44解 説 医★★★技★★★ ● 差動増幅器 デジタル脳波は記録電極(入力端子)それぞれに差動増幅器(発生源が電極から遠い距離にある雑音の場合,差動増幅器に同じ強度で同位相の信号として入力されるため相殺される.一方,電極に近い距離にある生体信号は正反対の位相を持つ信号として増幅される)がついていて,G1端子に各電極からの入力,G2端子にはシステムリファレンス(デジタル脳波計で必須の基準となる電極で,機種によって異なるが,たとえばC3とC4や,F3とF4など2つの電極を用い,その平均電位がシステムリファレンスの電位となる)が接続されており,G1端子とG2端子の差であるアナログデータが電極接続箱でA/D変換された後,デジタル信号として出力される(図1‒a).アナログ脳波は電極接続箱で高入力抵抗・低出力抵抗の増幅器を通ってアナログ信号として脳波計本体に送られ,モンタージュに従ってG1とG2の入力が選択され,チャネルごとに設置された差動増幅器で差分される問題032デジタル脳波計の特徴デジタル脳波計に関して正しいのはどれか.① システムリファレンス用の電極は不要である.② 各チャネルの増幅器ごとにフローティング回路を設けている.③ システムリファレンスとボディアースは同じにする必要がある.④ 解析対象周波数の3倍以上のサンプリング周波数で記録する必要がある.⑤ 電極接続箱からアナログ信号として脳波計本体に送られ,本体でA/D変換される.B‒4 脳波計について a .デジタル脳波計モンタージュフィルター感度出力システムリファレンス脳波計本体電極接続箱増幅器電極1電極 n電極 n-1デジタル信号A/D 変換+絶縁G1G2 b .アナログ脳波計モンタージュ作成 G1-G2フィルター感度出力脳波計本体電極接続箱増幅器+絶縁電極1電極 n電極 n-1アナログ信号図1 デジタル脳波計とアナログ脳波計のしくみ
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