1161 総 論5おもな糸球体疾患の特徴・ 治療方針 ■糸球体疾患には,症状から判断する臨床症候分類と,組織から判断する組織分類, 病因から判断する病因分類の3つがある.例えば,順に慢性腎炎症候群,メサンギウム増殖性糸球体腎炎,IgA腎症といった分類となる. 病因分類が確定していれば,それを最終診断名とする. ■組織分類は腎のみに病変が限局する原発性(一次性)と全身疾患に伴って起こる続発性(二次性)とに大別される.なお,IgA腎症はわが国では原発性糸球体疾患として分類されている(表1).総 論1おもな糸球体疾患の特徴・ 治療方針5表1 原発性糸球体疾患の臨床症候別および組織別のWHO分類(1995年)糸球体疾患の臨床症候分類 1 急性腎炎症候群 2 急速進行性糸球体腎炎 3 反復性または持続性血尿 4 慢性腎炎症候群 5 ネフローゼ症候群原発性糸球体疾患の組織分類 1 微小糸球体病変 2 巣状分節性病変 3 びまん性糸球体腎炎 a .膜性糸球体腎炎(膜性腎症) b .増殖性糸球体腎炎 1 )メサンギウム増殖性糸球体腎炎 2 )管内増殖性糸球体腎炎 3 )膜性増殖性糸球体腎炎(C3腎症) 4 )管外増殖性糸球体腎炎(半月体性糸球体腎炎) c .硬化性糸球体腎炎 4 分類不能の糸球体腎炎
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