2490職場のメンタルヘルスハンドブック
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3第1章 衛生委員会等達し,当該事業場の実情や特殊性を吸い上げるために,そうした場を大切にしたいものです.2 衛生委員会の現状と課題衛生委員会は,安全委員会との統合によって,安全衛生委員会の形で開催されていることも少なくありません(安衛法でも認められています).その場合,特に製造業や運輸業などの業種では,時間の大半が安全の問題に費やされていると言っても過言ではないでしょう.それを残念に感じている産業保健スタッフも多いと思われます.しかし,そうした事態は,簡単に変わるものではありません.ストレスチェック制度(第4章で詳述)は,多くの事業場で話題になり,衛生委員会でもその進め方が取り上げられたところも多いはずです.そのように法改正で衛生面に新しい取り組みが求められるとき,あるいは現状の制度の見直しが必要となったときは,安全衛生委員会で衛生関連事項の議論を増やす好表1-1 衛生委員会における調査審議事項■労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること■労働者の健康保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること■労働災害の原因及び再発防止対策で,衛生に係るものに関すること■その他労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項・衛生に関する規定の作成に関すること・法第28条の2第1項または第57条の3第1項及び第2項の危険性・有害性等の調査及びその結果に基づいて講ずる措置のうち,衛生に係るものに関すること・安全衛生に関する計画(衛生に係る部分に限る)の作成,実施,評価及び改善に関すること・衛生教育の実施計画の作成に関すること・法第57条の4第1項の規定により行なわれる有害性の調査並びにその結果に対する対策の樹立に関すること・作業環境測定の結果及びその結果の評価に基づく対策の樹立に関すること・健康診断等の結果並びに結果に対する対策の樹立に関すること・労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置の実施計画の作成に関すること・長時間労働による労働者の健康障害の防止を図るための対策の樹立に関すること・労働者の精神的健康の保持増進を図るための対策の樹立に関すること・労働基準監督官,労働衛生専門官等から勧告・指導等を受けた事項のうち労働者の健康障害防止に関すること安衛法第18条および安衛則第22条による下線は,筆者による

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