2273わが国の原発性アルドステロン症の診療に関するコンセンサス・ステートメント
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6■7 合意形成プロセス 各CQに対するステートメントは,各ワーキンググループ,次いで検討委員会で合意形成した.委員間で意見の差異を認めた場合は,modied Delphi consensus processに準拠し,客観性の担保,バイアス排除に努めた.複数案について,メーリングリストを用いて個別のオンライン投票とし,原則として多数意見を採択するとともに,必要に応じてテキストに対案を記載した.   資金源と利益相反の自己申告 本コンセンサス・ステートメントの作成は日本内分泌学会の事業費,国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)難治性疾患実用化研究事業「重症型原発性アルドステロン症の診療の質向上に資するエビデンス構築(JPAS)」研究費,国立病院機構京都医療センター内分泌代謝高血圧研究部研究費および厚生労働省難治性疾患政策医療研究「副腎ホルモン産生異常に関する研究班」研究費によるものであり,特定の団体や製品・技術との利害関係はない.また作成委員全員が日本内分泌学会「臨床研究の利益相反(COI)に関する共通指針」に沿って,適切なCOIマネージメントを実施した.   免責事項,使用上の留意点,著作権 本コンセンサス・ステートメントはPAの診療に関して,国内外の学術論文,国内の診療実態,およびエキスパートオピニオンを参考として,現時点で標準的と考えられる内容をまとめたものである.それゆえ,診療に従事する担当医は個々の患者の状態および個々の診療施設の状況を十分に考慮して,現実的かつ弾力的に活用する必要があり,本コンセンサス・ステートメントが実際の診療内容を制約するものではない点に留意する必要がある.本ステートメントの記載内容の責任は日本内分泌学会にあるが,個々の診療行為の責任はすべて直接の診療担当施設と担当医師にある点に留意する必要がある.それゆえ,担当医はわが国の保険医療制度および国内法規を遵守して医療行為に当たる必要がある. また,本コンセンサス・ステートメントの著作権の一切の権利は,一般社団法人 日本内分泌学会および『原発性アルドステロン症ガイドライン実施の実態調査と普及に向けた標準化に関する検討』委員会委員に帰属する.さらに,このコンセンサス・ステートメントは日本法によって解釈され,この診療指針に関して何らかの紛争が発生した場合は,大阪地方裁判所を第一審とする訴訟手続きによって解決されるものとする.   作成経過 次の通り,合計11回の検討委員会を開催した.年月開催委員会活動・作業内容201111月診断・治療に関するエキスパートオピニオン・アンケート調査実施20121月第1回検討委員会(浜松)アンケート集計結果,報告4月第2回検討委員会(名古屋)5作業グループの構成(①スクリーニング,②機能確認試験,③画像診断,④AVS,⑤治療・予後)作業分担・リーダー・サブリーダーの決定9月クリニカルクエスチョン(CQ)の作成開始20131月第3回検討委員会(大宮)経過報告,作業の確認345

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