2495言語聴覚士ドリルプラス 聴覚障害
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読み解くためのKeyword11解答第2章 聴覚障害の基礎1 ①第1,②第2,③ツチ,④キヌタ(③,④は順不同),⑤アブミ,⑥耳胞,⑦卵形囊,⑧球形囊,⑨半規管,⑩蝸牛2 ⑪弾性,⑫36,⑬軟骨,⑭骨,⑮緊張,⑯弛緩,⑰35,⑱ツチ,⑲キヌタ,⑳アブミ,㉑鼓膜張,㉒アブミ骨外耳・中耳の発生1) 胎生4週頃:第1鰓弓と第2鰓弓に6個の結節ができる。(後に耳介となる)第1鰓溝から1次外耳道(軟骨性外耳道)となる。 胎生16週頃:軟骨としてうずまいている耳小骨が骨化する。第1鰓弓からツチ骨,キヌタ骨,第2鰓弓からアブミ骨が発生する。 胎生18週頃:外耳道の骨性部分がつくられる。 胎生28週頃:2次外耳道が完成する。内耳の発生1) 胎生2週頃:外胚葉が肥厚し,耳板が発生する。その後,耳板→耳窩→耳胞となる。耳胞は上部(卵形囊)と下部(球形囊)に分かれ,上部から半規管,下部から蝸か牛ぎゅうができる。 胎生7〜8週頃:半規管の原型ができる。 胎生10〜11週頃:蝸牛の回転が2回転半となる。 胎生21〜24週頃:内耳が完成する。 胎生25〜28週頃:音への反応が出現する。外耳・中耳の解剖(図) 耳介は,おもに軟骨(耳介軟骨)でできており,軟骨のタイプは弾性軟骨である。 外耳道は,わずかに彎曲した管であり,その一番奥に鼓膜が張っている。外耳道の長さは,耳珠〜鼓膜で約36mmであり2),軟骨部と骨部に分かれている。軟骨部には皮脂腺や耳垢腺があり,骨部にはない。 鼓膜は,緊張部と弛緩部に分かれている。3層よりなり,外層は外耳道の皮膚の続き(皮膚層),中層には線維の束があり(固有層),内層は中耳の粘膜である(粘膜層)。ただし,弛緩部は固有層を欠く2層構造である。 耳管は,咽頭と鼓室を連絡する長さ約35mmの管腔で1),機能は中耳の換気,排泄,防御である。 耳小骨は,ツチ骨,キヌタ骨,アブミ骨の順に関節で連合し,耳小骨連鎖を形成している。ツチ骨柄は鼓膜に,アブミ骨底は前庭窓に付着し内耳に連絡している。人間で最も小さな骨である。 耳小骨筋には,鼓膜張筋,アブミ骨筋の2つの筋がある。反射的に収縮し,耳小骨を介して鼓膜の緊張や伝音系を調整する。鼓膜張筋は三叉神経の支配を受け,収縮により鼓膜は内陥,アブミ骨筋は顔面神経の支配を受け,収縮によってアブミ骨頭を後方に,底前部を鼓室側に変位させる。●耳の構造蝸牛内耳道蝸牛神経前庭神経半規管前庭耳小骨耳管蝸牛窓鼓室鼓膜外耳道

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