチェックする.■通常の耳下腺,顎下腺,甲状腺の確認を行い,位置関係を評価する.■全身症状のチェックを正確に行う.特に呼吸への影響の有無を評価する.■川崎病など経時的な全身症状の推移にて診断可能となる症例があるので,決めつけずに丁寧な観察フォローが求められる.性頸部瘻孔・胞が多数存在するため,その部位の認識も必要である.a)頸部領域のリンパ腺とリンパの流れ1)図11)に示すようなリンパ節とリンパ流がある.リンパ節の触知は多くの健常児でも可能である.小指頭大の大きさであれば,腫大していると捉える.悪性疾患(白血病や悪性リンパ腫など)では数珠様に累々と腫れ,痛がらないことが特徴である.b)胎生期遺残胞の存在部位1,2)頭頸部には甲状舌管の遺残による甲状舌管胞(正中頸胞)や鰓性組織遺残による胞,瘻孔が感染することも多いので,その好発部位も知っておくべきである(図2)1).2)全身症状の把握………………………………発熱の有無と発熱からの時間経過の把握は必須である.ほかに,頭頸部皮膚の損傷の有無や内臓腫大,出血斑など,他の皮膚症状も把握する必要がある.血液検査による炎症反応などから,細菌性(化膿性)かウイルス性の炎症かの鑑別,あるいは川崎病など非感染性炎症との鑑別も必要である.3)局所症状の把握………………………………a)局所の症状局所皮膚の発赤,腫脹,疼痛,熱感の有無をチェックし,腫脹や発赤部位の可動性の有無などを慎重に把握する.b)周囲波及症状嚥下痛,流涎,頭頸部可動痛(顔を横に向けない,首を傾けないなど),呼吸障害の有無を正確に把握することも重要である.b対応のピットフォール図1頭頸部のリンパの流れとリンパ腺位置図〔金子隆:頸部の腫瘤.小児診療2007;70(Suppl):414-417〕図2頭頸部の胎生期遺残性瘻孔・胞の位置図〔金子隆:頸部の腫瘤.小児診療2007;70(Suppl):414-417〕

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