139II くも膜下出血のすべて40,169例の治療の中で,脳血管攣縮に対する血管内治療として登録された1,354例(3.37%),そのうち詳細なデータが入力されている1,211例を対象とした. 治療方法は選択的局所動注療法とPTAに分類されており,背景因子,治療内容,治療結果を治療内容別に比較したものが表1である. 治療選択別に統計学的な有意差があったものは,背景因子として年齢,先行治療,攣縮血管の範囲,責任医師,麻酔,そして合併症として機械的出血であった.若年者にPTA表1 治療内容別比較動注療法(n=948)PTA(n=259)JR-NET3(n=1211)P値年齢61.5±14.051.8±13.359.5±14.4<0.001*性別女性男性638 (67.3%)310 (32.7%)162 (62.5%)97 (37.5%)803 (66.3%)408 (33.7%)0.152動脈瘤治療開頭手術血管内手術586 (62.5%)337 (36.0%)117 (45.5%)128(49.8%)703 (58.1%)469 (38.7%)<0.001*治療血管前方循環後方循環前方+後方循環851 (90.4%)69 (7.3%)21 (2.2%)225 (87.6%)21 (8.2%)11 (4.3%)1079 (89.1%)91 (7.5%)32 (2.6%)0.170攣縮血管近位血管遠位血管近位+遠位血管584 (62.1%)282 (30.0%)75 (8.0%)167 (65.0%)46 (17.9%)44 (17.1%)754 (62.3%)329 (27.2%)119 (9.8%)<0.001*責任医師指導医専門医非専門医269 (28.4%)517 (54.5%)162 (17.1%)99 (38.2%)146 (56.4%)14 (5.4%)368 (30.4%)666 (55.0%)177 (14.6%)<0.001*麻酔全身麻酔局所麻酔76 (8.0%)871 (92.0%)40 (15.4%)219 (84.6%)118 (9.8%)1092 (90.2%)<0.001*治療回数初回治療2回目3回目以降676 (71.4%)178 (18.8%)93 (9.8%)200 (77.2%)45 (17.4%)14 (5.4%)879 (72.6%)224 (18.5%)107 (8.8%)0.060治療時期3時間以内3~6時間6時間以上281 (37.6%)274 (36.7%)192 (25.7%)97 (43.1%)75 (33.3%)53 (23.6%)378 (31.2%)349 (28.8%)245 (20.2%)0.333画像所見の改善919 (97.0%)252 (97.7%)1171 (96.7%)0.587神経症状の改善529 (56.8%)141 (55.5%)670 (55.3%)0.722合併症機械的出血非機械的出血虚血解離23 (2.4%)0 (0.0%)7 (0.7%)15 (1.6%)1 (0.1%)12 (4.6%)4 (1.5%)4 (1.5%)3 (1.2%)1 (0.4%)36 (3.0%)4 (0.3%)11 (0.9%)19 (1.6%)2 (0.2%)0.0910.002*0.2640.7770.384
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