2274補聴器のフィッティングと適用の考え方
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補聴器を調節し適用する観点からは,純音聴力検査には良聴耳の測定が正しく行われること,および聴力に左右差がある例で非良聴耳の聴力をよりよい値に誤らないことが必要とされる.医師が行う聴力検査は疾患の診断,治療計画の立案,治療効果の評価,手術適応の判断などを目的としており,詳細かつ正確であることが求められ,目的と内容において性質が異なる. 補聴器を片耳装用する場合は良聴耳の聴力検査が正しければよいので,マスキングの理解は必要性が低い.一方,両耳装用では非良聴耳の聴力測定が正確であることが求められる.この場合には,非良聴耳の正しい閾値を求めるためにマスキングが重要であり,正しい理解が必要である. 聴力検査では,非良聴耳の聴力が正しく求められず,正しい閾値は測定値かそれより悪い値であり,それよりよいことはないと判断して対応する事態が起きる.また,語音聴力検査では,非良聴耳の結果について陰影聴取(交叉聴取)によって正しい値よりもよい結果が得られることを避けられない事態が起きる.補聴器適用においてはこれらの事情を理解することが求められる.C聴力検査(聴力測定)におけるマスキングC-1◆マスキングの原理と必要な場合C-2◆難聴者を対象とした聴力検査のマスキングC-3◆気骨導差が大きい難聴者の聴力検査のマスキングC-4◆雑音下の語音明瞭度C-5◆難聴者を対象とした語音聴力検査のマスキング
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