2254育てにくさの理解と支援
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びに子どもは微妙にイヤな顔をする.ここが観察のポイントである. 第二の個体化の始まりは,子どもに質問をしたときの子どもの視線を見るとよい.自分で答えられる質問なのに「親を参照」する場合には,まだ第二の個体化は始まっていないと見てよい.質問に対して親をちらりとも見ずに,自分の考えを述べる子は,もう第二の固体化が始まっていると判断できる.子どもの参照行動と保護者の出しゃばり状態の兼ね合いで,両者の関係のこじれ具合を見て取るようにする.助言(アドバイス) 親の過干渉に嫌気がさしている子どもを説得して,行動を変容することは困難である.保護者(親)の子どもに対する認識を変えるように関わる方が,うまく行きやすい.子どもが第二の固体化の時期に入っていることを知らせ,子どもが大人になるためには,口出しや手出しよりも見守りが大切な時期になっていることを伝えるとよい.保護者(親)にとって,わが子の成長はうれしいものである.子どもの成長を前向きにとらえ,うまく子離れできるように話を進めるとよい. どうしても子どもの行動が気になって仕方がないという保護者(親)には,仕事を始めるとか地域や保護者(親)同士の活動を始めるように促し,関心が子どもだけに集中しないような仕掛けもお薦めである.連携 子どもの反発が激しく行動化している場合には,医療機関の受診が必要になることがある.器物損壊,暴力などの放置は好ましくない.触法行為は子ども家庭相談センターや児童相談所,警察の生活安全課と早めに連携するとよい.関連項目  【親子】⓭45101育てにくさの要因親子過保護・過干渉な親と反発する子14

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