2201クッシング症候群診療マニュアル 改訂第2版
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 A ACTH依存性クッシング症候群87●●●Ⅲ 臨床編(各論)はじめに 副腎からの慢性的なコルチゾール過剰分泌によってもたらされる病態はクッシング症候群(CS)と総称される.ACTH過剰分泌によるACTH依存性CSとACTHとは関係なく副腎からのコルチゾール過剰分泌によるACTH非依存性CSとの❶ ACTH依存性クッシング症候群であるクッシング病と異所性ACTH症候群の鑑別診断には,1)内分泌検査(大量デキサメタゾン抑制試験,CRH刺激試験),2)画像検査(下垂体MRI,全身,特に胸部を中心とした腫瘍検索),3)選択的下錐体静脈洞サンプリング(IPSS)を用いる.特にIPSSは両者鑑別のゴールドスタンダード検査である.臨床医のためのPoint分類は,CSの病態生理を理解しやすい.そこで,この分類を利用してCSの鑑別診断のアルゴリズムを解説する.鑑別診断のアルゴリズム ACTH依存性CSおよび非依存性CSの鑑別診断のアルゴリズムを図1に示す1).公益財団法人先端医療振興財団・先端医療センター 平田結喜緒ACTH依存性クッシング症候群の鑑別診断のアルゴリズム2Ⅲ 臨床編(各論) A ACTH依存性クッシング症候群1図  クッシング症候群(CS)の診断と治療のアルゴリズムDEX(デキサメタゾン),IPSS(下錐体静脈洞サンプリング),SRS(ソマトスタチン受容体シンチグラフィ)〔文献1より引用〕クッシング徴候血中コルチゾール(尿中遊離コルチゾール)の上昇(コルチゾール≧5μg/dL)ACTH非依存性CSACTH依存性CS(<10pg/mL)(≧10pg/mL)画像検査(腹部CT,MRI,エコー,副腎シンチグラフィ)副腎腫瘍(腺腫,癌)結節性過形成(両側)〈診断〉〈治療〉副腎摘出術(片側,全摘)(薬物療法)異所性ACTH症候群クッシング病胸・腹部CT,MRI,FDG-PET(SRS)頭部MRI(腫瘍検索)中枢側/末端側(C/P)比手術(化学療法)(オクトレオチド)下垂体手術(TSS)(放射線療法)(薬物療法)一晩法DEX(0.5mg)抑制試験ACTH測定一晩法DEX(8mg)抑制試験一晩法DEX(8mg)抑制試験---++CRH試験IPSS+CRHCRH前<2 CRH前≧2CRH後<3 CRH後≧3(下垂体腺腫検索)

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