2248評価プロセス×リハプログラム PT/OTリハ演習メソッド
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15Ⅰ 身体障害A 中枢神経Ⅰ 身体障害B 非中枢神経Ⅰ 身体障害C 脳性麻痺Ⅱ 高次脳機能障害Ⅲ 発達障害Ⅳ 精神障害3 上肢がふるえるABCふるえに関する知識の整理とどのようなときに上肢がふるえるのかを考える・ふるえとは筋肉の収縮と弛緩が繰り返される症状.その症状は不随意かつ規則的(リズミカル)である.ふるえ(振戦)の特性については本項の医療解説の 表1(▶p.19)を参照. その特徴は  静止時(安静時)にみられることがある.        何らかの姿勢をとるとき(動作時)にみられることがある.        四肢にみられることが多い.        声のふるえや頭部にふるえが現れることもある.上肢のふるえを評価するための検査・測定と動作観察をする(1)上肢のふるえに関する検査・測定項目※数値化できる検査・測定を実施することで,症状の変化を追跡することができる.・静止時振戦の確認(図1)・関節可動域(ROM)テスト(図2)     自動関節可動域,関節運動のスピード,上肢リーチ範囲や生活動作から手指の巧緻性を確認する.・筋緊張 上肢関節(肘関節,手関節)を他動的に動かすことで,筋緊張の状態を把握する(図3).・筋力測定徒手筋力テスト(MMT),握力測定,ピンチ力測定を実施する.・上肢機能簡易上肢機能テスト(STEF)を実施する.得点のみにとらわれず,姿勢,左右差,手の使い方なども観察する.ペグボード(図4)を使用して応用的な上肢動作をみる場合は,毎回同じ設定になるよう注意し,所要時間(スピード)を測定して,経時的な比較ができるようにする1).プロセス❶プロセス❷図1 静止時振戦の確認姿勢を保つときに出現しやすい.図2 ROMテスト関節の動かしづらさから可動域制限を起こすことがある.

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