2497動画で学ぶTCR
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<type 2筋腫の剥離と切削(後壁筋腫 術者側から見たイメージ)>①立ち上がり部温存法技術的には容易です.妊孕能を意識して残されることもあります.②一搔き法切除は初回切削のみで技術的に難しく時間を要します.筋腫を覆う筋層が厚い例やtype 3に行いますが,妊孕能に優れることを示すエビデンスはありません 動画16.③全面切除法筋腫を覆う内膜筋層を全面切除します.技術的に容易で時間がかからないので挙児希望がなければ第一選択です.内膜は再生修復され妊娠例もあるので挙児希望例にも可能と考えられます 動画10 動画17 動画18.筋腫立ち上がり部分の筋腫を覆う筋層は,残したほうがよいのか?それとも切除してもかまわないのか?type 3では,筋腫の中央部の内膜・筋層をループ電極切開モードで奥から引き切りした後,ボール電極で切削面を止血しながら偽被膜と筋腫の間隙を見つけ,RoBEEMで剥離します.つまり,「一皮剥いて筋腫を露出する」わけです.開腹手術での筋腫核剥離操作は肉眼で剥離層を見つけますが,子宮鏡では拡大像なので正確な剥離ができます.内膜と筋層を極力温存する場合は一回のみの切削(一搔き法)としますが,挙児希望がなければ切削を側方に広げます 動画16 動画29.これらの手術手順は,モノポーラもバイポーラも同じですが,筋腫切削と切片搬出の手技はTCRisのループ電極では高度な技術を要します.モノポーラ電極と同じ感覚で行うと電極の損耗が激しく1症例で何本もの電極を消費するので,電極の脆弱性を意識した繊細な操作が必要です.6切削の基本切削は,切開モードで通電したループ電極を組織内で移動させて行います.健常組織損傷や子宮穿孔のリスクがある「押し切り」を避け,奥から手前に電極を移動させる「引き切り」が鉄則です.電極の移動は,①スコープを固定しサムリング操作で電極をシース内に引き込む,②サムリング操作をせず電極をビークから出したままスコープを引く,③サムリングで電極を引き込みながらスコープも引く,の三つの方法があります.①では短い切片しか切れませんが,スコープが固定されているので微細なループ操作30

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