2208小児科外来や乳幼児健診で使える食と栄養相談Q&A
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166アレルギー全年齢 食物アレルギーにおける緊急時の対応で最も重要なことは,重篤な反応を呈した場合,症状を把握しアドレナリン注射液(エピペン®)の使用など,可能なプレホスピタルケアを実施して医療機関を早急に受診することです.軽微な症状の場合は慌てる必要はありませんが,初期症状は軽くみえても数分後には重篤な症状を呈する場合があります.いずれの場合も,安静を保ち決して子どもを1人にしてはいけません.複数人で対応できる場合は役割分担をし,食べた量,食べてから症状誘発までの時間,誘発された症状,そのときの対応などを記録しておく係を設けるとよいです. 緊急時の対応を保護者や教職員に説明しても,医療関係者以外の人が緊急時に適切に対応することは容易ではありません.具体的でわかりやすいアクションプランやマニュアル(「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」など)は適切な行動をとる一助となりますので,使用者に適したアクションプランやマニュアルを作成して活用します.参考文献・ 東京都アレルギー疾患対策検討委員会:食物アレルギー緊急時対応マニュアル(http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/kj_kankyo/allergy/to_public/kinkyu-manual/zenbun1.pdf)・ 国立成育医療研究センターアレルギー科:アナフィラキシーアクションプラン(http://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/seitai-bogyo/anaphylaxy_actionplan.pdf)(吉田 幸一)解説エピペン®,アクションプランKey word除去食品を誤って食べてしまった場合は,どうすればよいですか?Q 147除去食品を食べた場合の対応は個々の症例により異なりますが,最も大切なことは事故を想定して「予め準備する」ことです.慌てたときでも確認しやすいマニュアルや個別の緊急時のアクションプランを作成し,きちんと対応できるように日頃から準備しましょう.AQ 141関連質問

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