2274補聴器のフィッティングと適用の考え方
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C.聴力検査(聴力測定)におけるマスキング41a: 左のオージオグラムの例でマスキングのレベルを段階的に上げると,測定値は真の値を示すプラトーの部分で変化しない状態が続く.聴力検査のプラトー法ではこの現象を利用している.b: プラトーは気骨導差が大きくなるほど幅が短くなる.気骨導差が40dBになるとプラトー法による測定が困難になる.図1❖マスキングのレベルと測定値の関係あっても左右が同じ聴力検査の結果となる.語音明瞭度検査でも同様な結果となる.このような例に聴力改善手術を行うと,高度難聴側の耳なら無効な手術になり,聞こえる側の耳なら唯一聴耳の手術となりリスクが高い.補聴器の両耳装用をすすめると,聞こえない耳に補聴使用をすすめることになる(筆者には1例の経験がある).d|良聴耳の気骨導差が大きい例の補聴器適用 補聴器適用の観点からは良聴耳の気骨導差が大きい難聴者については,良聴耳の片耳装用とすれば問題は起こらない.両耳装用を考える場合には,非良聴耳の正しい閾値を求められない場合が少なくないので,オージオグラムからの判断は慎重に行うべきである.骨導の測定値(左耳)-10010203040506070809010011080706050403020100骨導の測定値(左耳)80706050403020100125250500周波数(Hz)バンドノイズのレベル(dB HL)バンドノイズのレベル(dB HL)ab1000200040008000聴力レベル( )dB聴力レベル( )dB-100102030405060708090100110125250500周波数(Hz)100020004000800011010090807060504030201001101009080706050403020100真の閾値真の閾値真の閾値真の閾値オーバーマスキングオーバーマスキングプラトープラトーアンダーマスキング(非検査耳で聞く)アンダーマスキング(非検査耳で聞く)アンダーマスキング(非検査耳で聞く)アンダーマスキング(非検査耳で聞く)プラトープラトーオーバーマスキングオーバーマスキング左右の聴力測定の結果はほぼ同じになる.図2❖良聴耳の気骨導差が50dBと大きく反対側の聴力が高度難聴の場合の例聴力レベル( )dB語音明瞭度(%)-1001020304050607080901001101009080706050403020100125250500周波数(Hz)語音レベル(dB HL)10002000400080001101009080706050403020100

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