2418医療系学生のための医用質量分析学テキスト
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2□質量分析(mass spectrometry:MS)とは,原子や分子を何らかのイオン化法で気相のイオンとし,そのイオンを電場や磁場を用いて真空中で運動させ,そのイオンのm/z(「エム オーバー ジー」と読む)に基づき分離し,存在量を検出する分析法である.m/zはイオンの質量mを電荷数zで割って得られる無次元量である.□質量分析計(mass spectrometer)は,1)試料導入部,2)試料をイオン化し,生成したイオンを質量分析部方向に加速するイオン源,3)イオンを電場や磁場によってm/zに基づいて分離する質量分析部,4)m/zに基づいて分離されたイオンを検出する検出器,および5)質量分析計の制御とデータ処理を行うコンピュータから構成される(図1).□検出器はイオンを電子に変換し,その電子を増倍して電流信号として観測する.二次電子増倍管,チャンネルトロン,マイクロチャンネルプレートなどがある.□質量分析における質量については,静止した基底状態の質量数12の炭素原子1原子の質量の1/12として定義された統一原子質量単位(u)で表される.統一原子質量単位(u)とダルトン(Da)は同じ定義である.□各元素について,それぞれ天然存在比が最大の同位体の質量に最も近い整数値を用いて計算した,質量分析質 量コンピュータデータ試料質量分析部試料導入部検出器イオン源図1質量分析計の構成到達目標質量分析について説明できる質量について説明できるマススペクトルについて説明できるタンデム質量分析について説明できる□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□Part.1 基礎編質量分析の基礎丹羽利充

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