2247フェルソン読める胸部X線写真 改訂第3版
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1(a)肺野を観察するのに最適なのは図4-1   である.(b)縦隔を観察するのに最適なのは図4-1   と図4-1   である.(c)骨を観察するのに最適なのは図4-1   である.BCDE2図4-1Bと図4-1Eは縦隔条件である.    では経静脈性造影剤が投与されている.A.図4-1BB.図4-1Eその判断の理由は?3縦隔の読影から始めよう.    方が解剖の理解は容易である. A.経静脈性造影剤を使用したB.経静脈性造影剤を使用しないC.骨条件の611(a)C(b)B とE(c)D2B.図4-1E 血管が白いため(造影剤はX線吸収度が大きい).3A.経静脈性造影剤を使用した4胸部CT画像:総まとめChest CT: Putting it All Together胸部X線写真は重なりのある二次元の画像である.これまでの章では,PA像および側面像における重なりのある解剖から三次元的な構築を理解するための学習をしてきた.CTでは逆の処理を行う.CTでは解剖の重なりはない.水平断像から全体像を頭の中で構築しなければならない.これまでに学んだX線写真の解剖学的知識はCTにおいても役に立つだろう.さらには,CTでの解剖学的知識がX線写真の解剖のより深い理解に役立つはずである.本章では,はじめにCTにおける解剖を学び,それから画像情報を統合する方法を学ぶ.すべてのCT検査はスカウト画像*の撮影から始まる.スカウト像は胸部X線写真と同様の平面への投影像であり,低品質のX線写真のように見える.モニター上で水平断像をめくると,スカウト像上のラインがそれに伴って移動する.そのラインの位置から見ている水平断像のレベルがわかる.図4-1Aを見れば,図4-1B〜図4-1Eの水平断像が大動脈弓のレベルで撮影されたものであることがわかる.*訳注:スカウト画像とはCTにおいて撮影範囲を決めるために最初に撮影する画像のことである.トポグラム,スキャノグラムとも呼ばれる.

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