★★★☆4徐波の所見の記載方法 徐波の所見としての表現は「連続性」,「律動性」,「分布(及び最大点)」,「周波数」を用いて記述する(図5). たとえば,F3最大の局所徐波が不規則かつ間欠的に出現する場合:・間欠不規則性の左前頭部の局所徐波(2~3Hz),1~3回/ページ(Intermittent irregular regional Lt frontal delta slow (2~3 Hz), 1~3/p)と記載する.局所徐波(focal slow)の記載方法図5チェック 4周波数✓ theta (シータ波)✓ delta (デルタ波) チェック 1連続性✓ continuous (持続性)✓ intermittent (間欠性)チェック 2律動性✓ rhythmic (律動性)✓ semirhythmic (半律動性)✓ irregular (不規則性)チェック 3分布と最大点✓ generalized (全般性)✓ focal/regional (局所性)例:✓ Intermittent irregular regional delta slow, F3 max, 1~5/page (間欠不規則性の左前頭部(F3最大)の局所徐波(2~3 Hz),1~5/ページ)✓ Intermittent semirhythmic regional delta slow, T3 max, every page (間欠準律動性の左側頭部(T3最大)の局所徐波(2~3 Hz),1~5/ページ) 連続性:持続性 vs. 間欠性 連続性については,全体の50~70%以上の時間帯で持続的にみられている場合に「持続性(continuous)」と表現する.それ以下の連続性であるもの,つまり連続性がないものを「間欠性(intermittent)」とする.律動性 律動性とは同じ波形がどれだけ続いているかである.周波数と波形が一定の状態で続いているものを「律動性(rhythmic)」とよぶ(図6).少なくとも数秒以上は同じ波形で同じ周波数で持続しているものが該当する.逆に,周波数も波形も同じものが続いていないものは「不規則性(irregular)」とよぶ.そしてその中間が「semirhythmicまたはquasirhythmic(半律動性)」であり,周波数や波形が多少は一定に続いているものが該当する(表1).12236第Ⅱ章 脳波レポートが出来るまでの7 STEP
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