2438言語聴覚士ドリルプラス吃音・流暢性障害
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読み解くためのKeyword9解答第2章 吃音・流暢性障害の基礎1①繰り返し,②引き伸ばし,③非流暢,④二次的症状,⑤心理,⑥不明,⑦体質,⑧環境2⑨5,⑩1,⑪2,⑫5,⑬幼児,⑭3~5,⑮男,⑯女,⑰8吃音の定義と原因 一般に吃音は「み,み,みかん」のように語頭音を繰り返す非流暢な発話というイメージをもたれやすいが,それは吃音のごく一部にすぎない。実はそれ以外にも言語症状は多くの種類がある。『広辞苑 第六版』によれば,吃音とは「発音の際,第一音が容易に出ない,繰り返す,引き伸ばすなど円滑に話せない状態」3)である。「円滑に話せない」ことを「非流暢」というが,上記の非流暢な症状を吃音中核症状という。 しかし臨床家としては,吃音の問題を言語症状(非流暢性)であるととらえるべきではない。言語症状だけをみていても問題は解決しないことが多い。吃音の全体像をとらえるためには,非流暢性そのものである言語症状とともに,そこから派生する二次的症状(言語症状の出現とともに現れる過剰な身体の動きや吃音を抑えようとして行うさまざまな工夫・回避,p.17-19参照)や心理的・社会的問題(p.21参照)など,多岐にわたってみる必要がある。DSM-5の診断基準も参照してほしい(p.13参照)。 吃音の詳しい原因はまだ不明であるが,体質的要因(p.15参照),発達的要因,環境要因などが,お互いに影響し合って発症するといわれている。吃音の発生率,有症率 吃音の発生率は,国や人種,文化に関係なく約5%,有症率は約1%4)とされている。子どもが二語文以上の複雑な発話を開始してから発症することが多く,ほとんどが幼児期(2~5歳)の発症である。吃音の男女比,自然治癒率 男女比は3~5:1くらいで男性に多いが4),低年齢の場合は1:1に近く,女児の治癒率が高いことが推察される。発症した吃音例のうち約8割は自然治癒するとされている5)。しかし,残りの約2割は治癒せず,発症率の高さから考えるとその数は決して少なくない。「いずれよくなるから様子をみましょう」などの安易な経過観察は慎みたい。●望ましくない対応の例そのうち治りますよ。様子をみましょう。ちょっと待ったー!

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