2200内分泌クリニカルパール
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Ⅰ 下垂体CaseⅠ 下垂体22歳女性:最近見つかったトルコ鞍腫瘤のセカンドオピニオンのため受診した.患者は過去6か月にわたる頭痛のため頭部MRIを撮った(図1). 患者は6か月前に健康な男児を出産した.妊娠と出産は順調であった.3か月間の母乳に問題なく,いったん母乳を止めても持続する乳汁 補充療法(ハイドロコルチゾンとレボサイロキシン)の開始に加えて,次のステップとして最も適切なのはどれか. A.血清αフェト蛋白とβ-hCGの測定 B.骨サーベイの実施 C.示唆された経蝶形骨洞手術の実施 D.3か月内の内分泌検査と下垂体MRIの再評価 E.標準的な水制限試験の用意漏出はなかった.月経周期は再開していない.疲労感と頭痛を除いて患者は元気である.視野検査は正常である. 患者は治療と診断目的で内視鏡的経鼻下垂体手術を受けるように勧められていた.患者はどうすべきかで医師の意見を求めている. 血液,尿検査結果を表1,2に示す.1表 血液検査結果ナトリウム138 mEq/Lカリウム3.8 mEq/Lクレアチニン1.1 mg/dLTSH0.9 mIU/L(0.3~4.2)遊離T40.3 ng/dL(0.9~1.7)ACTH6 pg/mL(10~60)コルチゾール(午前8時)4.9 μg/dL(7~25)LH3.6 IU/L(2.1~10.9)FSH6.5 IU/L(3.9~8.8)エストラジオール20 pg/mL(30~100)プロラクチン5 ng/mL(4.8~23.3) ※10および100倍希釈でも同じ結果IGF-1328 ng/mL(122~384)2表 尿検査結果浸透圧(早朝第一尿)930 mOsm/kg(150~1,150)1下垂体柄病変1図  頭部MRI冠状断矢状断

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