第3章 各論②:各臨床検査値の見方と次の対応i血液ガス,酸塩基平衡i 血液ガス,酸塩基平衡 ┃251┃確認すべき基礎疾患・処方薬剤・呼吸器疾患(気管支喘息,COPD,間質性肺炎等),循環器疾患(心不全等)がないか,急性増悪がないかを確認する.高齢者診察や在宅医療でのポイント・高齢者は低酸素血症があっても自覚症状が乏しい場合がある.パルスオキシメータによるSpO2測定は非侵襲的かつ簡便でどこでも実施できるので,酸素化能に問題がないかを適宜確認する.・パルスオキシメータはSpO2を連続的に測定できるので,トイレ歩行など労作時の低酸素血症の有無も確認できる.・在宅酸素療法を受けている患者は,酸素吸入下でSpO2を定期的に測定し酸素投与のコントロール状態を確認する.・SpO2は末梢循環障害,プローブの汚れや劣化,装着不良,体動の影響で正確に測定できない場合がある.(東條尚子)020406080100020406080100120PO2(Torr)pH 7.4PCO2 40Torr37℃SO2 (%)図1 ヘモグロビン酸素解離曲線
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