112各論A胃白色光観察でみえない小さな未分化癌3b.LCIによる診断と鑑別ix)未分化型胃癌・手つなぎ型胃癌ESD施行可能な未分化癌をLCIでみつける早期胃癌,5 mm,0-IIc,sig,pT1a(M),pUL0,Ly0,V0,pMH0,pVM0.白色光観察で全く視認できない未分化癌がLCIで確認できるという画像診断の進歩を示す代表症例である.無構造の粘膜はLCIではオレンジホワイトを呈し,濃いオレンジは微細血管に相当していた.BLIでは異常な微細血管が明瞭に観察された.このようにESD可能な未分化癌が発見できるのであれば胃のスクリーニングは最初からLCIで行われるべきである.ESD後組織の病理所見腺管構造はほとんど認めず,細胞質内に粘液が貯留した印環細胞癌が多数みられる.LCI拡大画像(B8C3)白色は無構造の粘膜のようにみえてオレンジの微細血管を認める.BLI拡大画像(B8C2)病変部は無構造でチリチリした茶のkey frets vessels(雷門模様)を認め,未分化癌と診断できる.LCI画像(B8C3)瘢痕様部に紫の腸上皮化生に囲まれたオレンジ病変(➡)を認める.白色光画像体中部後壁に瘢痕様にみえる部位があるが,明らかな病変とは認識できない.EG-L600ZW7,萎縮O-3,未除菌➡
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