2222ナースのためのかんたん脳・脊髄画像の見かた・読みかた
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 序 文  中枢神経は,人間の本質である知性を司り,極めて複雑な形態と機能的局在をもっています.疾患も血管障害,腫瘍,感染症,変性症,先天性疾患,代謝性疾患,外傷など多様です.脳,脊髄のどこに何が起こっているのか,画像診断の果たす役割は重要です. MRI,CT,DSA,RIの発展によって,微細構造を観察するだけではなく,病態,病理,機能を画像として捉えることが可能になり,これらを応用することで外科手術,血管内手術,放射線治療,内科的治療の各治療分野も目覚ましい進歩を遂げています. 新しい撮像方法が次々と臨床応用されるようになって,検査方法が多様化,複雑化し,難しい検査という印象があるかもしれませんが,画像診断には“病気の部分が白や黒,赤や青で表示され,一目瞭然”という特徴があります.検査目的を理解し,基本知識を身につければ,視覚で捉えられる利点はとても大きいと思います.神経疾患に関係する看護師さんが「脳・脊髄画像の見かた・読みかた」の基本知識を身につけることができれば,一刻を争う救急時の迅速な対処,治療方針や看護の要点などを理解する手助けになることでしょう.本書では,イラストではなく実際の画像をできるだけ多く掲載し,パッと見て理解しやすいようにしました. 最後に,ご執筆いただいた釧路孝仁会記念病院脳神経外科の皆様,画像作成や,正常モデルも引き受けていただいた,孝仁会臨床放射線技師の皆様に,感謝いたします.2016年3月 札幌西孝仁会クリニック 脳神経外科 釧路孝仁会記念病院 脳神経外科 片岡丈人iii

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