2269骨粗鬆症治療薬クリニカルクエスチョン100
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17骨粗鬆症のリスク因子について教えてください.10骨粗鬆症のリスク因子は,女性,加齢,低体重(低BMI),既存骨折,骨折家族歴,Ca・ビタミンD不足,不動,喫煙,過度の飲酒,疾患,薬剤など多くが関与し,骨折発生には骨粗鬆症のリスク因子に加え易転倒性にかかわるリスク因子が加わります.身体的リスク因子 女性,高年齢は骨粗鬆症のリスク因子である.体重,BMIと骨密度は強い正の関係があり,低体重,低BMIでは骨粗鬆症性骨折リスクは高まる.骨密度は,骨折の重要な規定因子であり,骨密度が1標準偏差低いと骨折リスクは1.5~2倍となる1).既存骨折があると,骨粗鬆症性骨折リスクは約2倍2)となる.椎体骨折の数,重症度が強いほど,将来の骨折リスクは高くなる.遺伝的リスク因子 骨密度は遺伝的影響を受ける.両親のどちらかに大腿骨近位部骨折既往があると,骨折リスクは1.5~2.3倍となる.生活習慣のリスク因子 Ca摂取と骨密度は正の関係がある.しかし,骨折予防効果は,食事からのCa摂取では認められず,Ca・サプリメントの骨折予防効果は大きいものとはいえない.寝たきり,不動で急激に骨量は低下する.活発な身体活動や歩行は,筋力低下を防ぎ大腿骨近位部骨折に予防的な効果がある.喫煙は骨密度を低下させ,骨折リスクを高める.大量のアルコール飲酒は骨密度を低下させ,1日3単位以上(1単位はアルコール8~10 g)の摂取では骨折リスクは1.7倍に高まる.疾患,薬剤によるリスク因子 続発性骨粗鬆症,2型糖尿病,COPD,CKD,薬剤では,ステロイド,乳がん・子宮がんの内分泌療法,糖尿病治療薬(チアゾリジン薬),選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor :SSRI)は骨折リスクを高める.転倒に関連するリスク因子 衰弱,筋力低下,歩行スピードが遅い,視力低下,聴力低下,薬剤(催眠/鎮静薬,抗不安薬,抗うつ薬,ドパミン作用の薬剤),Parkinson病,脳卒中後の麻痺,認知症があると,転倒しやすく大腿骨近位部骨折リスクを高める.文献 1) Marshall D, et al.:Meta-analysis of how well measures of bone mineral density predict occurrence of osteoporotic fractures. British Med J 1996;312:1254-1259. 2) Kanis JA, et al.;A meta-analysis of previous fracture and subsequent fracture risk. Bone 2004;35:375-382.(藤原佐枝子)骨粗鬆症と骨折のリスクbⅠb.骨粗鬆症と骨折のリスク
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