2299よくわかるNew保育・教育実習テキスト 改訂第3版
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第1章 実習とは何か3に対し,現場で保育者・教師が行う保育・教育活動を経験させる方法である. 教科目の保育・教育実習は,保育士や幼稚園教諭,小学校教諭の免許・資格を取得するための必修科目である.実習の種類は,それぞれの施設の機能・目的によって分類され,通例幼稚園・小学校実習を教育実習,保育所実習を保育所実習,保育所以外の児童福祉施設における実習を施設実習と呼んでいる.保育・教育の現場に赴く保育・教育実習は,学内における実習指導と合わせて履修することが求められる.実習指導には,学内及び実習園での実習オリエンテーション,日誌点検指導等を通じて,実習の目標・内容等の理解を深め,学生の実習に対する自覚や課題意識を明確にしていく「事前指導」,そして実習反省会,実習後の日誌点検指導,評価票による面接指導等を通じて,実習における各自の学びを交流・確認し,今後の課題を明確にする「事後指導」がある.現場での実習に比べて実習指導,特に事後指導は軽視されがちであるが,事前事後共に実習と密接に結びつき,実習における学びをより豊かに深めていくために,不可欠のものであることをしっかり押さえておきたい.1 体験型学習の意義とポイント 体験型学習としての実習には,おおむね,以下のような意義がある.1)より確かな実践的力量を蓄積する機会  保育・教育実習は,学内で学んだ専門的知識・技能を基礎として総合的に実践し,応用力を育む機会である.実習では,子どもの姿や保育者・教師の指導・援助を観察し,また実習生自身が子どもと直接かかわることで学ぶことが大きい.子どもと遊ぶ,絵本・紙芝居を読む,着脱の援助を行う等,一つひとつのことが最初はうまくできない.しかし,保育者・教師の助言を受け,自分の保育・かかわりを振り返り,改善していくと,うまくできるようになったり,子どもの反応が変わってくる.子ども達の変化で手応えを感じ,自分の成長を実感できることが,実習の大きな魅力である.2)学生自らが課題を持ち,意識的に学習するための核となる 実習は,学生自身が体験する能動的・主体的な学習である.ただ漫然と実習に向かうのではなく,自分が実習で学びたいこと,課題を明確にして実習に臨むことが求められるのである. 実習前,実習生は,学内のオリエンテーションで理解した実習の目的を「自分で学びたい」課題として具体化し設定する.実習中,設定した課題を実習中の日々の記録欄の「今日の課題」として設定し,課題について実際に学び深め,実習日誌に学んだことを記入する.実習を実際に体験する中で,新たB 現場で学ぶということ

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